テリロジー---1Q売上高10.71億円、ネットワーク部門・ソリューションサービス部門が順調に推移
テリロジー<3356>は13日、2022年3月期第1四半期(21年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が10.71億円、営業利益が0.36億円、経常利益が0.32億円、親会社株主に帰属する四半期純損失が0.23億円となった。「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当1四半期の期首から適用しており、2022年3月期第1四半期にかかる各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっており、対前年同期増減率は記載していない。
ネットワーク部門の売上高は3.21億円(前年同期は2.39億円)となった。主要顧客である国内大手製造業を中心に、ユーザ管理システム構築案件やDNSセキュリティ案件の受注活動は、前期に引き続き堅調に推移した。また企業内でのWi-Fi利用の拡大から、セキュアなクラウド型無線LANシステムによるネットワーク構築案件の受注獲得に注力した。なお、前期より販売を開始したRadware製品は、引き続き前総販売代理店からの顧客の巻き取り活動により、次世代ネットワーク最適化案件などの受注拡大に努めている。
セキュリティ部門の売上高は3.42億円(前年同期3.63億円)となった。制御システム・セキュリティリスク分析案件の引き合いは、前期に引き続き増加した。また、ダークネットと呼ばれる匿名性の高いネットワークにて、悪意ある情報を収集、分析し、契約先企業に提供するサイバースレットインテリジェンスサービスや、サプライチェーンのリスクを可視化するサイバーリスク自動評価サービスなどの受注活動は、引き続き堅調に推移した。なお、日々高度化、複雑化するサイバー攻撃や不正アクセスといったセキュリティの脅威に対しては、特定の組織、企業などを標的にしたサイバー攻撃に備えたセキュリティ対策案件のほか、国内大手デベロッパーのITシステム向けセキュリティ情報・イベント管理の基盤構築案件やケーブルテレビ事業者の企業内ネットワーク・リスク分析サービスなどの受注を獲得している。
モニタリング部門の売上高は0.77億円(前年同期は1.09億円)となった。同社グループ独自のパケットキャプチャ製品を採用したネットワーク監視やセキュリティ対策、トラブルシューティング対応などの案件の獲得に向けた営業活動に注力している。また、クラウドサービスなどで提供されるソフトウェアやアプリケーションのパフォーマンスの可視化と問題の原因追究をする同社開発の運用監視クラウドサービスは、グループの主要顧客を中心に受注活動に努めた。
ソリューションサービス部門の売上高は3.30億円(前年同期は1.98億円)となった。多言語リアルタイム映像通訳サービスは、4月から開始された新型コロナウイルスワクチン接種会場にて在留外国人や聴覚障がい者とのコミュニケーション手段として採用されたほか、引き続き自治体や医療機関などでの需要は拡大している。また、新型コロナウイルス感染症拡大防止策の1つであるテレビ会議サービスは、Zoomの国内シェアとサービス認知度の高まりにより、ライセンスやウェビナーの契約は増加した。なお、独自のRPAツールは、販売強化に向けた販売代理店網の拡大とブランドの知名度向上のマーケティング活動に注力している。そのほか、当期より連結対象となった情報システムの業務支援及び代行業務のクレシードの営業活動は、概ね予定どおりに推移した。
2022年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比10.6%増の52.00億円、営業利益が同68.5%減の1.70億円、経常利益が同68.7%減の1.70億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同70.3%減の1.30億円とする期初計画を据え置いている。
《ST》