株価指数先物【寄り前コメント】 先週末の下落に対する自律反発に期待も、レンジ切り下がりには注意
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 27490 +140 (+0.51%)
TOPIX先物 1915.0 +10.0 (+0.52%)
シカゴ先物 27450 +100
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
前週末7月30日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。予想を下回る決算を発表したアマゾン・ドット・コム<AMZN>が7%を超す急落となり、他のハイテク株に売りが波及したほか、月末の持ち高調整で景気敏感株への売りが目立っていた。S&P500業種別指数では商業サービス・用品、自動車・自動車部品、半導体・同製造装置が上昇する一方で、小売、エネルギー、銀行が下落。
シカゴ先物清算値は日中大阪比100円高の2万7450円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比20円高の2万7370円で始まり、2万7310円と下落に転じる場面も。ただし、その後は持ち直し上昇に転じると、米国市場の取引開始後に一時2万7600円まで上昇幅を広げる場面があった。引けにかけては米国市場の弱い動きから上げ幅を縮めたもののプラスをキープし、2万7490円で取引を終えた。
本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや買い優勢で始まることになりそうだ。米国市場の下落要因となったアマゾン・ドット・コムの影響については、既に先週末の時間外での急落を嫌気した大幅下落で織り込まれているだろう。月初の買いも意識されやすく、いったんは先週末の下落に対する自律反発に期待したい。
ただし、2万7500円が上値抵抗となるようだと、目線が2万7000円~2万7500円水準に切り下がる可能性も警戒されるため、2万7500円水準での底堅さを確認したい。先週末の下落局面では、足元でショートカバーを続けていたクレディスイスがショートを積み増している。戻りの鈍さが嫌気されてくるようだと、改めてショートの動きへの警戒につながりやすいだろう。
また、決算発表が本格化しており、決算を受けた初動反応の影響から指数は振られやすい需給状況である。足元で調整基調にある銘柄は多く、良好な決算内容であったとしても売り方にとっては戻り売りを仕掛けやすい。先週末のファナック <6954>のように、イレギュラーな動きには注意しておきたい。
なお、テクニカル面では、日経225先物の中心限月で52週移動平均線が支持線として機能している。52週線は2万7047円水準に切り上がってきており、2万7000円~2万7500円水準に切り下がる局面では、52週線が引き続き支持線として機能するかが注目されよう。そのほか、VIX指数は依然としてボトム圏での推移ながら、25日、75日線を支持線に変えてきている状況であり、やや神経質にさせる。
株探ニュース