話題株ピックアップ【夕刊】(3):山王、杉村倉、藤コンポ

注目
2021年8月17日 15時17分

■山王 <3441>  1,404円  +79 円 (+6.0%)  本日終値

山王<3441>が急動意。電子機器用デバイスの金メッキ加工を手掛け、商用化本番でインフラが急がれている5G基地局向けなどで高水準の需要を取り込んでいる。21年7月期は経常利益が前期比2.4倍となる2億1000万円を予想。また同社は、東京工業大学や産業技術総合研究所と共同研究を進めている電界メッキによる水素透過膜とその製造方法についての特許を有するなど、水素関連としての切り口もある。前日取引終了後には水素透過膜開発に関して進捗があったことを開示、これが株価を改めて刺激している。

■杉村倉庫 <9307>  605円  +26 円 (+4.5%)  本日終値

杉村倉庫<9307>が6連騰と強さを発揮。前週末13日ザラ場に大商いで急動意をみせたが、それ以来となる600円台に再び浮上してきた。海運株への物色人気が盛り上がっているが、その流れが倉庫株にも波及している。グローバルに物流が活発化することで倉庫セクターの収益環境も向上するとの見方が買いを誘導している。そのなか、同社株は材料株素地が豊富で、個人投資家をはじめとした短期資金の流入が活発化している。大阪市に本拠を構え、2025年予定の大阪万博やその後に誘致が期待される大阪カジノ関連としても人気化要素を内包している。

■藤倉コンポジット <5121>  653円  +18 円 (+2.8%)  本日終値

藤倉コンポジット<5121>が反発。一時30円高の665円まで買われ前週末13日につけた高値657円を払拭し新値街道に復帰した。時価は2018年6月以来約3年2カ月ぶりの高値圏に突入している。ゴム加工品や産業用資材の大手メーカーで、半導体や自動車業界向けで旺盛な需要を捉えている。また、ゴルフ用カーボンシャフトも製造しており、自社ブランド商品の好調な売れ行きが業績に寄与している。今月10日に22年3月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の11億円から30億円(前期比2.6倍)に大幅増額し、注目を浴びた経緯がある。時価は依然としてPER6倍前後、PBRは0.5倍台と非常に割安感が強く、上値を見込んだ個人投資家などの短期資金の流入が活発化している。

■ポエック <9264>  2,349円  +59 円 (+2.6%)  本日終値

ポエック<9264>が3日ぶりに反発。16日の取引終了後、水産物の養殖などに関する設備設計・施工を行うマリンリバー(福岡県篠栗町)の全株式を取得し完全子会社化することで基本合意したと発表しており、これが好感された。マリンリバーの主要製品には、ポエック子会社での製造が一部可能な製品もあり、また、その製品納入先にはポエックの商品であるポンプやブロワなども付随して販売できる可能性があることから、シナジーが期待できると判断したという。なお、22年8月期業績への影響は精査中としている。また、新たな子会社を9月に設立し金属加工事業に参入するとあわせて発表しており、これも好材料視されている。具体的な事業内容は詳細を詰めている段階で、固まり次第追加開示するという。なお、事業開始は22年5月を予定している。

■JMC <5704>  712円  +2 円 (+0.3%)  本日終値

JMC<5704>はしっかり。同社は16日、米ストラタシス<SSYS>日本法人のストラタシス・ジャパン(東京都中央区)と提携し、ストラタシスの樹脂3Dプリンター装置の販売を開始したと発表した。同社の3Dプリンター出力事業は受託製造が中心だったが、今回の提携によって3Dプリンター装置販売の事業領域を拡大していくことになる。

■Abalance <3856>  4,880円  -1,000 円 (-17.0%) ストップ安   本日終値

Abalance<3856>はストップ安。16日の取引終了後、22年6月期の連結業績予想を発表し、売上高を350億円(前期比30.1%増)、営業利益を14億円(同2.9%増)とした。前期に続き増収増益となる見通しとなったものの、目先材料出尽くしとの見方から利益確定売りが優勢となった。今期も、太陽光発電システムや関連製品の販売を行うグリーンエネルギー事業や太陽光パネル製造事業が引き続き全体業績を牽引する見込み。なお、同時に発表した21年6月期決算は、売上高269億100万円(前の期比4.0倍)、営業利益13億6100万円(同3.8倍)だった。

■INEST <3390>  79円  -13 円 (-14.1%)  本日終値

INEST<3390>が急反落。16日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高15億8600万円(前年同期比4.5倍)、営業損益5200万円の赤字(前年同期2200万円の黒字)、最終損益7600万円の赤字(同1億6900万円の黒字)となり、営業損益が赤字に転落したことが嫌気された。アイ・ステーション及びPatchを取り込んだことで、売上高は大幅に増加したものの、体制・ガバナンス強化を目的とした経営統合及び事業再編に積極的な投資を実施したため、営業損益は赤字となった。なお、22年3月期通期業績予想は、会計基準変更のため前年比較はないが、売上高55億円、営業利益1億円、最終利益5000万円を見込んでいる。

■ITbook <1447>  406円  -64 円 (-13.6%)  本日終値

ITbookホールディングス<1447>が急反落。16日の取引終了後、22年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表し、営業損益は3億500万円の赤字(前年同期4億8200万円の赤字)だった。前年同期に比べて赤字幅を縮めたものの、赤字継続を嫌気した売りが出ているようだ。販管費の増加が主な要因。一方で売上高は57億100万円(前年同期比21.2%増)と増収だった。新設住宅着工の増加を追い風に地盤調査改良が好調だったほか、技術者派遣などの人材派遣の売り上げが伸びた。なお、通期の売上高276億4900万円(前期比21.1%増)、営業利益4億3400万円(同2.8倍)とする見通しは据え置いた。

■夢みつけ隊 <2673>  117円  -17 円 (-12.7%)  本日終値

夢みつけ隊<2673>が急落。16日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高1億1400万円(前年同期比35.0%減)、営業損益400万円の赤字(前年同期1000万円の黒字)、最終利益1300万円(前年同期比25.8%減)となり、営業赤字に転落したことが嫌気された。主力の通販小売事業でカタログの種類を絞った上でコンスタントに発行し、安定して利益を確保できるよう取り組んだものの、大幅な減収となったことが響いた。なお、22年3月期業績予想は引き続き未定としている。

■イー・ロジット <9327>  1,473円  -205 円 (-12.2%)  本日終値

イー・ロジット<9327>が大幅反落。16日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)単独決算が、売上高28億1700万円、営業損益4100万円の赤字、最終損益2700万円の赤字となり、前年同期は四半期決算を公表していないため比較はないものの、営業損益が赤字に転落したことが嫌気された。会社側によると、新規顧客の獲得に加えて、既存顧客の出荷が引き続き堅調に推移したことで売上高は6.0%伸長したものの、埼玉草加フルフィルメントセンター(FC)の新規開設や新卒採用など将来の成長に向けた先行投資の実施により前年から減少したという。なお、22年3月期通期業績予想は、売上高135億7500万円(前期比26.9%増)、営業利益3億2300万円(同35.6%増)、最終利益1億9700万円(同30.4%増)の従来見通しを据え置いている。

●ストップ高銘柄

内海造船 <7018>  1,434円  +300 円 (+26.5%) ストップ高   本日終値

兵機海運 <9362>  2,085円  +400 円 (+23.7%) ストップ高   本日終値

オプティマスグループ <9268>  2,132円  +400 円 (+23.1%) ストップ高   本日終値

玉井商船 <9127>  2,829円  +500 円 (+21.5%) ストップ高   本日終値

トレンダーズ <6069>  900円  +150 円 (+20.0%) ストップ高   本日終値

など、11銘柄

●ストップ安銘柄

WT天然ガス <1689>  1円  -1 円 (-50.0%) ストップ安   本日終値

サイジニア <6031>  1,872円  -500 円 (-21.1%) ストップ安   本日終値

ネオマーケティング <4196>  2,234円  -500 円 (-18.3%) ストップ安   本日終値

エフオン <9514>  753円  -150 円 (-16.6%) ストップ安   本日終値

キャリアインデックス <6538>  830円  -150 円 (-15.3%) ストップ安   本日終値

など、7銘柄

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