話題株ピックアップ【夕刊】(3):クエスト、コスモス、クレオス
■クエスト <2332> 1,667円 +256 円 (+18.1%) 一時ストップ高 本日終値
クエスト<2332>が急騰。きょう朝方、半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)が9月にも東京証券取引所に上場する方向で調整していると伝わったことから、キオクシアを主要顧客とするクエストに思惑的な買いが向かったようだ。同じくキオクシアを顧客に持つティアンドエス<4055>も急上昇した一方、ジャパンマテリアル<6055>や関東電化工業<4047>、フィックスターズ<3687>への反応は限定的となっている。
■東京コスモス電機 <6772> 1,094円 +150 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値
東京コスモス電機<6772>がストップ高をつけ、年初来高値を更新した。同社は23日、ワコーテック(富山県高岡市)と力覚センサーの次期モデルの開発・製造・販売で業務提携したことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。同製品の開発をワコーテック、生産・販売を東京コスモス電機が担当。東京コスモス電機が車載搭載電子部品事業で培ってきた品質・生産力・販売力と、ワコーテックの力覚センサーの技術開発力を生かし、力覚センサーの事業拡大を図るとしている。
■GSIクレオス <8101> 1,128円 +137 円 (+13.8%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
GSIクレオス<8101>が急騰。午前11時45分ごろ、カナダのディープテックスタートアップ企業であるブリリアント・マターズ社(以下BM社、ケベック州)へ資本参加すると発表しており、これが好感された。BM社は、有力な次世代再生エネルギーである有機太陽電池をはじめとする有機エレクトロニクス分野向けに最適な最先端の導体や半導体高分子の研究・開発、製造を行う企業。今回、ケベック州投資公社や環境・エネルギー分野に特化するベンチャーキャピタルなどと共に資本参加、経営参画することで、BM社製有機材料をアジアを中心に世界市場へ展開を図るとしている。
■ティアンドエス <4055> 4,340円 +515 円 (+13.5%) 一時ストップ高 本日終値
ティアンドエス<4055>が急反発。同社は23日、Idein(東京都千代田区)が展開するプログラム「Actcast Partner Program」へ参加したと発表しており、これが好感された。同プログラムは、エッジデバイス上で画像解析AIなどを実行して実世界の情報を取得し、Webと連携するIoTシステムを構築・運用するためのプラットフォームサービス「Actcast」を活用したソリューションの開発やオープンイノベーションの実現を目的とするパートナープログラムで、既に120社を超える企業が参画している。同社では今後、Actcastの利便性と同社の推進するAIアルゴリズム研究開発支援業務サービス、特に画像認識のためのディープラーニングに不可欠とされる高度なAI技術を合わせたサービスの展開を検討し、今後も品質の高いAIアルゴリズム研究開発支援業務サービスの提供を行うとしている。
■さいか屋 <8254> 460円 +48 円 (+11.7%) 一時ストップ高 本日終値
さいか屋<8254>が後場急伸。午後2時ごろ、親会社AFC-HDアムスライフサイエンス<2927>からの資金の借入を発表しており、財務面の強化につながるとの見方から好材料視されたようだ。借入金額は80億円で、これにより金融機関からの借入金約75億円を返済するほか、残額は売り上げ拡大に必要な投資資金及び運転資金に当てるという。なお、借入率の低下により、今後の年間支払利息が1億円程度削減される見通しとしている。
■三社電機製作所 <6882> 1,133円 +85 円 (+8.1%) 本日終値
三社電機製作所<6882>が3連騰、連日の年初来高値更新となった。パワー半導体関連株にテーマ買いの動きが広がるなか、同社株も関連有力株として投資資金の攻勢が加速している。同社は半導体モジュールや電源デバイスを主力展開するが、筆頭株主のパナソニック<6752>と連携して早くからSiC製デバイスの開発を進めている。最近では小型で高性能のSiC-MOSFETモジュールのニュータイプを開発するなど品揃えも強化されている。業績も21年3月期営業利益は前の期比62.4%増の4億1600万円と急回復、22年3月期は前期比92%増の8億円予想と伸びが加速する見通し。更に新中期経営計画では24年3月期に営業利益19億円を目標に掲げており、業績変貌への期待が継続的な買いを呼び込んでいる。
■フジオーゼックス <7299> 3,730円 +165 円 (+4.6%) 本日終値
フジオーゼックス<7299>が大幅反発。23日の取引終了後、24年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、なかで最終年度に営業利益27億円(21年3月期実績7億1400万円)の目標を掲げたことが材料視された。エンジンバルブ事業の合理化推進による利益率向上のほか、新規事業やESG関連を中心に積極的な投資を行う方針。また、株主への利益還元目標は連結配当性向30%以上を目指す。
■小野測器 <6858> 568円 +22 円 (+4.0%) 一時ストップ高 本日終値
小野測器<6858>は一時ストップ高。同社はきょう、音響システム大手のTOA<6809>や電気通信大学などと共同で進める遠隔聴診システムの開発に向けた取り組みが、科学技術振興機構(JST)の産学連携助成プログラムに採択されたと発表しており、これが材料視されたようだ。電気通信大の研究シーズをもとに、小野測器のレーザ計測技術とTOAの空間における収音技術とを融合し、常時モニタリング可能な非接触聴診技術の開発を目指す。
■ウインテスト <6721> 282円 +10 円 (+3.7%) 本日終値
ウインテスト<6721>が高い。半導体や液晶向け検査装置を手掛けるが、ここ市場でテーマ買いの動きが活発化しているパワー半導体関連の一角として人気化している。同社は設計・開発から運用サポートまで一貫フォローできる人的基盤を有し、海外での実績が豊富。業績低迷が続いていたが、決算期変更で変則決算となった20年12月期に続き、21年12月期は営業利益1億2200万円の黒字が予想されている。独自の検査技術及びノウハウを活用して、パワー半導体分野における検査装置の需要開拓に大きく舵を切っており、これが投資資金の食指を動かす格好となった。
●ストップ高銘柄
太洋工業 <6663> 607円 +100 円 (+19.7%) ストップ高 本日終値
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
シキノハイテック <6614> 3,835円 -700 円 (-15.4%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース