注目銘柄ダイジェスト(前場):スノーピーク、リクルートHD、サントリーBFなど
ヤマトHD<9064>:2957円(-188円)
大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は127億円で前年同期比27.9%増益、宅配便取扱個数の順調な拡大が増益決算の背景に。一方、投資事業組合運用益の計上、連結子会社の株式譲渡などに伴い通期業績を見直しているが、営業利益は950億円、前期比3.1%増を据え置いている。決算サプライズは乏しいとみられるが、上振れ期待が目先後退の形となり、当面の材料出尽くし感が優勢となっているもよう。
スノーピーク<7816>:4985円(+700円)
ストップ高。前日に上半期決算を発表、営業利益は16.1億円で前年同期比6.1倍、通期予想は従来の20.5億円から30億円、前期比倍増水準に上方修正している。世界的なキャンプ需要の高まりにより、売上が想定以上の進捗となっているもよう。年間配当金は従来計画、並びに前期実績の12.5円から20円にまで引き上げと発表。決算期待はあったものの、実績値は期待以上の水準と受けとめられている。
サントリーBF<2587>:4290円(+415円)
大幅反発。前日に第2四半期決算を発表、4-6月期営業利益は406億円で前年同期比2.6倍の水準となり、市場予想を150億円程度上振れている。1-3月期の198億円、同0.2%減との比較でも大幅に伸長する形に。上半期実績は604億円となり、コロナ前の一昨年比較でも2割増益となっている。通期計画は据え置いているものの、大幅な上振れが想定される状況に。予想以上の業績拡大がサプライズとなっている。
JFE<5411>:1609円(+96円)
大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、事業利益は884億円で前年同期比1356億円の損益改善となっている。通期予想は2000億円から3500億円にまで上方修正している。国内鋼材需要の回復傾向継続、中国内需の好調持続などが背景。また、未定としていた上半期末の配当金は60円としており、年率換算での配当利回りは前日終値ベースで7.9%と高水準になる。業績上振れは織り込み済みの面もあるが、配当水準などは想定以上との見方。
リクルートHD<6098>:6410円(+638円)
大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1047億円で前年同期比3.9倍となり、市場予想を400億円以上上回る着地になっている。世界的な経済活動の回復を背景に、HRテクノロジーをはじめ、メディア&ソリューション、人材派遣など主要セグメントが揃って想定以上に拡大。通期予想は従来レンジの1800-2450億円から2700-3400億円に上方修正。コンセンサスは2400億円程度のため、ポジティブインパクトが強まっている。
NexusB<4764>:140円(+3円)
大幅に反発。21年12月期の営業損益を従来予想の30.00億円の黒字から35.00億円の黒字(前期実績3.75億円の黒字)に上方修正している。株式譲渡に伴い販管費が減少し、利益が拡大する見込みとなった。第2四半期累計(21年1-6月)は26.17億円の黒字(前年同期実績1.38億円の赤字)で着地した。また、Jトラスト<8508>と日本保証、KeyHolder<4712>との業務提携を解消することを明らかにしている。
シンクレイヤ<1724>:1123円(+39円)
大幅に反発。21年12月期の営業利益を従来予想の8.40億円から9.70億円(前期実績7.65億円)に上方修正している。インターネットトラフィックの増加を背景に通信事業者向け機器の受注・販売が好調なほか、ケーブルテレビ事業者向けFTTH関連工事が順調なことを織り込んだ。また、中間配当を従来予想の4.00円から6.00円(前期中間は4.00円)に増額修正した。年間では17.00円(前期実績10.00円)になる。
マクドナルド<2702>:4965円(+55円)
大幅に3日続伸。21年12月期の営業利益を従来予想の320.00億円から340.00億円(前期実績312.90億円)に上方修正している。新型コロナウイルスの感染拡大を背景にテイクアウトやドライブスルー、デリバリーが伸び、利益を押し上げる見通し。デリバリーサービスの提供店舗を拡大し、47都道府県での導入を目指す。第2四半期累計(21年1-6月)の営業利益は前年同期比16.6%増の172.26億円で着地した。
《ST》