欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米FOMC控えドル買い抑制も

通貨
2021年6月10日 17時25分

10日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。本日発表の米消費者物価指数(CPI)が堅調な内容なら、インフレ期待のドル買いに振れやすい。ただ、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)を見極めようと、一段の上昇は抑制されそうだ。

9日は下げ渋る米10年債利回りに振らされる展開で、ドルは買戻しが強まった。ユーロ・ドルは1.2210ドル台から1.2170ドル台に失速し、ドル・円は109円20銭台から109円60銭台に浮上。本日アジア市場では欧州中央銀行(ECB)理事会と米CPI発表を前に、方向感は乏しい。全般的にユーロ売りが目立っているが、ドルは米金利安を手がかりにユーロ以外の主要通貨に対して弱含む。ドル・円は国内勢による押し目買いで、引き続き底堅く推移した。

この後の海外市場は、ユーロとドルが主導する相場となろう。ECBはパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の資産購入ペースを維持する公算だが、先行きの見通しは3月から上方修正が見込まれ、ややユーロ買いの展開に。その後発表される米5月コアCPIは4月実績の前年比+3.0%を上回ると予想され、長期金利の上昇がドルを押し上げるだろう。ただ、15-16日のFOMCで資産買入れの段階的縮小(テーパリング)に関する論議が注目され、ドル買いは縮小するとみる。

【今日の欧米市場の予定】

・20:45 欧州中央銀行(ECB)が政策金利発表(0.00%に据え置き予想)

・21:30 ラガルドECB総裁会見

・21:30 米・5月消費者物価コア指数(前年比予想:+3.50%、4月:+3.0%)

・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:37.0万件、前回:38.5万件)

・02:00 米財務省・30年債入札

・03:00 米・5月財政収支(予想:-2500億ドル、20年5月:-3987.54億ドル)

《FA》

提供:フィスコ

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