話題株ピックアップ【昼刊】:東エレク、レノバ、JAL
■理想科学工業 <6413> 1,491円 +89 円 (+6.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率4位
理想科学工業<6413>が大幅高で3日ぶりに反発している。23日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を665億円から677億円(前期比13.3%減)へ、営業利益を10億円から13億5000万円(同46.9%減)へ、純利益を5億円から7億円(同2.5%増)へ上方修正したことが好感されている。新型コロナウイルス感染症の影響は今後も継続すると想定しているものの、従来予想よりも第4四半期の収益向上を見込んでいることが要因としている。なお、想定為替レートは、1ドル=105円、1ユーロ=123円としている。また同時に、3月31日付で240万6332株(発行済み株数の5.07%)の自社株を消却すると発表しており、これも好材料視されているようだ。
■東京エレクトロン <8035> 44,090円 +1,970 円 (+4.7%) 11:30現在 東証1部 上昇率6位
東京エレクトロン<8035>やレーザーテック<6920>などが全般地合い悪で主力銘柄の下げが目立つなか逆行高。前日の米国株市場では主要株3指数がいずれも安く、ハイテク株比率が高いナスダック総合指数や半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も下落したが、きょうの東京市場は半導体関連の一角が買い戻される展開となっている。世界的な半導体需給の逼迫が続くなか、米インテルが23日、アリゾナ州に200億ドル(日本円にして約2兆2000億円)を投じて半導体新工場を建設することを発表。日本の半導体製造装置メーカーにとっても商機が高まるとの見方が物色人気につながっている。
■イオン九州 <2653> 1,952円 +25 円 (+1.3%) 11:30現在
イオン九州<2653>が反発。23日の取引終了後、集計中の21年2月期単独業績について、売上高3400億円から3481億円(前の期比56.5%増)へ、営業利益を18億円から31億円(同5.0倍)へ、純利益を4億円から19億円(同6.4倍)へ上方修正したことが好感されている。下期は売上構成比の高い食品や、コロナ禍の需要に対応したホームセンター事業が好調に推移したことが奏功したことが要因としている。また、販促のデジタルシフトなど店舗運営コストの低減に継続して取り組んだことも寄与したという。
■キングジム <7962> 937円 +10 円 (+1.1%) 11:30現在
キングジム<7962>がしっかり。23日の取引終了後、4月20日付で100万株(発行済み株数の3.08%)の自社株を消却すると発表しており、これが好材料視されている。なお、消却後の発行済み株数は3145万9692株となる予定だ。
■レノバ <9519> 3,350円 +35 円 (+1.1%) 11:30現在
レノバ<9519>が3日続伸で上値指向を強めているほか、ウエストホールディングス<1407>もここ戻り足が鮮明で、中期波動の分水嶺である75日移動平均線とのマイナスカイ離をほぼ埋める状況となった。全体相場は軟調ながら、両銘柄とも今年1月下旬から調整トレンドで売り物がこなれていたことで、目先資金シフトの動きがみられる。太陽光発電関連のツートップ銘柄に位置づけられ、4月下旬にバイデン米政権が主催する温暖化ガスの主要排出国などを集めた気候変動サミットを前に、上値を見込んだ買いが流入している。バイデン政権では3兆ドル規模の巨額の経済対策を近く提示する計画が伝わっており、環境インフラ整備の拡充に力を入れる方針にあることから、再生可能エネルギー周辺株には追い風となる公算が大きい。
■日本航空 <9201> 2,342円 -230 円 (-8.9%) 11:30現在 東証1部 下落率7位
日本航空<9201> ANAホールディングス<9202>がいずれも急落し「空運」が業種別値下がり率でトップに売り込まれた。また、業種別値下がり率第2位は「海運」で日本郵船<9101> 商船三井<9104>など大手2社の下げが際立っている。欧州での新型コロナ感染再拡大を受け、グローバル景気の先行き不透明感が再び意識されている。米長期金利も急低下するなか、米国株市場では景気敏感セクターへの売りが顕在化した。東京市場でもこれまで景気敏感株物色の象徴となっていた空運、海運セクターは目先利益確定売りを浴びる形を余儀なくされている。
■国際石油開発帝石 <1605> 735円 -56 円 (-7.1%) 11:30現在
国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株が安い。ここ原油市況が下落基調にあり、前日のWTI原油先物価格は終値ベースで3ドル80セント安の1バレル=57ドル76セントと急落、60ドル台を大きく下回った。これを背景に米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が売られる展開となっており、東京市場でも原油価格と株価連動性の高い銘柄にネガティブ材料となっている。
■三菱UFJ <8306> 601円 -31.7 円 (-5.0%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>は3日続落。ここ連日下げがきつくなっている。これまで景気回復期待を背景に日米ともに長期金利上昇への思惑が高まり、銀行セクターにはポジティブ材料となっていたが、足もとはその反動が出ている。欧州で新型コロナウイルス感染者数が再び増勢基調にあり、世界経済の先行きに対する楽観ムードが修正されている。これを背景に前日の米10年債利回りは終値ベースで1.625%まで急低下しており、米金融株の下落につながった。東京市場でも、三菱UFJなどメガバンクは金利上昇期待や3月期末を目前にした配当権利取りの動きなどが株価を押し上げてきたが、前日から利益確定を急ぐ動きに変わっている。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,429円 -346 円 (-3.5%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>が下げ止まらない展開となっている。株価は今月16日の取引時間中に1万695円の高値をつけ、2000年のITバブル時につけた上場来高値(株式分割後修正値で1万1000円)にあと一歩と迫ったが伸び切れず、そこから一転して下値模索の展開に変わった。きょうで6日続落となり、9400円台まで水準を切り下げ、最高値更新が遠のいている。ここ米国株市場ではハイテク株が再び軟化し、ナスダック総合指数も戻り高値形成後再び75日移動平均線近辺までの調整を余儀なくされている。米ハイテク企業への投資を積極化しているソフトバンクGはナスダック指数との株価連動性が高く、目先押し目買いは入るものの下げ圧力に屈している状況にある。
■日医工 <4541> 1,002円 -33 円 (-3.2%) 11:30現在
日医工<4541>が続落している。日本経済新聞電子版で「厚生労働省と富山県などは24日、医薬品医療機器法に基づき、主力の富山第一工場(同県滑川市)を立ち入り調査した」と報じられており、これが嫌気されている。記事によると、品質管理体制の改善状況の確認などが目的で、違法と指摘された医薬品の製造手順が改訂されているかどうかや、従業員への指導の状況などを業務再開前に確かめるとしている。
■久光製薬 <4530> 7,250円 -140 円 (-1.9%) 11:30現在
久光製薬<4530>は3日続落している。23日の取引終了後、集計中の21年2月期連結業績について、売上高が1270億円から1150億円(前期比18.4%減)へ、営業利益が129億円から106億円(同53.4%減)へ、純利益が106億円から93億円(同50.3%減)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気されている。新型コロナウイルス感染症の再拡大により発出された緊急事態宣言の影響を受け、売上高が計画を想定以上に下回る見込みで、それに伴い固定費の比率が高まり、結果として売上原価率が上昇したという。
■しまむら <8227> 12,030円 -30 円 (-0.3%) 11:30現在
しまむら<8227>はしっかり。23日の取引終了後に発表した3月度(2月21日~3月20日)の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比24.6%増と大幅増収となり、7カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。3月度は、4月並みの暖かさとなる日もあり、アウター衣料や肌着が春物から初夏・夏物まで好調に推移した。婦人アウター衣料では、トレンドのチュニック丈のシャツや重ね着できるニットベストが売れ筋となり、巣ごもり需要の継続でリラクシングウェアやスポーツウェア、インテリアも好調だった。また、ベビー用品では2週連続で打ち出したベビーフェアが好調で、入園・入学用品も売り上げを伸ばした。なお、全店売上高は同24.5%増だった。
■ニトリホールディングス <9843> 20,735円 -50 円 (-0.2%) 11:30現在
ニトリホールディングス<9843>が続落している。23日の取引終了後に発表した3月度(2月21日~3月20日)の月次国内売上高で、既存店売上高が前年同月比5.8%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。新型コロナウイルスの影響により、新入学・新生活に伴う人の移動が減少しており、それらにより引っ越し需要が減少したことが響いた。また、前年がうるう年であったことによる影響がマイナス3.8ポイントほどあった。なお、全店売上高は同3.7%減だった。
■船井電機 <6839> 883円 +150 円 (+20.5%) ストップ高買い気配 11:30現在
船井電機<6839>はストップ高カイ気配となっている。23日の取引終了後、IT関連やビジネス関連の書籍出版などを手掛ける秀和システム(東京都江東区)が、子会社の秀和システムホールディングスを通じて同社に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格918円にサヤ寄せする格好となっている。非公開化することで中長期的な観点で経営改善に取り組み、早期の再建を図るのが狙い。買付予定数は2278万2386株(下限1116万20株、上限設定なし)で、買付期間は3月24日から5月10日まで。TOB成立後、船井電は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を3月23日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
■松尾電機 <6969> 735円 +100 円 (+15.8%) ストップ高 11:30現在
松尾電機<6969>が急伸しストップ高。午前9時30分ごろ、回路保護素子の新製品を開発したと発表しており、これが好感されている。今回開発した新製品は、LEDの電源回路やモーター、ソレノイドの駆動回路、ノートパソコンをはじめとする小型のリチウムイオン電池の回路保護として使用できる小型で高電流に対応した製品。同社製品はこれまで、4Aまでの対応だったが、新製品はより高い回路電流に対応するため12.5Aから20Aまでの製品をラインアップ。独自のヒューズエレメントに金属プレートを採用した新構造で、従来の線ヒューズタイプよりも、外部端子との接続面積を大きくすることで接続部の安定性を向上し、高電流に対応したことが特徴としている。
■バーチャレク <6193> 794円 +100 円 (+14.4%) ストップ高買い気配 11:30現在
バーチャレクス・ホールディングス<6193>はストップ高の794円水準でカイ気配となっている。23日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を55億円から56億3000万円(前期比5.3%減)へ、営業利益を1億1000万円から1億6000万円(前期1億9200万円の赤字)へ、最終利益を9000万円から1億1000万円(同5億1900万円の赤字)へ上方修正したことが好材料視されている。ストックビジネスであるアウトソーシング事業の業務受託量が更に増加したことや、IT&コンサルティング事業で追加の案件を受注できたことが要因。また、コスト削減や稼働率の上昇なども寄与した。
●ストップ高銘柄
バーチャレク <6193> 794円 +100 円 (+14.4%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
わかもと製薬 <4512> 504円 -100 円 (-16.6%) ストップ安 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース