株価指数先物【寄り前コメント】 リバランスからハイテク主導による日経225型優位の展開に

市況
2021年4月16日 8時26分

大阪6月限ナイトセッション

日経225先物 29760 +140 (+0.47%)

TOPIX先物 1963.0 +5.0 (+0.25%)

シカゴ先物 29750 +130

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

15日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。新規失業保険申請件数は前週比19万3000件減少の57万6000件と予想以上に減少したほか、3月小売売上高は前月比9.8%増と10カ月ぶりの大幅増加となったことを受けて、景気回復への期待を強めた。また、長期金利が低下したことにより、ハイテク株への買い戻しに向かわせている。

シカゴ先物清算値は大阪比130円高の2万9750円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比50円高の2万9670円で始まると、その後は2万9700円~2万9750円レベルでの保ち合いが続いた。米国市場の取引時間中に一時2万9770円まで上昇幅を広げる場面も見られたものの、概ね50円幅での狭いレンジ取引に。

本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。米国ではハイテク株の買い戻しに対して、銀行やエネルギー株の利益確定売りの動きが見られており、前日の巻き戻しとなる。14日に下落が目立っていたエヌビディアは5%を超える上昇を見せる一方、決算内容が注目されていたTSMC(台湾セミコンダクター)は、予想を上回る決算ながら2%を超える下落だった。もっともTSMC以外のSOX指数構成銘柄は概ね堅調で、嫌気する流れには向かわないだろう。

そのため、リバランスながらもハイテク主導による日経225型優位の状況が意識され、保ち合いレンジの下限レベルに低下していたNT倍率の上昇が見込まれる。ただし、15日の東証1部の売買高は再び10億株を下回る薄商いであったことから、リバランス一巡後は次第にこう着感の強い展開へ向かうことで、日経225先物においても5日移動平均線をサポートに狭いレンジ推移が続きそうだ。

なお、VIX指数は16.57と2%を超える下落となり、リスク選好の状況は変わらず。リバランス一巡から短期的に売りを仕掛けてくる局面にいては、その後のリバウンドを狙ったロング対応となろう。

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