12日の米国市場ダイジェスト:NYダウ14ドル高、雇用改善を好感
■NY株式:NYダウ14ドル高、雇用改善を好感
米国株式市場は上昇。ダウ平均は14.88ドル高の35499.85ドル、ナスダックは51.13ポイント高の14816.26で取引を終了した。7月生産者物価(PPI)の伸びが予想を上回り、インフレ高進への脅威が再燃し、寄り付き後、下落。その後、週次新規失業保険申請件数が3週連続で減少したことを好感した買いも目立ち、下げ幅を縮小した。引けにかけ、ハイテク株の上昇も手伝い、ダウは上昇に転じ、3日連続で史上最高値を更新し終了。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器、自動車・自動車部品が上昇した一方で、半導体・同製造装置製造装置が下落。
ソフトウェア開発会社のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)は決算内容が強かったほか、第3四半期の業績見通しが政府機関の需要増加を受けて予想を上回ったため、大きく買われた。ワイヤレスマルチルームホームオーディオシステムを開発するソノス(SONO)は決算が予想を上回り、上昇。女性優先の出会い系アプリ、バンブル(BMBL)は第2四半期決算内容はまちまちだったが、第3四半期や通期見通し引き上げが好感され、上昇した。一方、半導体メーカーのマイクロンテクノロジー(MU)はアナリストの投資判断引き下げを嫌気し、下落。新型コロナ・デルタ変異株流行で売上が再び鈍化するとの懸念に、航空会社のアメリカン(AAL)、ユナイテッド(UAL)などが軒並み売られた。
エンターテインメントのディズニー(DIS)は取引終了後に決算を発表し、内容や、動画配信のディズニープラス契約者数が軒並み予想を上回り、時間外取引で上昇している。同じく、取引き後に決算を発表した旅行情報・予約サイト運営のエアビーアンドビー(ABNB)も、予想を上回る内容が好感され、時間外取引で上昇した。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:米7月PPI受けた金利上昇でドル買い再燃
12日のニューヨーク外為市場でドル・円は110円55銭まで上昇後、110円32銭まで反落し、110円44銭で引けた。先週分新規失業保険申請件数が3週連続で減少、さらに、7月生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなったため早期の緩和縮小観測が再燃し、長期金利上昇に伴うドル買いに拍車がかかった。高値からは、高インフレへの脅威が再燃し、リスク回避の円買いに押され、伸び悩んだ。
ユーロ・ドルは1.1724ドルまで下落後、1.1743ドルまで反発し、1.1730ドルで引けた。ユーロ・円は129円71銭まで上昇後、129円39銭まで反落。インフレ高進を警戒した株安に連れリスク回避の円買いが強まった。ポンド・ドルは1.3855ドルから1.3801ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9217フランから0.9239フランまで上昇した。
■NY原油:小幅安で69.09ドル、増産の思惑残る
NY原油先物9月限は小幅安(NYMEX原油9月限終値:69.09 ↓0.16)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比-0.16ドルの69.09ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは68.46ドル-69.62ドル。ロンドン市場で69.62ドルまで買われたが、原油増産の思惑で伸び悩み、ニューヨーク市場の中盤にかけて一時68.46ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引では主に69ドルをやや下回る水準で推移し、伸び悩んだ。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 42.15ドル +0.20ドル(+0.48%)
モルガン・スタンレー(MS) 104.67ドル +0.79ドル(+0.76%)
ゴールドマン・サックス(GS)415.00ドル +1.11ドル(+0.27%)
インテル(INTC) 53.54ドル -0.60ドル(-1.11%)
アップル(AAPL) 148.89ドル +3.03ドル(+2.08%)
アルファベット(GOOG) 2767.79ドル +14.00ドル(+0.51%)
フェイスブック(FB) 362.65ドル +2.69ドル(+0.75%)
キャタピラー(CAT) 220.24ドル -1.42ドル(-0.64%)
アルコア(AA) 45.15ドル +0.49ドル(+1.10%)
ウォルマート(WMT) 149.06ドル -0.40ドル(-0.27%)
《ST》