前場に注目すべき3つのポイント~商いが膨らみづらい需給状況のなかでの3万円固め~

市況
2021年4月5日 8時20分

5日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:商いが膨らみづらい需給状況のなかでの3万円固め

■商船三井、21/3上方修正 経常利益1200億円←950億円

■前場の注目材料:トヨタ、MaaS実証、岩手で過疎地の買い物支援

■株式見通し:商いが膨らみづらい需給状況のなかでの3万円固め

5日の日本株市場は薄商いながらも堅調な相場展開が見込まれる。2日の米国市場はグッドフライデー(聖金曜日)の祝日のため休場だった。注目された米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比91.6万人増と、市場予想の64.7万人増程度を上回っており、これを材料視した流れから買い先行の展開になりそうだ。シカゴ日経225先物は時間外で3万円を回復しているほか、日経225先物ナイトセッションは29980円で取引を終えている。先週後半の大幅上昇に対する反動は想定されるものの、3万円を固めてくる展開となれば、短期筋のショートカバーを意識した流れも見込まれる。

週明けの欧州市場はイースターマンデーの祝日で休場となるため、海外勢のフローは限られるだろう。商いが膨らみづらい需給状況のなかで3万円固めとなるようだと、センチメントを明るくさせてくる。週明けの米国市場は雇用統計を材料視した上昇が見込まれることから、グローベックスの米株先物の動向を睨みながらの展開といったところか。米株先物が弱含むようであれば、短期筋の売り仕掛け的な売買も想定しておく必要がありそうだ。

日経平均は75日線を支持線としたリバウンドから先週の上昇で25日線を突破した。5日、25日線との短期ゴールデンクロス示現。シグナルが好転するなか、3月半ばにつけた戻り高値水準を意識してくる可能性はあるため、3万円水準での利益確定の流れが強まったとしても、5日線、25日線レベル接近での押し目買い意欲は強まりやすいだろう。物色の方向性としては足元でグロース優位の相場展開が目立つ。これによりNT倍率はリバウンド基調が強まってきており、先週の上昇で25日線を突破し、75日線レベルに接近してきている。戻り一巡が意識される一方で、75日線突破なら一段の上昇となる可能性もあるため、物色対象をはかるうえで注視しておきたい。

そのほか、物色の流れとしては今後決算発表が本格化することから、業績期待の大きい銘柄などを探る動きが見られてきそうである。そうなると、ハイテク株やIT関連などへの押し目買い意欲は強まってくるほか、マザーズなど中小型株の物色も活発になろう。

■商船三井、21/3上方修正 経常利益1200億円←950億円

商船三井<9104>は2021年3月期業績予想の修正を発表。経常利益を950億円から1200億円に上方修正した。持分法適用会社オーシャン・ネットワーク・エクスプレスの今期業績が、旺盛な輸送需要と堅調な運賃市況を背景に前提を大きく上回って着地した。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(29854.00、+465.13)

・大阪夜間取引の日経225先物は上昇(29980、日中取引比+50)

・1ドル110円60-70銭

・海外コロナワクチン接種の進展

・世界的金融緩和の長期化

・株価急落時の日銀ETF買い

・トヨタ<7203>MaaS実証、岩手で過疎地の買い物支援

・スズキ<7269>静岡2工場停止、世界的な半導体不足響く

・ソニーG<6758>伯音楽会社買収、283億円、エンタメ投資継続

・SBI<8473>損失150億円、金融仲介の貸付先に懸念

・7&iHD<3382>中計公表延期

・トヨタ<7203>トヨタ・日野自・いすゞ、1年内に商用車CASEを実証

・トヨタ<7203>衝突事故傷害解析システム無償公開、外部連携加速

・日産自<7201>太陽光の導入拡大、英工場で再生エネ3倍

・ホンダ<7267>タイで事業一体化、2輪車・パワープロダクツ

・IHI<7013>横浜に環境対応発電機、事業所電力の半分補完

・ハーモニック<6324>減速機需要が旺盛、ロボ・半導体装置向け生産増強

・サイバネットシステム<4312>VR空間で視覚的考察、CAE解析結果、直接操作

・メルカリ<4385>フリマの売上金仮想通貨で回収、メルカリが新会社

・三菱ガス<4182>EL薬品20%増産、半導体市場拡大に対応

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・特になし

《ST》

提供:フィスコ

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