話題株ピックアップ【昼刊】:ピジョン、トリケミカル、トヨタ

注目
2021年6月1日 11時38分

■ピジョン <7956>  3,290円  +205 円 (+6.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率6位

ピジョン<7956>が急反騰。ここ下値模索の動きが続いていたが、きょうは9%を超える上昇でマドを開けて5日移動平均線を上回ってきた。中国共産党が31日の政治局会議で、1組の夫婦に3人目の子供を出産することを認める方針を示したことが伝わり、育児用品の国内トップメーカーで中国向け売り上げ比率の高い同社株に追い風となるとの思惑が、投資資金を呼び込む格好となっている。中国では少子高齢化に伴う経済成長鈍化懸念から産児制限の緩和に取り組む方向にある。ピジョンはその関連株最右翼としてマーケットの注目を浴びた。業績面でも21年12月期は回復に転じる見通しで、営業利益段階で前期比8%増の165億円を予想している。

■トリケミカル研究所 <4369>  3,600円  +165 円 (+4.8%)  11:30現在

トリケミカル研究所<4369>が反発している。5月31日の取引終了後に発表した第1四半期(2~4月)連結決算が、売上高25億9400万円(前年同期比13.4%増)、営業利益7億2300万円(同1.4%増)、純利益9億4400万円(同9.2%増)と増収増益で着地したことが好感されている。データセンターなどに向けた先端半導体を中心に旺盛な需要が継続していることを背景に、半導体等製造用高純度化学化合物が好調に推移した。また、全社を挙げての経費削減に継続して取り組んだことも寄与した。なお、22年1月期通期業績予想は、売上高107億円(前期比9.2%増)、営業利益27億円(同0.3%増)、純利益34億7000万円(同2.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■イビデン <4062>  5,240円  +160 円 (+3.2%)  11:30現在

イビデン<4062>が反発している。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「経済産業省は31日、世界半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)が新たに設ける日本拠点への支援を決めたと発表した」と報じられており、なかで「イビデンなど日本企業20社超が参画し、最先端の半導体製造技術の開発をめざす」とあることが好材料視されているようだ。記事によると、総事業費約370億円の半分を日本勢が拠出するという。官民でTSMCと連携することで、国際競争力の強化が期待されているようだ。

■タマホーム <1419>  2,153円  +49 円 (+2.3%)  11:30現在

タマホーム<1419>が6日ぶりに反発している。午前11時ごろ、21年5月期の年間受注棟数が1万2324棟を達成したと発表しており、これが好感されている。なお、20年5月期は1万93棟で、今期の受注棟数は前期比22.1%増となる。

■FRONTEO <2158>  779円  +14 円 (+1.8%)  11:30現在

FRONTEO<2158>はしっかり。5月31日の取引終了後、建設現場の災害リスクに対する注意喚起を行う危険予知人工知能(AI)システム「兆KIBIT(キザシキビット)」の提供を開始したと発表しており、これが好材料視されている。兆KIBITは、当日の作業内容を入力すると、事前に学習させておいた過去の災害事例から、作業内容に類似した事例を関連性の高い順にスコアリングし提示するというもの。建設現場で、朝礼時に行われる危険予知(KY)活動に本システムを活用することで、スコアの高い順にその日の事故リスクを作業員に伝達し注意を喚起できるほか、具体的な対処法を作業員に伝達することや、経験の少ない作業や急な作業内容変更の場合に想定される事故リスクを迅速に把握することなどが可能になるとしている。なお、同システムは、三井住友建設<1821>の協力で開発した危険予知システムをベースとしており、フロンテオは同システムを応用して兆KIBITとして投入するという。

■トヨタ自動車 <7203>  9,277円  +162 円 (+1.8%)  11:30現在

トヨタ自動車<7203>は底堅さを発揮し、前日終値近辺で売り物をこなしプラス圏で推移している。足もと外国為替市場でドル売り・円買いの動きが活発化し、一時1ドル=109円40銭前後まで円高が進んでいる。これは輸出セクターのなかでも為替感応度が際立って高いトヨタをはじめ自動車株にはネガティブ方向に作用する。また、新型コロナウイルスの感染者数が東南アジア地域で急増傾向にあり、特に感染拡大が顕著なマレーシアで両社とも工場の稼働を停止する状況に追い込まれた。これを受け業績への影響を懸念する売りが出ているが、押し目買いニーズも強く株価は頑強な値動きをみせている。

■ブイキューブ <3681>  2,450円  +37 円 (+1.5%)  11:30現在

ブイキューブ<3681>が反発。株価は4月末に大陰線を引いて下降トレンドに転換、5月下旬から一段と下値模索の動きを強めていたが、目先底値確認から切り返しに転じている。同社は遠隔地の相手をネットを活用して映像でつなぐコミュニケーションサービスを提供しており、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要の獲得にも積極的な布石を打っている。5月31日取引終了後、イベントDX事業を展開する米Xyvid社を買収し子会社化することを発表、これによる業容拡大期待が投資資金の流入を誘っている。

■川崎重工業 <7012>  2,658円  +26 円 (+1.0%)  11:30現在

川崎重工業<7012>が反発している。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「液化石油ガス(LPG)とアンモニアを両方運べる兼用運搬船を開発した」と報じられており、液化アンモニア運搬船への参入を好感した買いが入っている。記事によると、液化温度が比較的近いLPGの運搬船技術を活用して、LPGとアンモニアのどちらにも対応できる運搬船を実用化したという。アンモニアは燃やしても二酸化炭素(CO2)が出ないことから、脱炭素の流れから燃料用としての需要増が見込まれているほか、水素を取り出す原料としての利用拡大も期待されており、今後海運会社などの早期導入を促すもようだ。

■オリバー <7959>  2,846円  -309 円 (-9.8%)  11:30現在  東証1部 下落率トップ

31日に決算を発表。「2-4月期(2Q)経常は27%減益」が嫌気された。

オリバー <7959> が5月31日大引け後(15:30)に決算を発表。21年12月期第2四半期累計(20年11月-21年4月)の連結経常利益は前年同期比23.4%増の19億円に伸び、通期計画の24.5億円に対する進捗率は77.8%となった。

⇒⇒オリバーの詳しい業績推移表を見る

■菱洋エレクトロ <8068>  2,514円  -156 円 (-5.8%)  11:30現在  東証1部 下落率6位

31日に決算を発表。「2-4月期(1Q)経常は3%増益も対通期進捗は過去平均を下回る」が嫌気された。

菱洋エレクトロ <8068> が5月31日大引け後(16:00)に決算を発表。22年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益は前年同期比2.9%増の5.4億円となり、通期計画の19.5億円に対する進捗率は27.7%に達したものの、5年平均の45.7%を下回った。

⇒⇒菱洋エレクトロの詳しい業績推移表を見る

■フュートレック <2468>  437円  +79 円 (+22.1%) 一時ストップ高   11:30現在

フュートレック<2468>が急反発している。同社は5月31日に、自社の音声認識技術がユニロボット(東京都渋谷区)の新サービス「unirobot cloud-自動応答AIサービス」に採用されたことを明らかにしており、これが材料視されているようだ。「unirobot cloud-自動応答AIサービス」は、自動応答システムを使ったシステム構築を望む企業などに、各種インテリジェンス機能(対話エンジン、音声認識・音声合成、感情解析、顔認証など)をサブスクリプションサービスとして提供するサービス。同サービスで提供される音声認識機能に、フュトレックのvGate ASR2(サーバー型)が採用された。

■アクセスHD <7042>  982円  +150 円 (+18.0%) ストップ高買い気配   11:30現在

アクセスグループ・ホールディングス<7042>が150円高はストップ高となる982円でカイ気配となっている。5月31日の取引終了後、子会社が新型コロナウイルス感染対策に対応した会場運営パッケージサービスを提供開始したと発表しており、これが材料視されているようだ。同社では、これまで複数の自治体から新型コロナワクチン接種会場の運営を受託しており、こうした実績を踏まえて、今回イベント運営をトータルサポートするサービスをパッケージ化した。今後、大規模接種会場の設置や大学構内での会場設置構想などにサービスを拡大するべく、自治体や企業、教育機関などへの提案を進めていくという。

■ソレイジア・ファーマ <4597>  153円  +12 円 (+8.5%)  11:30現在

ソレイジア・ファーマ<4597>が大幅反発している。5月31日の取引終了後、がんなどの化学療法や放射線療法に伴う口内炎で生じる口腔内疼痛の緩和を目的とした同社製品「エピシル」が、中国臨床腫瘍学会の診療ガイドラインに収載されたと発表しており、これが好材料視されている。同ガイドラインは、がん治療により引き起こされる口腔粘膜炎の診断と治療を標準化することを目的として発行されたもの。今回、エピシルががん治療時の標準的な口腔支持療法の主要選択肢として収載されたとしている。なお、同件による21年12月期業績予想の変更は行わないとしている。

■ヤギ <7460>  1,538円  +103 円 (+7.2%)  11:30現在

ヤギ<7460>が急反発している。5月31日の取引終了後、発表を延期していた21年3月期連結業績について、売上高が1060億円から1142億4000万円(前の期比4.0%減)へ、営業利益が15億5000万円から20億4000万円(同13.0%減)へ、純利益が8億円から15億2500万円(同51.1%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。巣ごもり需要で通販向けのルームウェア・インナーウェアなどが好調だったほか、ワーク系商材や低価格ゾーンの量販店向け商材が堅調に推移した。また、デザイン性と機能性を兼ね備えたマスクや、ナノファイバーを使用した高性能マスクなどを積極的に投入したことで、新規販路を拡大し収益を確保することができたとしている。なお、あわせて35円を予定していた期末一括配当を48円に引き上げた。同時に、6月14日付で136万8000株(発行済み株数の12.94%)の自社株を消却すると発表しており、これも好材料視されているようだ。消却後の発行済み株数は920万株となる。

■はてな <3930>  1,529円  +87 円 (+6.0%)  11:30現在

はてな<3930>が急伸。5月31日の取引終了後、21年7月期の単独業績予想について、売上高を26億円から26億700万円(前期比2.6%増)へ、営業利益を1億600万円から2億1200万円(同23.3%減)へ、純利益を7100万円から1億4700万円(同22.6%減)へ上方修正したことが好感されている。コンテンツプラットフォームサービスでアフィリエイト広告が堅調なことや、テクノロジーソリューションサービスでサーバー監視サービス「Mackerel」が好調に推移すると見込まれることが要因。また、利用しているクラウドサービスの技術選定やメニュー見直しによりデータセンター利用料の伸びが抑えられていることに加え、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い在宅勤務を取り入れることで旅費交通費やオフィス運営費用が下がっていることも寄与する。なお、第3四半期累計(20年8月~21年4月)決算は、売上高19億6400万円(前年同期比0.3%増)、営業利益2億900万円(同12.4%減)、純利益1億4500万円(同11.7%減)だった。

●ストップ高銘柄

セコム上信越 <4342>  5,220円  +700 円 (+15.5%) ストップ高買い気配   11:30現在

など、2銘柄

●ストップ安銘柄

なし

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.