ロールオーバー中心で方向感は掴みづらい/オープニングコメント

市況
2021年6月9日 8時25分

9日の日本株市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが30ドル安だった。5月消費者物価指数(CPI)の発表を控え、様子見姿勢が強い中、方向感の欠く一日となった。ダウは高値を警戒する売りに押されたほか、長期金利の低下が金融株の重石に。一方、ハイテク株にとっては長期金利の低下は追い風となり、ナスダックはおおむねプラス圏での推移だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の28985円。円相場は1ドル109円50銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行の展開になりそうである。米国ではCPI待ちのなかで売り買いが交錯している状況であり、手掛かり材料にも欠ける。また、週末のメジャーSQを控えていることから、先物市場では大半がSQに絡んだロールオーバー中心の商いであり、仕掛けてくる動きも限られている。日経平均は75日線に上値を抑えられる状況が続いている。下値の堅さから煮詰まり感も台頭しているものの、抵抗線突破を意識した動きも期待しづらいところであろう。

そのため、基本的には29000円を挟んだ狭いレンジでのこう着感の強い相場展開になりそうであり、個別の材料などを手掛りとした物色が中心になりやすいだろう。ナスダックの上昇からハイテク株への物色も意識されそうだが、SOX指数は下落していることもあり積極的には手掛けづらそうである。足元で物色が強まっている海運などの動向を睨みながらバリュー志向に向かいやすいところか。

なお、NT倍率は先物中心限月で直近のボトム水準まで低下している。ナスダックの上昇からNT倍率の上昇も意識されやすい面はありそうだが、ボトム圏での推移が続くようだと、全体の方向感は出にくく、SQ通過を待つことになりそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.