話題株ピックアップ【夕刊】(3):レーザーテク、ソフトバンクG、アジャイル

注目
2021年6月8日 15時21分

■アインホールディングス <9627>  7,010円  +10 円 (+0.1%)  本日終値

アインホールディングス<9627>はしっかり。7日の取引終了後、上限を20万株(発行済み株数の0.56%)、または14億円とする自社株を、8日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表したことが好感された。

■レーザーテック <6920>  20,710円  -2,070 円 (-9.1%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

レーザーテック<6920>は続落、軟調な値動きが続いている。前日の米国株市場ではハイテク系のグロース株が総じて買い優勢となりナスダック総合指数も上昇したが、インテル<INTC>やアプライドマテリアルズ<AMAT>、ザイリンクス<XLNX>など半導体セクターは売りに押される銘柄が目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反落した。半導体関連は世界的な需給逼迫を受けて収益環境は追い風が強いものの、レーザーテックなど一部の銘柄には株価の急上昇による高値警戒感も意識されている。市場では「前日取引終了後に国内証券会社から投資判断引き下げが発表されたことも影響している。成長期待に変化はないが、急騰後だけに空売りニーズも高まっていたのではないか」(中堅証券ストラテジスト)という。

■ダイキョーニシカワ <4246>  748円  -41 円 (-5.2%)  本日終値  東証1部 下落率4位

ダイキョーニシカワ<4246>が大幅続落。7日の取引終了後、未定としていた22年3月期連結業績予想で、売上高1310億円(前期比12.8%減)、営業利益17億円(同61.8%減)、純利益3億円(同88.2%減)と大幅な減収減益を見込むことが嫌気された。米国新工場の操業準備費用が負担となる見通し。なお、年間配当は30円(前期30円)を予定している。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,019円  -134 円 (-1.6%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>は軟調、8000円大台攻防の様相をみせている。同社株が仮に7000円台をつけた場合、今年1月12日以来約5カ月ぶりとなる。MSCIの指数見直しに絡み5月中旬に急落した後も、戻りに転じることなく次第安の展開を強いられている。同社が出資する米建設スタートアップのカテラが6日、米国で連邦破産法11条の適用を申請したことが明らかとなり、これによる収益への影響を警戒した売りが優勢となった。ここ急速な値下がりで値ごろ感からの押し目買いも誘っているが、ソフトバンクGの信用買い残は直近データで大幅に増加し1500万株超に達しており、含み損を抱えた個人投資家の投げがかさむことへの警戒感もある。

■アジャイル <6573>  607円  +100 円 (+19.7%) ストップ高   本日終値

アジャイルメディア・ネットワーク<6573>がストップ高。同社は7日、子会社のクリエ・ジャパンがマーキュリー(東京都新宿区)と業務提携し、分譲マンション紹介動画サービスを共同で立ち上げたと発表しており、これが材料視されたようだ。このサービスは、マーキュリーが保有するマンションデータを活用し、購入検討者向けに個別最適化した物件紹介動画を自動で生成、それを不動産仲介会社に提供する業界初の取り組み。クリエ・ジャパンはこのサービスに提供している動画DXテクノロジー「PRISM(プリズム)」を活用し、既存サービスのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進及びビジネスの成長を支援するとしている。

■加地テック <6391>  6,320円  +1,000 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値

加地テック<6391>が急反発。きょう付けの日刊工業新聞で「2021年度内にも燃料電池車(FCV)水素ステーションのコストダウンにつながる新型圧縮機を市場投入する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、従来機に比べて圧縮機構を簡素化したのが特徴で、顧客企業で性能確認試験に入っており、良好な結果が得られ次第、提案を本格化するという。同社は20年度までに39カ所の水素ステーションに圧縮機を納入しており、新型圧縮機の投入で更なる納入拡大を図る方針だ。

■日本電波工業 <6779>  1,064円  +114 円 (+12.0%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

日本電波工業<6779>が大幅高で4ケタ大台を回復し、前週末につけた年初来高値988円を更新した。同社株にとって1000円ラインは因縁場となっており、17年7月にも985円まで買われたが、1000円には届かず反転し長期下降トレンド入りした経緯がある。時価は15年4月以来約6年2カ月ぶりの高値水準。水晶振動子や水晶発振器などの小型化技術で優位性を持つ水晶製品専業メーカーで、商品開発力の高さに定評がある。市場では「最終利益が下駄をはいているとはいえ、PER10倍未満と割高感がなく、ROEが高い。7日付で三菱UFJモルガンの目標株価引き上げが観測されており、これも買い人気に拍車をかけたようだ」(国内証券ストラテジスト)としている。

■ひらまつ <2764>  233円  +23 円 (+11.0%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

ひらまつ<2764>が鮮烈な上げ足をみせ、約3か月ぶりに年初来高値を更新。6月に入って投資マネーが集中し需給相場の様相を強めている。「米国ではワクチン普及が進み、レストランには予約が殺到し満杯状態にある。日本はまだワクチン普及の初動にあるが、今後大規模接種の動きが加速することが予想され、業績低迷を余儀なくされた外食関連のリバウンドを取りに行く短期筋の買いが活発化している」(国内証券マーケットアナリスト)という。フランス料理店などの高級レストランを展開する同社もその一角に位置するが、株価が低位に位置していることもあり、個人投資家を中心とした資金を呼びこんでいる。

■システム ディ <3804>  1,540円  +111 円 (+7.8%)  本日終値

システム ディ<3804>が4連騰。7日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(20年11月~21年4月)連結業績について、営業利益が3億3300万円から4億8700万円(前年同期比14.4%減)へ、純利益が2億3000万円から3億3400万円(同15.2%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好材料視された。売上高は19億8300万円の従来予想に対して19億7900万円(同7.3%減)とほぼ計画通りで着地したものの、パッケージソフトの高品質化やストックビジネスの推進、販管費や外注費などのコストの見直しに取り組んだことが利益を押し上げた。

●ストップ高銘柄

東京ソワール <8040>  1,497円  +300 円 (+25.1%) ストップ高   本日終値

ペッパーフードサービス <3053>  551円  +80 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値

など、5銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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