話題株ピックアップ【夕刊】(1):ユーグレナ、日経Dインバ、マクアケ
■日経Dインバ <1357> 435円 +18 円 (+4.3%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>が3日続伸。日経Dインバは日経平均株価と逆方向に連動するETFで、日経平均の騰落率に対しマイナス2倍に基本設定されている。全体相場のリスクオフ局面で上昇する仕組みであり、リスクヘッジのほか空売り感覚で参戦する個人投資家が多い。きょうは日経平均株価が続急落となっていることを背景に前日比5%高の438円まで上値を伸ばした。中長期波動の分水嶺である75日移動平均線を上回ってきているが、これは昨年5月7日の取引時間中以来で約11カ月ぶりとなる。直近信用買い残が減少する一方、売り残が増加しており、全体相場の先高期待が高まるなか、足もとはそれに逆行する動きとなっている。
■ユーグレナ <2931> 931円 +19 円 (+2.1%) 本日終値
ユーグレナ<2931>が3日ぶりに反発。同社は20日、新日本化成(千葉市中央区)が製造・販売する環境浄化製品「AdBlue(アドブルー)」の配送車両に、自社の次世代バイオディーゼル燃料「ユーグレナバイオディーゼル燃料」の使用が開始されたと発表。更なる利用先拡大などが期待されているようだ。ユーグレナバイオディーゼル燃料は、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)と使用済み食用油を原料に使用し、車両自体の内燃機関を変更することなく使用することが可能な次世代バイオディーゼル燃料。バイオ燃料は、燃料の燃焼段階では二酸化炭素(CO2)を排出するが、原料となるユーグレナが成長過程で光合成によってCO2を吸収するため、燃料を使用した際のCO2の排出量が実質的にはプラスマイナスゼロとなるカーボンニュートラルを実現する。
■JCRファーマ <4552> 3,020円 +38 円 (+1.3%) 本日終値
JCRファーマ<4552>が4日ぶりに反発。20日の取引終了後、血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤「JR-141」の非臨床試験結果の論文が、遺伝性代謝疾患学会の機関誌電子版に掲載されたと発表しており、これが好材料視された。なお、同剤は21年3月に日本において製造販売承認を取得。また、20年12月にはブラジルで製造販売承認申請を行ったほか、、米国・ブラジル・欧州でグローバル臨床第3相試験に向けた準備を進めており、米国食品医薬品局(FDA)から試験開始が許可されている。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,922円 +101 円 (+1.0%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>は日経平均株価が急落するなかで4日ぶり反発に転じ一時1万円大台を回復した。ここ先物主導のインデックス売りなども絡め下値を試す動きにあったが、きょうは同社の21年3月期の最終利益が4兆円台後半となり、国内企業では過去最高となるとの読売新聞報道が株価の刺激材料となった。信用取引の動向は3月下旬以降の株価調整を背景に買い残の整理が進んでおり、直近でデータでは1000万株を割り込んでいることで株式需給面の改善も意識されている。
■TOKYO BASE <3415> 636円 -64 円 (-9.1%) 本日終値 東証1部 下落率4位
TOKYO BASE<3415>、TSIホールディングス<3608>はいずれも9%を上回る急落。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大阪府や兵庫県など関西に続き、東京都など関東エリアでも緊急事態宣言の発令が想定される状態にある。アパレル業界は外出自粛の動きを背景に収益環境に逆風が改めて意識されるとの見方から売りのターゲットとなっている。
■マクアケ <4479> 6,820円 -680 円 (-9.1%) 本日終値
マクアケ<4479>が大幅続落。同社は20日取引終了後に、21年9月期第2四半期累計(20年10月~21年3月)の単独営業利益が前年同期比73.6%減の6300万円になったと発表。1~3月期に限れば8800万円の営業赤字(前年同期は1億3600万円の黒字)となっており、これがネガティブ視されたようだ。第2四半期累計の売上高は同87.2%増の21億円、1~3月期では同83.9%増の11億700万円となった。応援購入サービス「Makuake」の購入総額が順調に伸びた半面、積極的な採用強化による人件費やサービス認知度向上のための広告宣伝費が増加したことが利益面に影響した。なお、通期業績予想は売上高51億7200万円(前期比60.4%増)、営業利益6億2000万円(同21.5%増)とする従来計画を据え置いている。
■日本製鉄 <5401> 1,812.5円 -103.5 円 (-5.4%) 本日終値
日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など鉄鋼株が軒並み安。新型コロナウイルスの感染者数が新興国などを中心に再拡大の傾向を示しており、変異ウイルスの流行も確認されるなか、世界経済回復への影響が再び懸念されている。グローバル景気敏感株として鉄鋼セクターへの売り圧力が強い。鉄鋼セクターは前期業績低迷でも今期業績回復期待への思惑で買い進まれてきた経緯があり、足もとはその反動が出ている。
■日経レバ <1570> 31,100円 -1,350 円 (-4.2%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅続落。前日は1300円安と大きく売り込まれたが、きょうも世界的なリスク回避の動きが強まるなか、大きく下値模索の動きを余儀なくされている。日経レバは日経平均株価にリンクされたETFで変動率が2倍に基本設定されておりボラティリティの高さが特徴。全体相場が上下に波乱含みとなる局面では値幅取りを狙った資金の売り買いが活発化する。きょうは、前日の欧米株安を受けて日経平均が朝方から大きく売り込まれる展開となり、それに連動する形で水準を切り下げ、下値支持ラインとして意識された75日移動平均線を下抜ける格好となった。ここ信用買い残が再び増加傾向にあっただけに投げ売りを誘発しやすくなっている。
株探ニュース