明日の株式相場に向けて=不動産株は蘇るのか

市況
2021年6月9日 17時27分

9日の東京市場は、日経平均株価が前日比102円安と続落。市場では10日の米5月消費者物価指数(CPI)の発表を前に様子見姿勢が強い。

焦点は米インフレ懸念の行方であり、高PER銘柄のハイテク株には警戒感が強まっている。そのハイテク株と逆行する形で上昇基調にあるのが、不動産株だ。この日も三井不動産<8801>や住友不動産<8830>といった大手不動産株が年初来高値を更新。住友不が前日比で7%高と急騰するなか、「海外投資家などが買いを入れているのではないか」(アナリスト)との観測が出ている。

不動産株上昇の要因は、ひとつには新型コロナワクチン接種拡大に伴う「経済正常化」期待だが、もうひとつは「金利上昇を視野に入れたインフレヘッジ」(同)としての側面も指摘されている。米国では不動産関連のCBREグループ<CBRE>が上昇基調を強め、iシェアーズ米国不動産ETF<IYR>が上値を切り上げている。

日本では、JR東海<9022>などとともに東急<9005>や西武ホールディングス<9024>など私鉄株が新高値に買われているが、土地持ちの側面も評価されている様子だ。また、足もとで不動産投信のREIT市場は上昇基調にあり、星野リゾート・リート投資法人<3287>やいちごホテルリート投資法人<3463>などホテル型REITが強調展開となっている。

米CPI発表を控え明日も様子見姿勢が予想されるが、東証マザーズ指数は上昇しており個別株物色が続きそうだ。明日はワンダープラネット<4199>が東証マザーズに、テンダ<4198>がジャスダックにそれぞれ新規上場する。積水ハウス<1928>やラクスル<4384>が決算発表を予定している。

出所:MINKABU PRESS

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.