注目銘柄ダイジェスト(前場):北興化、旭化学、安川電など
メディアS<4824>:708円(+24円)
大幅に続伸。従来未定としていた21年7月期の営業利益予想を1.52億円(前期実績0.39億円)と発表している。持分法適用関連会社のデリバリーコンサルティングの新規上場に伴い、保有株売却で4.13億円の特別利益を計上することから純利益予想は4.20億円(同0.35億円)とした。年間配当は前回予想の無配から1.00円(前期実績無配)に増額修正している。
北興化<4992>:1075円(+150円)
ストップ高。先週末に上半期決算を発表、営業利益は21億円で前年同期比3.9%減益となっている。ただ、第1四半期の同19.3%減に対して、3-5月期は同20.8%の増益に転じている。電子材料分野や医農薬分野などファインケミカル事業の収益が改善している。通期業績の大幅な下振れ懸念も後退、株価は安値圏での推移となっていたことで、見直しの動きが強まる流れになっている。
旭化学<7928>:1228円(+86円)
大幅に続伸。21年8月期の営業利益を従来予想の4.50億円から7.90億円(前期実績0.94億円)に上方修正している。巣ごもり需要で主要販売先の電動工具業界が好調に推移しており、国内や中国での受注が前回の想定を上回る見込み。外国為替市場での円安・元高の影響も増益に貢献するとしている。大幅な業績修正が素直に好感され、買いが集まっているようだ。
OSG<6136>:2077円(+114円)
大幅反発。先週末に上半期決算を発表、営業利益は70.9億円で前年同期比17.6%増益となっている。7月7日に上方修正した水準での着地、通期予想も同時に発表した上方修正値を据え置いており、決算数値に大きなインパクトは限定的とみられる。ただ、上方修正後は買い先行後に利食い売りから伸び悩んでいたこともあり、本日はあらためて好決算評価の動きが優勢になっている。設備投資関連株高の流れも本日は支援に。
INEST<3390>:108円(+1円)
5日ぶり反発。企業と顧問のマッチングサービスを手掛ける顧問バンク(東京都豊島区)が提供するサービスのデジタルマーケティング業務を受託し、業務提携を開始したと発表している。顧問バンクの拡販で企業の課題解決に貢献し、両社の事業成長や企業価値の向上を図る狙い。顧問バンクは7000人超の顧問(専門家)が登録しており、利用企業は顧問の知見や経験、人脈を活用できるという。
吉野家HD<9861>:2154円(+77円)
大幅反発。先週末に第1四半期決算を発表、営業損益は2.1億円の赤字で前年同期比47.5億円の損益改善、経常損益は前年同期42.8億円の赤字から25.2億円の黒字に転じている。経常利益は上半期計画の84%に達している。人件費や広告宣伝費などの抑制効果で販管費比率が改善したほか、営業外で時短協力金を計上している。助成金収入による経常損益改善は想定線だが、営業損益段階での想定以上の収益改善を評価する動きが優勢に。
ビックカメラ<3048>:1136円(+52円)
大幅反発。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は162億円で前年同期比倍増、通期計画の177億円、前期比46.7%増に対する進捗率は91.3%にまで達している。上半期実績では前年同期比33.8%増であったため、3-5月期にかけ一段と増益率は高まる形に。昨春に都心部で臨時休業した反動が強まったほか、利益率の高いPB商品の販売好調も収益の拡大につながっている。通期業績上振れを期待する動きが優勢に。
安川電<6506>:5730円(+320円)
大幅反発。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は129億円で前年同期比2.1倍と急拡大。コロナ禍からの正常化が進み製造業全般の設備投資が回復、主力のモーションコントロール、ロボットともに大幅な売上増となった。通期予想は従来の420億円から540億円、前期比98.7%増にまで上方修正。通期の市場コンセンサスは460億円程度であったとみられ、大幅な上振れとなった印象。年間配当金も40円から52円に引き上げている。
《ST》