話題株ピックアップ【夕刊】(3):オンコリス、バーチャレク、松尾電
■オンコリス <4588> 1,399円 +265 円 (+23.4%) 一時ストップ高 本日終値
オンコリスバイオファーマ<4588>が急反騰。同社は23日取引終了後、開発中の新型コロナウイルス感染症治療薬「OBP-2011」が変異型コロナウイルスに対する有効性を実験で確認したと発表、これが株価を強く刺激する格好となった。ブラジル型やロンドン型などのワクチン治療に抵抗性を示す可能性が指摘される変異種に対し、同治療薬が野生型と同等の活性を示すことを細胞培養系の実験で確認したとしている。
■バーチャレク <6193> 794円 +100 円 (+14.4%) ストップ高 本日終値
バーチャレクス・ホールディングス<6193>はストップ高。23日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を55億円から56億3000万円(前期比5.3%減)へ、営業利益を1億1000万円から1億6000万円(前期1億9200万円の赤字)へ、最終利益を9000万円から1億1000万円(同5億1900万円の赤字)へ上方修正したことが好材料視された。ストックビジネスであるアウトソーシング事業の業務受託量が更に増加したことや、IT&コンサルティング事業で追加の案件を受注できたことが要因。また、コスト削減や稼働率の上昇なども寄与した。
■松尾電機 <6969> 721円 +86 円 (+13.5%) 一時ストップ高 本日終値
松尾電機<6969>が急伸。午前9時30分ごろ、回路保護素子の新製品を開発したと発表しており、これが好感された。今回開発した新製品は、LEDの電源回路やモーター、ソレノイドの駆動回路、ノートパソコンをはじめとする小型のリチウムイオン電池の回路保護として使用できる小型で高電流に対応した製品。同社製品はこれまで、4Aまでの対応だったが、新製品はより高い回路電流に対応するため12.5Aから20Aまでの製品をラインアップ。独自のヒューズエレメントに金属プレートを採用した新構造で、従来の線ヒューズタイプよりも、外部端子との接続面積を大きくすることで接続部の安定性を向上し、高電流に対応したことが特徴としている。
■東京ラヂエーター製造 <7235> 591円 +53 円 (+9.9%) 本日終値
東京ラヂエーター製造<7235>はカ大幅続伸。同社はトラック用ラジエーターなどを主力とし、いすゞ自動車<7202>向けの比率が高い。23日取引終了後、21年3月期の業績予想の修正を発表した。中国向け需要の回復などを背景に足もとは会社側の想定を上回って推移しており、営業損益は従来予想の4億円の赤字から1億円の黒字(前期実績は7億1600万円)に上方修正、これを手掛かり材料に投資資金が攻勢をかけている。PBR0.3倍台と株価指標面でも割安感があった。
■オエノンHD <2533> 426円 +23 円 (+5.7%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
オエノンホールディングス<2533>が大幅高で4日ぶりに反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「2022年12月期の連結経常利益は22億円強と、今期見通しの18億円に比べ2割近く増えそうだ」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、巣ごもり需要で好調な酎ハイの原液の製造設備を22年中に増強し、22年の酎ハイ原液の販売を21年見通しから5割増やすという。また、焼酎では主力ブランドで大容量製品を初めて発売し、家庭向け商品の販売を強化するとしている。
■ファルコHD <4671> 1,751円 +87 円 (+5.2%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
ファルコホールディングス<4671>が大幅高で3日ぶりに反発。23日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を425億円から429億円(前期比0.7%減)へ、営業利益を20億円から24億円(同2.9倍)へ、純利益を13億円から16億円(同28.7%増)へ上方修正し、あわせて26円としていた期末配当予想を30円に引き上げると発表したことが好感された。新型コロナウイルス感染症拡大により首都圏及び関西などで再び緊急事態宣言が発令されたことを受けて、新型コロナウイルス感染症関連検査の受託が1月から2月にかけて伸長したことに加えて、アレルギーなどの検体検査の受託が増加しており、MSI検査キットの販売も堅調となっていることが要因。また、固定費削減効果も寄与する。なお、年間配当は54円となり、前期実績に対しては6円の増配になる予定だ。
■ダントーHD <5337> 393円 +18 円 (+4.8%) 本日終値
ダントーホールディングス<5337>が反発。23日の取引終了後、21年12月期業績予想を発表しており、売上高96億円(前期比77.3%増)、営業利益7億3000万円、最終利益2000万円と営業損益の黒字転換を見込むとしたことが好感された。タイル事業は、高付加価値商品の拡販による利益率の改善及び工場稼働率の向上による原価低減を図るほか、不動産事業は、引き続き新規顧客の開拓による更なる事業拡大とタイル事業への相乗効果を高めることで業績の回復を目指すとしている。更に新規事業「住宅ローンを提供する住宅金融」が、米国で経済活動が回復傾向にあることから寄与するとしている。なお、20年12月期決算は、売上高54億1500万円(前の期比11.9%減)、営業損益11億8100万円の赤字(前の期4億8500万円の赤字)、最終損益1億9500万円の赤字(同2億9200万円の赤字)だった。
■すららネット <3998> 3,890円 +60 円 (+1.6%) 本日終値
すららネット<3998>は3日ぶりに反発。岩井コスモ証券が23日付で、投資判断を新規に「A」、目標株価4750円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。オンライン学習のニーズ急拡大やEdTech導入補助金による追い風で、20年12月期営業利益は前期比8.4倍の大幅増益となった。21年12月期は利益面での成長はあまり期待できないが、会社予想は保守的であり、上振れる可能性は十分にあるとしている。
■ウェルス・マネジメント <3772> 1,345円 -215 円 (-13.8%) 本日終値
ウェルス・マネジメント<3772>が大幅続落。同社は23日取引終了後に、21年3月期通期の連結業績予想を未定に変更すると発表しており、これがネガティブ視されたようだ。従来予想は売上高が前期比74.0%増の230億円、営業利益が同10.8%増の30億円としていた。変更理由は、第4四半期中の取引完了を計画していた大型の取引について、同期間中に完了することが困難で、後ずれする見通しとなったためだとしている。なお、同社は現在、通期業績予想を精査しており、一定の合理性を持って算定できる状況になれば速やかに公表するという。
■PCIホールディングス <3918> 1,400円 -113 円 (-7.5%) 本日終値
PCIホールディングス<3918>は続落。23日の取引終了後、21年9月期の連結業績予想について、売上高を170億円から212億円(前期比26.5%増)へ、営業利益を8億6500万円から9億5000万円(同26.7%増)へ、純利益を4億8000万円から5億2500万円(同83.6%増)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。4月1日からソードを連結業績に反映させることに加えて、りーふねっとが展開するICTサービス事業が、在宅ワークの広がりや豊かな時間活用志向を背景に拡大していることが要因。また、プリバテックが展開する半導体トータルソリューション事業(半導体の設計、テスト)が、世界的な半導体需要の増加や国内自動車メーカーの業況改善を背景に緩やかな回復基調となっていることも寄与する。
●ストップ高銘柄
INCLUSIVE <7078> 5,510円 +700 円 (+14.6%) ストップ高 本日終値
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
わかもと製薬 <4512> 504円 -100 円 (-16.6%) ストップ安 本日終値
など、2銘柄
株探ニュース