話題株ピックアップ【夕刊】(3):あさひ、任天堂、コムシスHD

注目
2021年6月7日 15時17分

■あさひ <3333>  1,401円  +18 円 (+1.3%)  本日終値

あさひ<3333>は4日ぶりに反発。午後1時ごろに発表した5月度(4月21日~5月20日)の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比13.9%増と7カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客単価が同10.3%増と2ケタ増となったほか、客数も同3.3%増となったことが寄与した。

■任天堂 <7974>  68,580円  +820 円 (+1.2%)  本日終値

任天堂<7974>が1000円を超える上昇で一時6万9000円台に乗せた。コロナ禍でライフスタイルの巣ごもり化が進んだことで同社を筆頭にゲーム関連企業には追い風が強い。同社の22年3月期営業利益は急激な伸びをみせた前期の反動で2割程度の減益を見込んでいるが、マーケットでは大幅な増額余地を見込んでおり、株価の戻り足に反映されている。米国時間12日から世界最大のゲーム見本市「E3」がオンライン開幕されるが、同社はこの会期期間である12~15日に合わせ個別に発表会を開催する予定にあり、株価の刺激材料にも事欠かない。2007年以来約14年ぶりとなる7万円大台をにらみ、大口個人投資家などの買い攻勢が顕著となっている。

■コムシスHD <1721>  3,170円  +20 円 (+0.6%)  本日終値

コムシスホールディングス<1721>が5日続伸。SMBC日興証券は4日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は3750円で据え置いた。同証券による業績予想に大きな変化はない。しかし、決算発表後の株価は、NTTモバイル工事受注の減少計画を嫌気して軟調に推移している。同証券では22年3月期のNTTモバイル受注高や営業利益は同社計画を上回ると予想しており、株価の下落は過剰反応とみている。同証券では今期営業利益は440億円(会社計画430億円)を見込んでいる。総還元性向は、連続増配と自己株式取得により70%程度で推移していることも、堅調な株価推移を支えるとみている。

■薬王堂ホールディングス <7679>  2,406円  +11 円 (+0.5%)  本日終値

薬王堂ホールディングス<7679>はしっかり。4日の取引終了後に発表した5月度の月次速報で、既存店売上高が前年同月比2.3%増と3カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好材料視された。客数は同3.4%減となったものの、客単価が同5.9%増と増加基調にあることが寄与した。

■ハイレックス <7279>  1,778円  -175 円 (-9.0%)  本日終値

ハイレックスコーポレーション<7279>が急反落。前週末4日の取引終了後、21年10月期の連結業績予想について、売上高を2148億円から2236億円(前期比14.2%増)へ上方修正した一方、営業利益を63億円から56億円(前期9億5200万円の赤字)へ下方修正したことが嫌気された。足もとで中国や韓国、日本での売り上げが堅調に推移していることから、売上高は上振れる見通しだが、主に北米を中心に世界的な半導体不足による自動車メーカーの減産の影響が見込まれることに加えて、米国子会社での労務費や固定費の増加の影響で営業利益は下振れる見通しという。なお、最終利益は投資有価証券売却益の計上により、42億円から70億円(同35億1300万円の赤字)へ上方修正した。また、上限を40万株(発行済み株数の1.05%)、または5億円を上限とする自社株買いを実施するとあわせて発表した。取得期間は6月7日から8月31日で、経営環境の変化に対応できる機動的な資本政策の遂行及び株主への利益還元が目的という。なお、同時に発表した第2四半期累計(20年11月~21年4月)決算は、売上高1154億9200万円(前年同期比8.4%増)、営業利益34億9400万円(同2.7倍)、最終利益60億400万円(同13.5倍)だった。

■カナモト <9678>  2,669円  -87 円 (-3.2%)  本日終値

カナモト<9678>が大幅反落。4日の取引終了後に発表した第2四半期累計(20年11月~21年4月)連結決算が、売上高952億2500万円(前年同期比4.2%増)、営業利益81億1800万円(同12.1%減)、純利益49億4300万円(同7.5%減)と2ケタ営業減益となったことが嫌気された。各地の災害復旧・復興工事や防災減災関連工事、社会資本の老朽化に対応する維持・更新などを中心に公共投資が堅調に推移し、建設機械のレンタル需要は底堅く推移したことから、売上高は増収となった。ただ、将来を担う人財投資やレンタル資産の運用期間延長に向けた中古建機販売の抑制などで、減益を余儀なくされた。なお、21年10月期通期業績予想は、売上高1903億円(前期比6.3%増)、営業利益150億円(同5.3%増)、純利益90億円(同6.3%増)だった。

■三菱UFJ <8306>  629円  -7.4 円 (-1.2%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3社が全体強調相場の中で冴えない値動きとなっている。前週末発表された5月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数の増加が前月比55万9000人と大幅に改善したものの、事前の市場予測を下回った。これを受けてFRBのテーパリングの議論が後ズレするとの思惑から、米10年債利回りが終値ベースで1.55%台まで低下した。これに伴いメガバンクは、米国事業で運用利ザヤが縮小するとの思惑が目先利益確定の動きを誘発している。

■マクドナルド <2702>  4,955円  -20 円 (-0.4%)  本日終値

日本マクドナルドホールディングス<2702>は小動き。前週末4日の取引終了後に発表した5月度の月次IRニュースで、既存店売上高は前年同月比5.7%増と11カ月連続で前年実績を上回ったが、市場の反応は限定的のようだ。前年同月は新型コロナウイルスの感染拡大を背景に需要増があり、その反動があったものの、ドライブスルーや、デリバリーなど顧客とのつながりを強化するマーケティング活動などの施策が奏功した。商品別では、4月に引き続き、新レギュラーバーガー「サムライマック」2商品と、期間限定商品「炙り醤油風 トリプル肉厚ビーフ」などを販売したことが寄与した。なお、全店売上高は同6.7%増だった。

●ストップ高銘柄

三光Mフーズ <2762>  344円  +80 円 (+30.3%) ストップ高   本日終値

山大 <7426>  1,353円  +300 円 (+28.5%) ストップ高   本日終値

テーオーHD <9812>  438円  +80 円 (+22.4%) ストップ高   本日終値

セブン工業 <7896>  602円  +100 円 (+19.9%) ストップ高   本日終値

東京ボード工業 <7815>  625円  +100 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値

以上、5銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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