株価指数先物【寄り前コメント】 月末アノマリー警戒も底堅さ確認ならショートカバーに向かう可能性も

市況
2021年6月30日 8時26分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 28860 +100 (+0.34%)

TOPIX先物 1951.5 +5.0 (+0.25%)

シカゴ先物 28845 +85

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

29日の米国市場ではNYダウS&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。6月の米消費者信頼感指数が予想を上回る上昇となったほか、4月のケース・シラー住宅価格指数は15年ぶりの大幅な伸びとなるなど、良好な経済指標の発表が材料視され、買い先行で始まった。しかし、欧州やアジアでは新型コロナウイルスで感染力の高いデルタ株が広まっていることから、景気敏感株の一角には持ち高調整の動きが見られている。また、四半期末を控えていることなども、利益確定に向かわせる一因となり、引けにかけて上昇幅を縮めた。一方で、ナスダックは小幅な上昇とはなったものの、長期金利は1.50%を下回って落ち着いた推移のなか、半導体株は全般小じっかり。S&P業種別指数は耐久消費財・アパレル、テクノロジー・ハード・機器、半導体・同製造装置が上昇する一方で、公益事業、銀行、自動車・自動車部品が下落した。

シカゴ先物清算値は日中大阪比85円高の2万8845円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比80円高の2万8840円で始まると、開始直後には2万8790円まで上昇幅を縮めている。しかし、マイナスに転じることなく、概ね2万8800円~2万8860円辺りでの推移に。米国市場の取引開始時に一時2万8890円まで上昇幅を広げるも上値追いの動きは限られ、2万8860円で取引を終えた。

本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行から始まることになろうが、米国が四半期末を控えて小動きだったことに加え、東京市場においても月末の下落アノマリーへの警戒もあり、積極的な商いは手控えられることになりそうだ。ただし、前日の寄り付き直後の軟化は先回り的な動きもあったと考えられる。先物の手口ではクレディスイスが日経225先物、TOPIX先物でいずれも売り越していたこともあり、CTA経由のショートとの思惑から底堅さが見られるようであれば、ショートカバーに向かわせる可能性はありそうだ。

VIX指数は16.02と小幅に上昇して終えているが、一時14.10まで低下する場面も見られており、リスク選好は変わらず。長期金利が低下傾向を続けているほか、米半導体株の上昇も指数インパクトの大きい値がさハイテク株への下支えとして期待されそうだ。一方で、東京都の新型コロナの新規感染者は29日現在、10日連続で前の週の同じ曜日を上回っている。4回目の緊急事態宣言発出への懸念がくすぶるなか、新型コロナに関連した報道を受けたアルゴ発動には警戒しておきたい。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.77倍と横ばいで推移しており、米国の物色状況からはボトム圏でのNTロングを組成するタイミングとの見方は継続しておきたいところか。

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