話題株ピックアップ【夕刊】(2):朝日インテク、東芝、トヨタ

注目
2021年4月21日 15時20分

■朝日インテック <7747>  2,913円  -122 円 (-4.0%)  本日終値

朝日インテック<7747>が急反落。大和証券が20日付で、投資判断を「2」から「3」とし、目標株価を3400円から3000円へ引き下げたことが嫌気された。新型コロナウイルス感染症収束による収益回復は期待できるものの、長期的な成長に向けた先行費用により、利益拡大ペースが鈍化すると指摘。新規事業への投資により、当面は市場の期待を下回る利益成長となる可能性が高いとしている。

■東芝 <6502>  4,205円  -145 円 (-3.3%)  本日終値

東芝<6502>が大幅に4日続落。同社は20日、英国投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズから東芝の買収・非公開化に関する初期提案について「暫時検討を中断する」との書面を受け取ったと発表した。これにより、CVCの買収提案を基に想定されていた東芝の買収合戦に対する思惑の前提が崩れたことになり、この日は売りが膨らむ展開となっている。株価は一時4090円と買収観測報道が流れる前日の6日以来の水準まで売られており、仕切り直しが迫られる状況となっている。

■東京エレクトロン <8035>  47,430円  -1,470 円 (-3.0%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が大幅続落。これまで半導体製造装置関連のシンボルストックとして買われてきたが、株価は25日移動平均線との上方カイ離を一気に縮小する状況にあり、同移動平均線を下回るかどうかに注目が集まっている。世界的なリスクオフ相場の様相となるなか、前日の米国株市場では半導体関連株が総じて安く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日続落した。くしくも25日移動平均線を陰線で下回ってきており、東京市場にもその流れが波及している。

■トヨタ自動車 <7203>  8,212円  -206 円 (-2.5%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>は4日続落、25日移動平均線をマドを開けて下放れる形となった。世界的にリスクオフの流れとなるなか、前日の欧米株市場も総じて下落基調を強めており、主力輸出株には風向きが悪くなっている。そのなか、外国為替市場ではドル売りの動きが強まり、足もと1ドル=107円90銭近辺のもみ合いと108円台を割り込んで推移していることで、輸出採算改善期待の後退が為替感応度の高い同社株にはネガティブに働いている。また、日米首脳会談では52年ぶりに「台湾」に言及した共同声明を出したことから日中関係の悪化が懸念されており、収益の主柱を担う中国での自動車販売に影響が及ぶことを警戒する売り圧力も重荷となっている。

■三菱UFJ <8306>  571.3円  -13.7 円 (-2.3%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が下値模索の動きを強めている。前日の米国株市場ではゴールドマン・サックスやシティグループがいずれも3%超に売られたのをはじめ大手金融株が軒並み安く、全体相場の足を引っ張った。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に過度な景気回復期待が後退し、これを背景に米長期金利も急速に低下傾向にある。前日の米10年債利回りは終値ベースで1.56%まで水準を切り下げており、これは3月上旬以来約1カ月半ぶりの低水準となった。大手金融セクターは運用環境の悪化を嫌気した売りが株価にネガティブに働いており、東京市場でもこの流れが波及している。

■日本電産 <6594>  13,370円  -260 円 (-1.9%)  本日終値

日本電産<6594>が続落、25日移動平均線を下放れる形となり下値リスクが意識されている。国内で新型コロナウイルスの感染拡大が警戒されているほか、インドなど新興国でも感染拡大が続いており、世界経済への影響が警戒されている。同社は中国向け依存比率が高いが、日米首脳会談を経て日中関係の悪化懸念も重荷となっている。全体リスクオフ相場のなか、あす22日に決算発表を控えていることも買いを手控えさせる材料となっている。21年3月期については大幅営業増益が予想され、22年3月期も続伸が予想されるが、今月9日に2月決算を発表した安川電機<6506>が今期予想を含め好決算にもかかわらずマドを開けて売られたこともあり、警戒ムードが根強い。

■ロングライフ <4355>  378円  +80 円 (+26.9%) ストップ高   本日終値

ロングライフホールディング<4355>がストップ高。同社は20日、NMN(ニコンチンアミドモノヌクレオチド)サプリメント「Long Life NMN」を開発し、予約販売を開始したと発表。NMNはビタミンに似た物質で、本来は体内で自然に作られるが、加齢に伴い体内での生産量が減ると、これが原因で老化が進むと考えられている。「Long Life NMN」は、NMNを脂質で特殊コーティング加工を施し、浸透性が高いのが特徴だという。

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