株価指数先物【引け後コメント】 ヘッジ対応の売りが集中し日経225先物はオーバーシュート気味の下げ

市況
2021年6月21日 18時28分

大阪9月限

日経225先物 28020 -910 (-3.14%)

TOPIX先物  1900.0 -41.0 (-2.11%)

日経225先物(9月限)は前日比910円安の2万8020円で取引を終了。寄り付きは2万8480円とシカゴ先物清算値(2万8515円)にサヤ寄せする形でギャップダウンから始まった。寄り付きを高値に下落幅を拡大させ、前場半ばには2万8000円水準に。その後2万8000円~2万8150円辺りで下げ渋る動きも見られたが、ランチタイムには一時2万7720円まで下げ幅を広げている。後場は日銀のETF買い入れへの思惑が強まるなか、2万7750円~2万8000円辺りでの保ち合いが続き、辛うじて2万8000円を上回って取引を終えた。

18日の米国市場ではセントルイス連銀のブラード総裁が2022年終盤に利上げを開始すべきとの見解を示したことが嫌気され、リフレトレードの巻き戻しの動きが強まったが、東京市場においても同様の動きとなった。ただし、NT倍率は先物中心限月で14.74倍に低下して直近のボトム水準まで下落。NTショート(日経225先物売り・TOPIX先物買い)のトレードが有効となるなど、日経225先物はオーバーシュート気味の下げとなっている。

日経225先物はギャップダウンで400円を超える下落で始まり、ヘッジ対応の売りがさらなるヘッジ売りにつながる格好となったほか、レバETFの調整売りの動きも重なったことにより下落幅は一時1100円を超えている。指数インパクトの大きいファーストリテイリング <9983> と東京エレクトロン <8035> の2銘柄で日経平均株価を約200円下押しするなど、先物へのショートの動きから裁定解消売りを促す形にもつながった。このような状況においても東証1部の売買高は13億株を若干上回った程度であり、先物主導によるインデックスに絡んだ商い中心だったことがうかがえる。

米国市場の動向次第の面はあるものの、2万8000円を一気に割り込んだことにより、いったんは2万8000円水準での底固めからのリバウンドを狙った動きも意識されてこよう。また、NT倍率についても直近のボトム水準まで低下したことにより、今後は修正の動きも想定しておきたい。

手口面では、日経225先物はBofAが3120枚、ソジェンが2400枚、ドイツが1610枚、シティが1160枚、クレディスイスが1160枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが6940枚程度の買い越しだった。ABNアムロは裁定解消売り(先物買い、現物売り)の動きと見られる。TOPIX先物はゴールドマンが1800枚、SMBC日興が1550枚、JPモルガンが1240枚、ドイツが1200枚、UBSが1020枚程度の売り越しに対して、みずほが3510枚、ABNアムロが2230枚、ソジェンが1570枚程度の買い越しだった。なお、みずほの買いは日銀のETFに絡んだ売買と観測される。

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