ダウ平均はマイナス圏での推移 大手銀株が下落=米国株概況

市況
2021年6月15日 5時34分

NY株式14日(NY時間16:22)

ダウ平均   34393.75(-85.85 -0.25%)

S&P500    4255.15(+7.71 +0.18%)

ナスダック   14174.14(+104.72 +0.74%)

CME日経平均先物 29285(大証終比:+145 +0.50%)

きょうのNY株式市場でダウ平均は3日ぶり反落。銀行や薬品が売られダウ平均を押し下げた。米株式市場は最高値圏にある中で、上値に慎重になっている面がある一方、景気回復への期待も根強く下値は支えられている構図に変化はない。

本日は今週のFOMCを控える中で米国債利回りが上昇している。それにもかかわらず、大手銀行株の下落が全体を圧迫。JPモルガン<JPM>のダイモンCEOの発言を嫌気した。同CEOは、パンデミックをきっかけにしたトレーディングブームは終わりが近づきつつある可能性に言及した。4-6月のトレーディング収入が前年比38%減と、従来予想よりも大幅な落ち込みになることを示唆している。同CEOはきょう、証券会社主催の会議に参加し、第2四半期のトレーディング収入が60億ドルを僅かに上回る程度に減少するとの予想を示した。トレーディング収入については予想自体も下方修正されているが、それを更に下回る可能性も警戒される。

全体的にFOMC待ちの雰囲気が強い。16日に結果が発表される。市場は出口戦略着手のスケジュールに関するFRBからのシグナルを待っている。今回はFOMCメンバーの金利見通し(ドット・プロット)が公表されるが、3月FOMCではメンバーの投票は中央値で23年末までゼロ金利で据え置きだった。しかし、今回は23年末までに利上げに修正になるとみられている。

一方、そのこと自体は織り込み済みで、注目は2022年が何人いるのかという点になっているのかもしれない。また、資産購入ペース縮小など出口戦略について何らかヒントも期待されている。しかし、米労働市場に依然として大きなスラックがある中で、FRBの慎重姿勢が後退することはないとも見られているようだ。少なくともFRBが8月にワイオミング州のジャクソンホールで毎年開催する年次総会まではFRBは動かないとみられている。

ただ、一部からはFRBは慎重姿勢を若干緩め、それがドル買いに繋がる可能性を指摘する向きもいる。パウエル議長が会見で資産購入ペース縮小について議論し始めたこと認める。しかし、それには、FRBの目標に向けて経済が更に前進することを条件とするという。

本日はコインベース<COIN>やライオット<RIOT>、マラソン・デジタル<MARA>など仮想通貨関連銘柄が上昇。ビットコインが日曜日の相場で急速に買いが強まったことがサポート。テスラのマスクCEOがマイニング(採掘)がクリーンなエネルギーで行われる場合には、テスラ車のビットコインで取引を再開する方針を明らかにしたことが材料視されている。マスク氏はツイッターで、採掘者によるクリーンネルギーの使用が合理的な水準である50%程度に確認された際に取引が再開されると述べた。

ダウ採用銘柄ではJPモルガンやゴールドマンが下落したほか、ウォルグリーン、シスコシステムズ、IBMが軟調。一方、セールスフォース、アップル、マイクロソフトが買われた。

IT・ハイテク株は買い戻しが見られ、ナスダックはプラス圏での推移が続いた。アップル、フェイスブック、エヌビディアが上昇したほか、ネットフリックス、アドビが堅調。

アドビ<ADBE>は4日続伸し最高値更新。特段の材料はないが、今週の17日に3-5月期(第2四半期)の決算発表を予定しており、期待感が膨らんでいるようだ。

特殊医薬品のアベニュー・セラピューティクス<ATXI>が急落。FDAが、がんの痛みを抑制するトラマドールの静脈投与の承認を却下した。

電気自動車(EV)のローズタウン・モーターズ<RIDE>が大幅安。バーンズCEOとロドリゲスCFOの辞任が同時に発表された。

メキシコレストランを展開するチポトレ・メキシカン・グリル<CMG>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を1800ドルとした。直近価格よりも約30%高い水準。

医療機器のレスメド<RMD>が最高値を更新している。ライバルのロイヤル・フィリップスが睡眠時無呼吸の治療に使用されている換気装置約350万台をリコールした。

JPモルガン 157.57(-2.72 -1.70%)

バンカメ 41.36(-0.50 -1.19%)

シティグループ 75.16(-1.32 -1.73%)

アドビ 556.95(+15.69 +2.90%)

コインベース 239.10(+15.18 +6.78%)

マラソン・デジタル 29.94(+3.39 +12.77%)

ライオット 35.40(+4.37 +14.08%)

マイクロストラテジー 598.49(+82.05 +15.89%)

レスメド 231.70(+13.12 +6.00%)

ローズタウン 9.26(-2.15 -18.84%)

アベニュー 3.02(-1.19 -28.27%)

チポトレ・メキシカン 1391.33(+24.53 +1.79%)

アルファベット(C) 2527.04(+13.11 +0.52%)

フェイスブック 336.77(+5.51 +1.66%)

ネットフリックス 499.89(+11.12 +2.28%)

テスラ 617.69(+7.80 +1.28%)

アマゾン 3383.87(+37.04 +1.11%)

エヌビディア 720.75(+7.74 +1.09%)

ツイッター 60.83(+0.33 +0.55%)

ダウ採用銘柄

ユナイテッドヘルス 399.16(+1.27 +0.32%)

メルク 75.45(-0.17 -0.22%)

マクドナルド 236.98(+0.05 +0.02%) 

マイクロソフト  259.89(+2.00 +0.78%)

ホームデポ 309.32(-1.45 -0.47%)

ボーイング 245.14(-2.14 -0.87%) 

ベライゾン 57.18(-0.15 -0.26%)

ビザ 234.08(-0.88 -0.37%) 

ハネウェル  223.18(-2.00 -0.89%) 

ナイキ 131.36(-0.58 -0.44%)

トラベラーズ  153.25(-1.23 -0.80%)

ディズニー 178.18(+0.80 +0.45%) 

ダウ・インク 66.96(-1.04 -1.53%)

セールスフォース  246.26(+5.95 +2.48%) 

シスコシステムズ 54.17(-0.60 -1.10%)

シェブロン 107.97(+0.06 +0.06%) 

コカ・コーラ 55.55(-0.19 -0.34%) 

ゴールドマン  372.92(-5.13 -1.36%)

キャタピラー  219.01(-1.69 -0.77%) 

ウォルマート 140.56(-0.19 -0.13%)

ウォルグリーン 54.42(-0.91 -1.64%) 

インテル 58.19(+0.34 +0.59%)

アメックス 163.81(-0.70 -0.43%) 

アムジェン 241.14(-1.54 -0.63%)

アップル  130.48(+3.13 +2.46%)

P&G 134.91(+0.05 +0.04%)

JPモルガン 157.57(-2.72 -1.70%)

J&J 165.37(+0.41 +0.25%)

IBM 150.03(-1.25 -0.83%)

3M 201.36(-1.45 -0.71%) 

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.