＜マ－ケット日報＞ 2021年5月12日
１２日の市場は日経平均が大幅続落。終値は前日比４６１円安の２万８１４７円で２月１日以来の安値となった。朝方はリバウンドを狙った短期筋の買いで２００円超えの上げとなったが、米長期金利の先高観が強くハイテク株中心に売られ、９時３０分頃にはマイナス圏へと落ちてしまった。好決算見通しを報じられたＳＢＧが大幅安に転じたことも投資家心理に影響。アジア株の下落もあって後場は一段と下げ幅を広げてしまった。市場は一段下方への調整局面を迎えている。
昨日の米国市場は長期金利の上昇や短期的な過熱感からダウ平均は大幅続落した。景気急回復に伴うインフレ懸念と金利上昇観測からハイテク株が急落した流れが続き景気敏感株にも売りが波及。ダウ平均の下げ幅は一時６６０ドルに達する場面があった。恐怖指数とされるＶＩＸ指数は一時不安心理が高まった状態の２０を上回った。一方、昨日に急落したナスダック指数は売り一巡後に下げ渋り、終盤は徐々に落ち着きを取り戻していた。
さて、東京市場は昨日の下げが大きかったため多少なりとも反発すると思われていたが、米長期金利への警戒感からリスクオフの動きが勝り大幅続落という結果に。好決算を発表しても売られるケースが目立ち投資家心理を圧迫している。昨年秋からのバイデンラリーで上げてきたことに対する明確な調整局面といえよう。明日も下値２万８０００円前後の攻防となりそうだ。（ストック・データバンク 編集部）