利益成長【青天井】銘柄リスト〔3-5月期〕 17社選出 <成長株特集>

特集
2021年7月25日 19時30分

2月期決算企業を中心とする21年3-5月期(3ヵ月決算)の決算発表がほぼ出そろった。本特集では、3-5月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益成長“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。

下表では、時価総額50億円以上の銘柄の中から、本決算月にかかわらず、21年3-5月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益を上回る見通しを示している17社を選び出し、3-5月期経常利益の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

上振れ率トップとなったのは、健康食品などの受託製造を主力とするAFC-HDアムスライフサイエンス <2927> [JQ]。3-5月期(第3四半期)の経常利益は過去最高益を58.2%上回る8.8億円に拡大して着地。海外部門で美容商材の受注が大きく伸びたほか、巣ごもり需要の増加を追い風に通信販売部門が好調だった。21年8月期通期の経常利益は前期比91.1%増の21億円と2期連続で過去最高益を更新する見通しだ。

2位にリスト入りしたピックルスコーポレーション <2925> の3-5月期(第1四半期)業績は、外出自粛に伴う巣ごもり需要の継続や健康志向の高まりを背景に、主力とするキムチ製品などの販売が伸びた。また、天候が比較的順調に推移し、原料価格が安定したことも大幅増益につながった。4位のローツェ <6323> はテレワークや5Gの本格普及で半導体需要が急増するなか、半導体関連装置の販売が引き続き好調だった。

続く5位の中本パックス <7811> は中食・内食需要の高まりを受けて、食品スーパー向け包材やテイクアウト容器が伸びたほか、5Gや自動車電装化の進展を背景に、電子部品の製造工程用フィルムやパッケージ材料の引き合いが強かった。また、圧縮袋やキッチン関連の新商材の販売も好調に推移し、3-5月期(第1四半期)経常利益は前年同期比2.3倍の8.2億円に膨らんだ。上期計画(8.7億円)に対する進捗率は9割を超えており、業績上振れは濃厚とみられる。

8位のクリーク・アンド・リバー社 <4763> は主力の国内クリエイティブ分野でゲーム関連の請負が好調だったほか、YouTubeや電子書籍などのライツマネジメント事業が伸びた。また、人手不足や新型コロナウイルスの感染拡大を背景に医師紹介事業の収益も拡大し、3-5月期(第1四半期)経常利益は12.4億円と過去最高だった前年同期を17.4%上回って着地。今期の3期連続最高益更新に向けて好スタートを切っている。

10位に入ったSHIFT <3697> の3-5月期(第3四半期)業績は、売上高126億円(前年同期比59.7%増)、経常利益12.8億円(同2.6倍)といずれも過去最高を達成した。主力のソフトウエアテストでコンビニエンスストアやERP(統合基幹業務)関連などの受注が拡大したうえ、顧客の大型化や高単価サービスの増加でエンジニア単価も上昇したことも収益を押し上げた。絶好調な決算が評価され、株価は14日に上場来高値2万1430円まで上値を伸ばしている。

15位にリストアップされたIDOM <7599> の3-5月期(第1四半期)は、中古車市場の回復や広告効果で来店客数が増加し、国内の大型店を中心に販売台数が想定以上に伸びた。また、豪州子会社で新車販売が好調だったことに加え、円安進行による採算改善もプラスに働き、2四半期ぶりの最高益更新を遂げた。業績好調に伴い、22年2月期通期の経常利益を139億円(前期比44.2%増)に上方修正し、従来の15期ぶり最高益予想をさらに上乗せした。これを受けて、株価は約5年1ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。

  ┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想

コード 銘柄名    上振れ率 3-5月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER

<2927> AFC-HD   58.2   881   557   91.1   2100   1099 14.1

<2925> ピックルス    45.3  1361   937    3.9   2940   2829 12.4

<2884> ヨシムラHD   42.1   398   280    7.8   811   752 54.6

<6323> ローツェ     35.9  3539   2604   18.6  10066   8487 18.5

<7811> 中本パックス   34.0   823   614    8.6   1900   1750 12.5

<2471> エスプール    21.3   815   672   11.6   2488   2229 46.8

<2882> イートアンド   19.2   460   386    1.6   1080   1063 51.8

<4763> C&R      17.4  1247   1062   14.7   2850   2485 20.9

<4434> サーバワクス   16.7   168   144   11.9   471   421 98.5

<3697> SHIFT    9.8  1284   1169   34.1   3400   2535  167

<9418> USENHD   9.3  4298   3934   43.7  14500  10093 19.3

<8095> アステナHD   6.5   869   816   16.5   2700   2318 11.1

<7545> 西松屋チェ    6.4  4785   4496   13.1  14000  12374  9.1

<2830> アヲハタ     4.5   466   446    1.8   1010   992 29.4

<7599> IDOM     4.4  4911   4702   26.4  13900  10998 13.6

<7068> フィード     3.2   289   280   23.9   1083   874 32.8

<2462> ライク      2.0  2667   2615    3.0   5500   5341 13.2

※ 2020年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業、最終赤字を見込む企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

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