株価指数先物【引け後コメント】 2万9000円割れなら需給状況が一変する可能性も

市況
2021年4月20日 18時13分

大阪6月限

日経225先物 29140 -550 (-1.85%)

TOPIX先物 1927.0 -29.5 (-1.50%)

日経225先物(6月限)は前日比550円安の2万9140円と大幅に下落して取引を終了。ギャップスタートながら、寄り付きは2万9400円とシカゴ先物清算値(2万9340円)を上回って始まった。しかし、その後は断続的なインデックス売りにより大きく軟化し、後場半ばには2万9000円まで下落幅を拡大。その後は日銀ETF買い入れへの思惑もあって下げ渋りを見せたものの、2万9050円~2万9100円辺りの安値水準でのもみ合いが続いた。

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言発出となれば、経済活動の正常化が遅れるとの懸念からポジション圧縮の動きが強まった。4月に入り2万9500円水準での底固めが続いていたこともあり、2万9500円~3万円のレンジ下限をあっさり割り込んだことにより、ヘッジ対応の売りが集中する格好となった。

75日移動平均線水準まで下落したことで、目先的には3月の調整場面で支持線として機能していた同線のサポート力を見極めることになるだろう。東証1部の売買高は10億8000万株と、4営業日ぶりに10億株に乗せたものの依然として薄商いであり、インデックス売りによる影響が大きかったと考えられ、いったんは自律反発も期待されるところ。

しかし、昨年11月以降、支持線として機能してきた13週移動平均線(2万9300円水準)を割り込んできている状況であり、仮にここから2万9000円を割り込んでくるようだと、26週線が位置する2万8000円近辺へのトレンドを強めて、需給状況が一変する可能性がある。13週線レベルでの戻りの鈍さが意識される場面においては、新規のショートポジションも警戒されてくるだろう。

NT倍率は先物中心限月で15.12倍で終えており、これまでのレンジ下限水準に位置している。しばらくはポジションを傾けづらい状況が想定され、レンジ下限においてはNTロングなどによるスプレット対応とし、明確な底打ちタイミングを待ちたい。

手口面では、日経225先物は野村が2100枚、クレディスイスが1070枚、三菱UFJが1060枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが2750枚、大和が1970枚程度の買い越しだった。野村の売りはレバETFのヘッジ対応、クレディスイスはCTA経由の売りとみられ、ABNアムロ、ソジェンの買いは裁定解消(先物買い・現物売り)のトレードと考えられる。TOPIX先物はJPモルガンが1690枚、UBSが1460枚程度の売り越しに対して、ソジェンが2250枚、ABNアムロが1230枚程度の買い越しだった。

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