話題株ピックアップ【夕刊】(2):国際石開帝石、サイボウズ、三菱UFJ
■トピー工業 <7231> 1,382円 -87 円 (-5.9%) 本日終値
トピー工業<7231>は大幅続落。23日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を2170億円から2220億円(同15.7%減)へ上方修正した一方、営業損益を25億円の赤字から35億円の赤字(前期28億5100万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。自動車・産業機械部品事業の販売数量が想定を上回って推移しているものの、第4四半期に鉄鋼事業の主原料である鉄スクラップ価格が急騰し、予想していた水準を大きく上回っていることから損益が悪化する見通し。なお、最終損益は投資有価証券売却益の計上で25億円の赤字から15億円の赤字(同44億9700万円の赤字)へ上方修正した。
■国際石油開発帝石 <1605> 746円 -45 円 (-5.7%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株が安い。ここ原油市況が下落基調にあり、前日のWTI原油先物価格は終値ベースで3ドル80セント安の1バレル=57ドル76セントと急落、60ドル台を大きく下回った。これを背景に米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が売られる展開となっており、東京市場でも原油価格と株価連動性の高い銘柄にネガティブ材料となっている。
■サイボウズ <4776> 2,292円 -135 円 (-5.6%) 本日終値
サイボウズ<4776>が大幅続落。23日の取引終了後に発表した2月度の月次業績で、営業利益が前年同月比14.5%減の3億5100万円となったことが嫌気された。売上高は同16.2%増の14億2200万円だった。
■三菱UFJ <8306> 604.5円 -28.2 円 (-4.5%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>は3日続落。ここ連日下げがきつくなっている。これまで景気回復期待を背景に日米ともに長期金利上昇への思惑が高まり、銀行セクターにはポジティブ材料となっていたが、足もとはその反動が出ている。欧州で新型コロナウイルス感染者数が再び増勢基調にあり、世界経済の先行きに対する楽観ムードが修正されている。これを背景に前日の米10年債利回りは終値ベースで1.625%まで急低下しており、米金融株の下落につながった。東京市場でも、三菱UFJなどメガバンクは金利上昇期待や3月期末を目前にした配当権利取りの動きなどが株価を押し上げてきたが、前日から利益確定を急ぐ動きに変わっている。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,340円 -435 円 (-4.5%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が下げ止まらない展開となっている。株価は今月16日の取引時間中に1万695円の高値をつけ、2000年のITバブル時につけた上場来高値(株式分割後修正値で1万1000円)にあと一歩と迫ったが伸び切れず、そこから一転して下値模索の展開に変わった。きょうで6日続落となり、9300円台まで水準を切り下げ、最高値更新が遠のいている。ここ米国株市場ではハイテク株が再び軟化し、ナスダック総合指数も戻り高値形成後再び75日移動平均線近辺までの調整を余儀なくされている。米ハイテク企業への投資を積極化しているソフトバンクGはナスダック指数との株価連動性が高く、目先押し目買いは入るものの下げ圧力に屈している状況にある。
■日経レバ <1570> 30,600円 -1,300 円 (-4.1%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が1000円を超える下げで4日続落。日経平均株価に連動したETFで変動率は2倍に基本設定されている。目先、欧州で新型コロナウイルスの感染者数が再び増勢に転じていることなどを受け過度な景気回復期待が後退、日経平均は景気敏感株を中心に売り込まれる展開となっており、それに連動する形で日経レバも3万円大台攻防を意識させる軟調展開となっている。時価は75日移動平均線と接触する状況にあり正念場を迎えている。一方、日経平均の値動きに対しマイナス2倍に基本設定されたETFNEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>のほうはここにきて底離れの動きとなっており、5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現した。
■久光製薬 <4530> 7,140円 -250 円 (-3.4%) 本日終値
久光製薬<4530>は3日続落。23日の取引終了後、集計中の21年2月期連結業績について、売上高が1270億円から1150億円(前期比18.4%減)へ、営業利益が129億円から106億円(同53.4%減)へ、純利益が106億円から93億円(同50.3%減)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気された。新型コロナウイルス感染症の再拡大により発出された緊急事態宣言の影響を受け、売上高が計画を想定以上に下回る見込みで、それに伴い固定費の比率が高まり、結果として売上原価率が上昇したという。
■日医工 <4541> 1,004円 -31 円 (-3.0%) 本日終値
日医工<4541>が続落。日本経済新聞電子版で「厚生労働省と富山県などは24日、医薬品医療機器法に基づき、主力の富山第一工場(同県滑川市)を立ち入り調査した」と報じられており、これが嫌気された。記事によると、品質管理体制の改善状況の確認などが目的で、違法と指摘された医薬品の製造手順が改訂されているかどうかや、従業員への指導の状況などを業務再開前に確かめるとしている。
■ニトリホールディングス <9843> 20,635円 -150 円 (-0.7%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>が続落。23日の取引終了後に発表した3月度(2月21日~3月20日)の月次国内売上高で、既存店売上高が前年同月比5.8%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。新型コロナウイルスの影響により、新入学・新生活に伴う人の移動が減少しており、それらにより引っ越し需要が減少したことが響いた。また、前年がうるう年であったことによる影響がマイナス3.8ポイントほどあった。なお、全店売上高は同3.7%減だった。
株探ニュース