話題株ピックアップ【夕刊】(1):フロンテオ、イーレックス、しまむら

注目
2021年6月29日 15時12分

■FRONTEO <2158>  1,227円  +71 円 (+6.1%)  本日終値

FRONTEO<2158>が大幅反発。28日の取引終了後、人工知能(AI)エンジン「KIBIT」を活用した営業通話解析が三菱UFJモルガン・スタンレー証券(東京都千代田区)に採用されたと発表しており、これが好材料視された。今回の取り組みは、担当者が手入力で記録したテキストの解析に加え、顧客との通話データも解析するよう範囲を拡大したのが特徴。今回採用されたKIBIT-Connectは、「KIBIT」と他のシステムとの連携を可能にするAPIで、今回は通話をテキストに変換したデータをKIBITと連携して通話記録を解析するとしている。

■イーレックス <9517>  2,641円  +141 円 (+5.6%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

全体下げ相場のなか、イーレックス<9517>が6連騰で連日の上場来高値更新と気を吐いているほか、レノバ<9519>も上値指向にある。世界的に脱炭素社会に向けた取り組みが加速するなか、日本国内でも政府や日銀が政策面での支援を強めている。脱炭素は18日に閣議決定した骨太の方針でも盛り込まれたほか、直近では環境省が地域の脱炭素への取り組みを後押しするべく、7月1日付で局長級の新たなポストを新設することが伝わっている。菅政権では2050年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする計画だが、30年度までに排出量を13年度比で46%削減する具体的な数値目標を掲げており、この遂行に向けた環境作りが今後本格化するとみられる。また、日銀は今月18日の金融政策決定会合で、金融機関の気候変動対応の投融資を後押しする新たな資金供給策の導入を決めている。こうしたなか、余剰電力を買い取り再販する電力小売り事業を展開し、バイオマスの自社電源も保有するイーレックスや、太陽光発電事業を中心に再生可能エネルギーの開発・運営に特化するレノバなどは象徴株の一角として投資資金が集まりやすい。

■しまむら <8227>  10,810円  +490 円 (+4.8%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

しまむら<8227>が大幅続伸。28日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日~5月20日)連結決算が、売上高1425億3900万円(前年同期比33.2%増)、営業利益130億1900万円(前年同期12億8100万円の赤字)、最終利益88億7500万円(同12億2100万円の赤字)と営業損益が黒字転換し、第1四半期として過去最高となったことが好感された。PB商品や共同開発ブランドの展開を拡大したことや、週単位でさまざまな企画を打ち出したことが集客に効果を発揮したことで主力のしまむら事業の既存店売上高が19年度比で3.7%増となったことが牽引した。また、季節商品の前倒し展開により夏物が好調に推移したアベイル事業も堅調に推移した。22年2月期通期業績予想は、売上高5548億3700万円(前期比2.3%増)、営業利益386億4600万円(同1.6%増)、最終利益262億7700万円(同0.4%増)を見込む。

■デサント <8114>  2,995円  +128 円 (+4.5%)  本日終値

デサント<8114>が4日続伸し、連日で年初来高値を更新した。米ナイキ<NKE>が24日に発表した3~5月期決算が市場予想を上回る好決算となったことを受けて、スポーツ用品やスポーツウェア関連銘柄への好業績期待が高まっており、同社もその一つ。また、同社は米大リーグのロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手着用モデルの商品を販売しており、大谷選手の活躍によるプラス効果も期待されている。

■ポピンズ <7358>  4,880円  +200 円 (+4.3%)  本日終値

ポピンズホールディングス<7358>が続伸。同社はきょう、大阪府豊中市から委託を受け、双子や三つ子など多胎児家庭を対象とした保護者の育児支援事業を開始すると発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。同事業は、多胎児をもつ家庭に同社の教育ベビーシッターが訪問し、育児・家事・外出のサポートを行うもの。7月1日から開始し、3歳までの多胎児を対象に年間計12回(1回は2時間)まで利用料は無料だという。

■シンバイオ製薬 <4582>  2,400円  +97 円 (+4.2%)  本日終値

シンバイオ製薬<4582>が大幅高で3日続伸。東京証券取引所が29日売買分から、信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を解除したと発表しており、売買の自由度が増すとの見方から買いが入った。また、日本証券金融も29日付で貸借取引銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表している。

■電通グループ <4324>  4,000円  +15 円 (+0.4%)  本日終値

電通グループ<4324>が反発。この日の寄り前、東京・汐留の「電通本社ビル」の譲渡の検討に入ったと発表。譲渡が実現した場合、21年12月期に約890億円の譲渡益を計上するとしていることが材料視された。

■INPEX <1605>  829円  -41 円 (-4.7%)  本日終値

INPEX<1605>が大幅続落。ここ上昇基調を強めていた原油市況が足もとで急落、前日のWTI原油先物価格は1ドル14セント安の1バレル=72ドル91セントと4営業日ぶりに大幅下落となり、74ドル台から一気に72ドル台まで水準を切り下げた。米国株市場ではシェブロン<CVX>が3%あまりの下げをみせるなどエネルギー関連株が売られており、この流れが東京市場にも波及し、原油市況と株価連動性の高い資源開発関連株にはネガティブ材料となっている。

■あさひ <3333>  1,429円  -63 円 (-4.2%)  本日終値

あさひ<3333>は反落。28日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日~5月20日)単独決算が、売上高241億5300万円(前年同期比21.5%増)、営業利益42億3600万円(同36.9%増)、純利益29億5600万円(同39.0%増)と大幅増益となったものの、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。1月に発売したプライベートブランド商品をはじめ電動アシスト自転車が好調に推移し業績を牽引した。また、関東地域に2店舗、近畿地域に1店舗を出店したほか、「サイクルベースあさひ南大沢キッズ館」を「サイクルベースあさひ南大沢店」に統合したことも寄与した。なお、22年2月期通期業績予想は、売上高700億円(前期比0.8%増)、営業利益54億5000万円(同20.6%減)、純利益35億円(同25.8%減)の従来見通しを据え置いている。

■住友金属鉱山 <5713>  4,405円  -107 円 (-2.4%)  本日終値

住友金属鉱山<5713>、DOWAホールディングス<5714>、三井金属<5706>、三菱マテリアル<5711>など非鉄株がほぼ全面安商状となっている。世界的な景気回復期待が強まる一方で、新型コロナウイルス変異株(デルタ株)の感染が拡大しており、経済正常化への流れがやや滞る可能性が意識され始めた。世界景気のバロメーターともいえる銅市況がここ数日軟化傾向をみせるなど上昇トレンドに一服感が出ている。住友鉱をはじめ非鉄市況との株価連動性の高い銘柄群には株価の上値を重くする材料となっている。

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