話題株ピックアップ【昼刊】:アンジェス、三井金、日本製鉄

注目
2021年3月25日 11時42分

■アンジェス <4563>  1,147円  +150 円 (+15.1%) ストップ高   11:30現在

アンジェス<4563>がストップ高まで買われている。同社はきょうの寄り付き前に、カナダのバイオ医薬品企業バソミューン・セラピューティクスと共同開発している新型コロナウイルス治療薬「AV-001」の第1相臨床試験で良好な結果を得られたと発表。これが材料視されているようだ。第1相臨床試験では、20~63歳までの健康成人48人を対象に、AV-001の単回投与、及び連続投与それぞれの安全性、忍容性、薬物動態を評価した。今後、両社はこのデータを米国食品医薬品局(FDA)に提出し、次のステップとなる重度の新型コロナ患者での有効性を評価する前期第2相臨床試験について協議する予定だとしている。

■北陸電力 <9505>  766円  +45 円 (+6.2%)  11:30現在

北陸電<9505>が急反発。株価は前日比7.9%高の778円と約4ヵ月ぶりの高値をつけている。24日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益を従来予想の50億円(前期比78.5%減)から120億円(同48.4%減)へ上方修正すると発表しており、これを好感する買いが入っている。卸電力取引所の価格高騰を織り込んでいたが、価格が想定を下回ることが利益上振れの要因となる。併せて、今期の年間配当を従来計画の10円から15円(前期は10円)に大幅増額修正したことも好材料視されている。

■東海東京 <8616>  427円  +21 円 (+5.2%)  11:30現在

東海東京フィナンシャル・ホールディングス<8616>が大幅高で4日ぶりに反発している。24日の取引終了後、従来未定としていた21年3月期の期末配当を14円(前期は4円)実施する方針と発表しており、これが好材料視されている。業績好調による普通配当12円に加え、20年10月1日に誕生20周年を迎えたことを記念して記念配当2円を実施する。なお、年間配当は22円(前期は8円)となる。権利付き最終日の29日を目前に控え、配当取りを狙う買いなどが入っているようだ。

■三井金属 <5706>  3,780円  +170 円 (+4.7%)  11:30現在

三井金属<5706>が3日ぶりに反発。24日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を5050億円から5250億円(前期比11.0%増)へ、営業利益を385億円から470億円(同3.6倍)へ、純利益を230億円から400億円(同26倍)へ上方修正し、あわせて70円を予定していた期末一括配当予想を80円に引き上げると発表したことが好感されている。金属価格が想定を上回って推移していることやそれに伴う在庫要因の好転に加えて、極薄銅箔マイクロシン及び電解銅箔の販売量の増加などが要因としている。更に、コジャワシ銅鉱山の権益譲渡に伴う特別利益を計上することも寄与する。

■黒崎播磨 <5352>  5,010円  +205 円 (+4.3%)  11:30現在

黒崎播磨<5352>が大幅高で3日ぶりに反発。24日の取引終了後、25年度までを実行期間とする「2025経営計画」を策定したと発表しており、これを好感する買いが入っているようだ。最終年度にあたる26年3月期に売上高1500億円(21年3月期計画は1130億円)、経常利益120億円(同55億円)を目指す。主力の耐火物事業は国内で抜本的体質強化策を実行し、海外ではアジア圏や欧米での事業拡大を進める方針。また、セラミックス事業は半導体製造装置向け製品の能力増強投資を行うほか、断熱製品・電子材料向け製品の拡販などを通じて収益力強化を図るという。

■国際石油開発帝石 <1605>  775円  +29 円 (+3.9%)  11:30現在

国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>などの資源開発関連株やENEOSホールディングス<5020>などの石油元売りセクターの銘柄が揃って買い優勢の展開となっている。前日のWTI原油先物価格が3ドル40セントあまりの急反発をみせ、1バレル=61ドル台まで戻しており、これを背景に米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどエネルギー関連株が上昇した。原油市況は今月11日に終値ベースで66ドルの高値をつけてから反落に転じ、23日には60ドル台を割り込み、57ドル台まで水準を切り下げていた。スエズ運河のコンテナ船座礁による原油輸送への影響懸念など特殊事情も絡むとはいえ、足もとの原油価格の上昇は、東京市場でも株価連動性の高い銘柄に刺激材料となっている。

■日本製鉄 <5401>  1,850円  +69 円 (+3.9%)  11:30現在

日本製鉄<5401>が3日ぶり大幅反発、一時5%高の1871円に買われたほか、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>、神戸製鋼所<5406>など鉄鋼株が軒並み高。業種別騰落率上位に食い込んでいる。前日の米国株市場ではハイテク株は軟調な地合いが続いたものの、景気敏感株が買われ全体相場を支えた。個別では大型の経済対策への期待感などからニューコアが3%近い上昇、アルコアが5%近い上昇をみせており、東京市場でもこの流れを引き継ぐ格好となっている。

■大林組 <1802>  1,042円  +29 円 (+2.9%)  11:30現在

大林組<1802>、清水建設<1803>、西松建設<1820>など大手や準大手ゼネコンをはじめ建設株への買いが目立つ。「米ナスダック安でハイテク株が手掛けにくく、消去法で景気敏感株への物色ニーズが強い。米国株の地合いに左右されにくい内需系では国土強靱化など経済対策効果が期待できる建設株に買いやすさがある」(中堅証券ストラテジスト)という。建設株は株価指標面でも低PBR銘柄の宝庫で、配当利回りが高い銘柄が多いことから、期末駆け込みでの配当取り狙いの買いも入っているもようだ。

■大日精化工業 <4116>  2,548円  +65 円 (+2.6%)  11:30現在

大日精化工業<4116>が4日ぶりに反発。24日の取引終了後、従来15円を予定していた21年3月期の期末配当予想を30円に引き上げると発表したことが好感されている。なお、年間配当は45円(前期77円50銭)となる。

■日本郵船 <9101>  3,795円  +95 円 (+2.6%)  11:30現在

日本郵船<9101>、 商船三井<9104>、 川崎汽船<9107> の大手3社をはじめ海運株が軒並み高に買われている。前日の米国株市場では景気敏感株が買われて全体相場を支え、NYダウは一時360ドルを超える上昇を示す場面もあった。バイデン政権が打ち出した追加経済対策が景気を浮揚させることへの期待感が強い。東京市場でも、直近は景気敏感株に利益確定の動きが強まったが、目先売り一巡から仕切り直しの買いが入ってきた。海運業界は景気回復を背景としたグローバル物流の回復を背景に、コンテナ船市況やばら積み船市況が急改善しており、景気敏感セクターを象徴する銘柄群として買いを引き寄せている。

■エディオン <2730>  1,273円  +31 円 (+2.5%)  11:30現在

エディオン<2730>が3日ぶりに反発している。24日の取引終了後、14円を予定していた21年3月期の期末配当予想を26円にすると発表したことが好感されている。普通配当を7円増額して21円にするとともに、今期は20期にあたることを記念して5円の記念配当を実施する。年間配当は46円となり、前期実績に対しては12円の増配になる予定だ。

■オークマ <6103>  6,460円  +140 円 (+2.2%)  11:30現在

オークマ<6103>、芝浦機械<6104>、アマダ<6113>、牧野フライス製作所<6135>、DMG森精機<6141>など工作機械株が軒並み高。中国の経済回復色が強まっており、同国向けの省人化投資などに伴う設備投資需要を捉えている。今週23日に日本工作機械工業会から発表された2月の工作機械受注額確報値は、中国向けが牽引する形で前年同月比37%増と急増し1000億円台に乗せた。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなかも、好調な売り上げが確認されたことで、工作機械メーカーは上値を見込んだ断続的な買いが観測される状況にある。

■タカラトミー <7867>  1,044円  +13 円 (+1.3%)  11:30現在

タカラトミー<7867>が4日ぶりに反発。24日の取引終了後、連結子会社であるTOMY(香港)が所有する固定資産を譲渡するのに伴い、22年3月期第1四半期業績で固定資産売却益約18億円を特別利益として計上すると発表しており、これが好感されている。経営資源の機動的、効率的活用及び財務体質の強化を図るため保有資産の見直しを行ったとしている。譲渡先は非開示。なお、売却計上時期は6月に予定しているため、22年3月期業績予想に織り込み開示するとしている。

■東和薬品 <4553>  2,416円  +20 円 (+0.8%)  11:30現在

東和薬品<4553>が4日ぶりに反発している。24日の取引終了後、ウシオ電機<6925>傘下のプロトセラ(大阪市)を子会社化すると発表しており、これを好感する買いが入っている。プロトセラが実施する第三者割当増資を引き受け、議決権ベース77.1%の株式を取得するという。プロトセラはタンパク質の解析に関する独自の基盤技術を用いた疾病リスクの検査サービス事業を展開しており、子会社化を通じて健康寿命の延伸への取り組みとして検査事業の立ち上げを目指すとしている。

■ソフトバンクグループ <9984>  9,111円  -229 円 (-2.5%)  11:30現在

ソフトバンクグループ<9984>は強弱観対立のなかも売り優勢。前日も全上場企業のなかで断トツの売買代金をこなすなどマーケットの注目度が一段と高まっている。株価は前日まで6日続落で、この間に1300円弱も水準を切り下げている。時価は13週移動平均線に急接近しテクニカル的にもここを下抜けるかどうかの正念場を迎えている。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合指数が大幅続落しており、米ハイテク企業に積極的に投資する同社にとって引き続き風向きは悪い。しかし、同社が出資する不動産テック企業コンパスが新規上場を控えるなか、企業価値は日本円にして1兆円を超えるとの観測も出ていることで、含み益に期待する買いなどを呼び込む可能性もある。

■大泉製作所 <6618>  912円  +150 円 (+19.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

大泉製作所<6618>はストップ高カイ気配。自動車向けやエアコン向けを主力とする温度センサーメーカーで、21年3月期業績は大幅減益見通しながら、世界的な自動車販売の好調で足もとの業績は回復色が強い。同社は24日取引終了後、半導体設備向け部品などを手掛けるフェローテックホールディングス<6890>と資本・業務提携することを発表、これがポジティブサプライズとなり物色人気が集中した。また、未定だった21年3月期配当は前期と並びの8円とすることも合わせて発表、減配の可能性もあっただけに買い安心感につながっている。

■ハイパー <3054>  639円  +100 円 (+18.6%) ストップ高買い気配   11:30現在

ハイパー<3054>がストップ高カイ気配。同社は24日取引終了後に、セイコーエプソン<6724>の関係会社であるエプソン販売と、オフィス向けインクジェットプリンターをはじめとする商品・サービスの販売強化で業務提携したと発表。今後の展開などが期待されているようだ。主な提携内容は、幅広い顧客網を活用したオフィス向け商品及び環境配慮型商材の拡販、ネットビジネスの連携、サービスを組み合わせたワンストップでの顧客提案、新たなサービスやビジネスモデルの展開における販売パートナーシップの確立など。今回の提携は今後の資本提携を視野に入れたもので、両社で最終合意に至り次第、詳細を速やかに開示するとしている。

■日邦産業 <9913>  704円  +100 円 (+16.6%) ストップ高買い気配   11:30現在

日邦産業<9913>がストップ高カイ気配。フリージア・マクロス<6343>は同社株に対してTOB(株式公開買い付け)を実施しているが、同社は買収防衛策として新株予約権の無償割当を行うことを発表した。しかし、株主からこの新株予約権の無償割当に対する差し止めの仮処分の申し立てが起こされた。この申し立てに対して、名古屋地方裁判所は24日、新株予約権の無償割当を仮に差し止めることを決定。日邦産業では、保全異議の申し立てなどを行うことを検討しているが、これによりフリージアによる日邦産業に対するTOBが成立する可能性が高まったことを評価する買いが流入している。

●ストップ高銘柄

大泉製作所 <6618>  912円  +150 円 (+19.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

など、4銘柄

●ストップ安銘柄

WT天然ガス <1689>  1円  -1 円 (-50.0%) ストップ安   11:30現在

以上、1銘柄

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