8日の米国市場ダイジェスト:NYダウ30ドル安、ハイテク株が下支え
■NY株式:NYダウ30ドル安、ハイテク株が下支え
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は30.42ドル安の34599.82ドル、ナスダックは43.19ポイント高の13924.91で取引を終了した。5月消費者物価指数(CPI)の発表を控え、様子見姿勢が強い中、方向感の欠く一日となった。ダウは高値を警戒する売りに押されたほか、長期金利の低下が金融株の重石に。午後に入り、プラスに転じる場面もあったが、前日の終値近辺でもみ合い、結局小幅に下落した。一方、ハイテク株にとっては長期金利の低下は追い風となり、ナスダックはおおむねプラス圏での推移。ハイテク株が相場を下支えした。セクター別では、小売りやエネルギーが買われた一方、家庭・パーソナル用品が売られた。
衣料品とファッション雑貨のネット通販を手掛けるスティッチ・フィックス(SFIX)と集積回路メーカーのマーベル・テクノロジー(MRVL)は、前日引け後に発表した決算が市場予想を上回る内容で上昇。医療保険会社クローバー・ヘルス・インベストメンツ(CLOV)とファーストフードチェーンのウェンディーズ(WEN)は、個人投資家による投機的な取引の新たな対象となり、急伸した。米疾病対策センター(CDC)が国外渡航に関する警告を緩和したことを受けて、国際線の利用制限緩和につながる可能性があるとの期待から、デルタ航空(DAL)など航空会社に買いが入った。
5月に米パイプライン運営のコロニアル・パイプラインがサイバー攻撃を受けた事件で、司法省はハッカーに支払った身代金のうち、大半を回収したと発表。ビットコインなどの仮想通貨が下落した。
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■NY為替:米雇用指標の改善でドル買い優勢に
8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円28銭まで下落後、109円51銭まで上昇し、109円49銭で引けた。米財務省の3年債入札を控えて10年債利回りが一時1.51%台に下げ、ドル売りが先行。その後、4月JOLT求人件数の過去最高更新を受けてドル買いが盛り返した。
ユーロ・ドルは1.2171ドルから1.2193ドルでもみ合い、1.2173ドルで引けた。ユーロ・円は133円14銭まで下落後、133円42銭まで上昇した。ドイツの4月鉱工業生産の落ち込みや6月ZEW景気期待指数の予想下振れを受けてユーロ売りが先行した。
ポンド・ドルは1.4121ドルまで下落後、1.4164ドルまで上昇。ドル・スイスフランは0.8952フランから0.8972フランでもみ合った。
■NY原油:強含みで70.05ドル、米長期金利低下で70ドル台に上昇
NY原油先物7月限は、強含み(NYMEX原油7月限終値:70.05 ↑0.82)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比+0.82ドルの70.05ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは68.47ドル-70.27ドル。ニューヨーク市場の序盤にかけて68.47ドルまで下げたが、米長期金利の低下を意識した買いが入ったことで反転。通常取引終了後に70.27ドルまで買われている。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 42.88ドル -0.24ドル(-0.56%)
モルガン・スタンレー(MS) 92.79ドル -0.42ドル(-0.45%)
ゴールドマン・サックス(GS)384.70ドル -3.46ドル(-0.89%)
インテル(INTC) 57.00ドル -0.09ドル(-0.16%)
アップル(AAPL) 126.74ドル +0.84ドル(+0.67%)
アルファベット(GOOG) 2482.85ドル +16.76ドル(+0.68%)
フェイスブック(FB) 333.68ドル -2.90ドル(-0.86%)
キャタピラー(CAT) 240.16ドル +0.40ドル(+0.17%)
アルコア(AA) 38.62ドル +0.88ドル(+2.33%)
ウォルマート(WMT) 139.83ドル -1.07ドル(-0.76%)
《ST》