9日の米国市場ダイジェスト:NYダウ106ドル安、コロナ感染拡大懸念が重し

市況
2021年8月10日 7時45分

■NY株式:NYダウ106ドル安、コロナ感染拡大懸念が重し

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は106.66ドル安の35101.85ドル、ナスダックは24.42ポイント高の14860.18で取引を終了した。国内の新型コロナ感染件数が6カ月ぶり高水準に達し、ニューヨークで2年ぶり開催が予定されていた国際オートショーやニューオーリンズで10月に開催予定だったジャズフェスティバルの中止が相次いで発表され、投資家心理が悪化。景気回復が損なわれるとの懸念に、寄り付き後、下落した。しかし、6月JOLT求人件数が過去最高を記録し、労働市場の改善が明らかになると警戒感が緩和し、下げ止まった。ナスダック総合指数は小幅高。セクター別では、自働車・自動車部品,、医薬品・バイオテクが上昇した一方で、エネルギーが下落した。

バイオのモデルナ(MRNA)は豪州が同社製ワクチンを承認したことが好感され、売上増期待に大きく買われた。オンラインカジノを運営するドラフトキング(DKNG)はオンラインゲームメーカーのゴールデン・ナゲット・オンライン・ゲーミング(GNOG)の買収を発表し、堅調に推移。肉食品会社のタイソンフーズ(TSN)は決算が予想を上回ったことが好感され、買われた。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はアナリストの投資判断引き上げが好感され、上昇。一方、ディスカウント小売りのダラー・ツリー(DLTR)やレストランチェーンを経営するダーデン・レストランツ(DRI)は、コスト上昇が業績を圧迫するとの懸念にアナリストが投資判断を引き下げ、それぞれ下落した。原油価格の下落で、石油会社のダイアモンドバック・エネルギー(FANG)、オクシデンタル(OXY)はそれぞれ売られた。また、コロナ再流行が業績に響くとの懸念に、クルーズ船を運営するカーニバル(CCL)や航空会社のユナイテッド(UAL)など旅行関連が売られた。

映画館を運営するAMCエンターテインメント(AMC)は引け後に決算を発表。内容が予想を上回り、時間外取引で上昇している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米長期金利反転でドル買い強まる

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円03銭まで下落後、110円35銭まで上昇して、110円35銭で引けた。米国内で新型コロナ感染件数が増加し、力強い景気回復に懸念が浮上したため、長期金利の低下に伴うドル売りが優勢となった。その後発表された6月JOLT求人件数は予想以上に増加し、過去最高となったため景気の先行きについて悲観的な見方が後退。早期の金融緩和縮小を織り込み長期金利が反転したことから、ドル買いが再燃した。

ユーロ・ドルは1.1769ドルまで上昇後、1.1735ドルまで下落して、1.1736ドルで引けた。ユーロ・円は129円58銭から129円39銭まで下落。ポンド・ドルは1.3889ドルから1.3841ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9161フランから0.9207フランまで上昇した。

■NY原油:続落で66.48ドル、需給ひっ迫の思惑後退

NY原油先物9月限は続落(NYMEX原油9月限終値:66.48 ↓1.80)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比-1.80ドルの66.48ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは65.15ドル-67.90ドル。長期金利の上昇やドル高を警戒した売りは一巡したが、将来的な需給関係のひっ迫の可能性はやや低下しており、ポジション調整的な売りが広がった。通常取引終了後の時間外取引では66ドル台後半で推移した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 40.67ドル +0.52ドル(+1.30%)

モルガン・スタンレー(MS) 100.74ドル +1.01ドル(+1.01%)

ゴールドマン・サックス(GS)399.88ドル +1.99ドル(+0.50%)

インテル(INTC) 54.05ドル +0.13ドル(+0.24%)

アップル(AAPL) 146.09ドル -0.05ドル(-0.03%)

アルファベット(GOOG) 2760.04ドル +19.32ドル(+0.70%)

フェイスブック(FB) 361.61ドル -1.90ドル(-0.52%)

キャタピラー(CAT) 208.89ドル +0.54ドル(+0.26%)

アルコア(AA) 40.53ドル -0.18ドル(-0.44%)

ウォルマート(WMT) 145.58ドル +0.35ドル(+0.24%)

《ST》

提供:フィスコ

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