日本プロセス---3Q減収なるも、営業利益率は前年同期を0.4ポイント上回る
日本プロセス<9651>は3月31日、2021年5月期第3四半期(20年6月-21年2月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比5.6%減の52.88億円、営業利益が同2.3%減の5.10億円、経常利益が同0.5%増の5.63億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同3.1%増の3.87億円となった。また、営業利益率は9.7%(前年同期は9.3%)と、前年同期を0.4ポイント上回った。
制御システムの売上高は前年同期比8.7%減の8.07億円、セグメント利益は同9.1%増の2.09億円となった。火力発電所向け監視・制御システムは開発量が増加したが、次世代制御ミドルと配電自動化システムは開発量が減少した。新幹線と海外高速鉄道の運行管理システムは堅調に推移した。一方で、東京圏輸送管理システムと在来線の運行管理システムは第4四半期に検収されるため、売上は前年を下回った。
自動車システムの売上高は前年同期比7.6%減の13.31億円、セグメント利益は同1.0%増の3.55億円となった。自動運転/先進運転支援関連は旺盛な需要が継続し、車載ネットワーク制御や基盤ソフトウェアなどが堅調に推移した。また、電動化案件も堅調に推移した。一方で、車載制御システムのエンジン制御、変速機制御は開発量が減少した。
特定情報システムの売上高は前年同期比3.9%減の4.89億円、セグメント利益は同2.1%減の1.14億円となった。映像監視関連が好調に推移した。自動運転/先進運転支援関連の画像認識/識別案件は体制を縮小し、危機管理関連は開発量が減少した。
組込システムの売上高は前年同期比2.5%増の7.97億円、セグメント利益は同9.1%減の1.75億円となった。ストレージデバイス開発は新たな応用製品開発を受注し堅調に推移した。新ストレージ開発とIoT建設機械関連は、横ばいで推移した。自動運転/先進運転支援関連は、ベーシックソフトウェアの開発が終了し体制を縮小した。
産業・ICTソリューションの売上高は前年同期比6.4%減の18.62億円、セグメント利益は同10.5%減の3.59億円となった。クラウドシステム構築、イメージングソリューション関連、鉄道関連は堅調に推移したものの、ビジネス関連、医療関連は研究開発費の縮小やシステム開発の終了などで前年を下回った。また、航空宇宙関連は端境期となったため前年を下回った。
2021年5月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比4.4%減の74.30億円、営業利益が同21.7%減の5.70億円、経常利益が同15.4%減の6.65億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同20.3%減の4.45億円とする期初計画を据え置いている。
《ST》