話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本ライフL、エーザイ、板硝子

注目
2021年6月24日 15時15分

■日本ライフライン <7575>  1,388円  +23 円 (+1.7%)  本日終値

日本ライフライン<7575>は反発。23日の取引終了後、同社が国内で独占販売する米カーディオフォーカス社製の内視鏡レーザーアブレーションカテーテル「HeartLight(ハートライト)」の次世代品について、17日に薬事承認を取得したと発表しており、これが好感されたようだ。次世代品の「ハートライトX3」では、現行品のレーザーと内視鏡を組み合わせた治療コンセプトを踏襲しつつ、手技時間を大幅に短縮する新機能を搭載した。販売開始は8月の予定としている。

■日軽金HD <5703>  1,864円  +30 円 (+1.6%)  本日終値

日本軽金属ホールディングス<5703>が買い優勢。アルミ関連セクターを中心に非鉄株に買いが集まっている。直近、アルミニウム市況が上昇に転じており、前日の米国株市場ではアルミニウム溶錬大手のアルコア<AA>がマドを開けて3.3%高に買われ6月初旬からの下げトレンドに終止符を打った。ここ、銅やニッケル市況なども上昇転換しており、非鉄株全般には追い風となっている。

■エーザイ <4523>  12,250円  +180 円 (+1.5%)  本日終値

エーザイ<4523>は反発。この日、米バイオジェン<BIIB>と共同開発中のアルツハイマー型認知症治療薬候補「レカネマブ」が、米国食品医薬品局(FDA)からブレイクスルーセラピーの指定を受けたと発表しており、これが好感された。ブレイクスルーセラピーとは、重篤なあるいは命にかかわる疾患に関する画期的治療薬の開発及び審査の迅速化を目的としたFDAの制度。指定を受けることにより、効率的な開発計画のための助言や審査迅速化、審査資料の段階的提出・審査(ローリング・サブミッション)などの制度が利用可能になる。なお、レカネマブは現在、第3相臨床試験を行っている。

■ダイセル <4202>  910円  +12 円 (+1.3%)  本日終値

ダイセル<4202>が反発。同社はきょう、世界初となる1桁ナノメートルサイズのSiV蛍光ナノダイヤモンドの開発に成功したと発表しており、これが好感されたようだ。同社では、自社保有の爆轟技術により、バイオセンシング技術を発展させる材料として期待されるSiVセンターを有する世界最小サイズの蛍光ナノダイヤモンドを生成することができたとしており、今後バイオセンシングをはじめとしたアプリケーションへの応用開発に取り組むという。

■USENHD <9418>  2,399円  +30 円 (+1.3%)  本日終値

USEN-NEXT HOLDINGS<9418>が3日続伸。この日午前中、傘下のNext Innovationが、特定技能業務クラウドサービス「とくマネ(特定技能マネージャー)」の提供を開始したと発表しており、これが好材料視された。同サービスは、特定技能外国人を受け入れる受入機関や受入機関の支援を目的にした、特定技能の申請書作成業務と支援実施業務に特化したクラウド型業務システム。同社では、登録支援機関や受入機関が行う外国人支援義務に対し、使いやすく充実したコンテンツを提供し、人材不足で悩める日本企業に貢献するとしている。

■日本板硝子 <5202>  643円  +8 円 (+1.3%)  本日終値

日本板硝子<5202>が3日続伸。午前11時ごろ、光ファイバーと同径の極細セルフォックマイクロレンズの開発に成功したと発表しており、これが好感された。今回開発に成功した極細径セルフォックマイクロレンズは、ネットワークから端末まで光のまま伝送する用途を想定。レンズの外径を光ファイバーと同一にしたことで、接続機器の小型軽量化や機器製造の簡素化、低コスト化を図ることができるとしている。

■そーせいグループ <4565>  1,753円  +18 円 (+1.0%)  本日終値

そーせいグループ<4565>が高い。23日取引終了後、神経疾患関連分野のバイオ医薬品企業であるバイオヘイブン社と提携中の新規低分子CGRP拮抗薬の第1相臨床試験を開始したことを発表。マイルストーンと治験実施に伴う開発費を受領することを明らかにしており、今後の展開に期待した買いを呼び込む格好となった。

■トヨタ自動車 <7203>  9,824円  +42 円 (+0.4%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が買い優勢、外国為替市場での円安進行を追い風に1万円大台復帰をうかがう動きにある。今週22日に300円を超える上昇で大きく切り返し、9985円の高値をつけたが1万円大台にあと一歩届かなかった。前日は売りに押されたが、下値では機関投資家とみられる押し目買いニーズも強い。外国為替市場では、足もと米長期金利が上昇に転じたことで日米金利差拡大を意識したドル買いの動きが反映され、一時1ドル=111円台に入るドル高・円安となった。これは約1年3か月ぶりの円安水準。同社の22年3月期の想定為替レートは1ドル=105円と実勢よりも6円前後も円高に設定されており、輸出採算の改善効果が収益増額修正期待につながる。なお、きょうはホンダ<7267>や日産自動車<7201>など他の自動車株も頑強な値動きをみせている。

■ローソン <2651>  5,060円  +20 円 (+0.4%)  本日終値

ローソン<2651>はしっかり。同社はきょう、エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>と包括業務提携契約を締結したと発表した。「アズナス」の「ローソン」へのブランド転換や、阪急阪神百貨店EC商品のローソン店頭での受け取りといった取り組みの実施を予定している。それ以外の提携内容については、今後具体的な協議を進めていく。

■住友林業 <1911>  2,141円  -17 円 (-0.8%)  本日終値

住友林業<1911>が3日ぶりに反落。同社は23日取引終了後、公募増資の実施を発表しており、1株当たり利益の希薄化が警戒されている。同時に21年12月期連結業績予想の増額修正と増配も発表していることから、株価の下落は限定的となっている。1600万株の公募増資と上限240万株のオーバーアロットメントの売り出しを行う。調達金額は約371億円で、米国事業における運転資金や長期借入金の返済などに充てる。発行済み株式数は最大で約10%増える見込み。発行価格は、7月5日から8日のいずれかの日に決定する。また、今12月期の売上高は1兆2570億円から1兆3100億円に見直したほか、純利益は480億円から600億円に修正した。米国の旺盛な住宅需要を背景に、戸建て住宅事業は販売価格の上昇により利益は想定を上回る見通しとなった。米国の不動産開発事業の物件売却に伴う利益の増加も見込んでいる。今期配当は従来予想の1株当たり年50円を同70円とする予定だ。

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