17日の米国市場ダイジェスト:NYダウ282ドル安、消費の減速を警戒
■NY株式:NYダウ282ドル安、消費の減速を警戒
米国株式市場は下落。ダウ平均は282.12ドル安の35343.28ドル、ナスダックは137.58ポイント安の14656.18で取引を終了した。7月小売売上高が予想以上に落ち込んだため、寄り付き後、下落。ダウは史上最高値付近からの利益確定売りに加えて、国内の新型コロナ感染による入院患者の急増を警戒した売りも根強く、下げ幅を拡大した。連邦準備制度理事会(FRB)による早期緩和縮小観測も売り材料となり、終日軟調に推移。セクター別では、医薬品・バイオテク、ヘルスケア機器・サービスが上昇した一方で、自動車・自動車部品、小売りが下落した。
スーパーマーケットチェーンを運営するクローガー(KR)、製薬会社のオルガノン(OGN)や保健ブローカーサービスのエーオン(AON)は当局に提出した株式保有報告書の中で、著名投資家のバフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが保有を増やしたことが明らかになり、それぞれ買われた。また、バイオのモデルナ(MRNA)、製薬会社のファイザー(PFE)は当局が新型コロナワクチンのブースターショット(免疫効果を促進するための追加接種)を承認する可能性が強まり、上昇。ヘルスケアのCVSヘルス(CVS)も買われた。一方、ホームセンター運営のホーム・デポ(HD)は第2四半期の既存店売上高が、市場予想を下回ったため、下落。衣料品メーカーのPVH(PVH)なども冴えない7月小売売上高を受けて売られた。航空会社のユナイテッド(UAL)、デルタ(DAL)も新型コロナ流行で需要減が警戒され、されそれぞれ下落。
連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は主催したタウンホール会合での質疑応答で、サービス業の雇用における完全回復は程遠いとの考えを示した。
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■NY為替:米金融緩和策の早期縮小観測や質への逃避でドル強含み
17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円18銭へ弱含んだのち、109円66銭まで上昇して、109円59銭で引けた。7月の米小売売上高は予想以上に減少したほか、米8月NAHB住宅市場指数は予想外に低下したため、ドル売りが強まった。その後、地政学的リスクの上昇でドル需要が強まったほか、量的緩和策の早期縮小を織り込むドル買いが優勢となった。
ユーロ・ドルは1.1770ドルから1.1708ドルまで下落して1.1710ドルで引けた。ユーロ・円は128円69銭から128円26銭まで下落。ポンド・ドルは1.3795ドルから1.3726ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9100フランから0.9152フランまで上昇した。
■NY原油:続落で66.59ドル、株安を警戒した売りが増える
NY原油先物9月限は続落(NYMEX原油9月限終値:66.59 ↓0.70)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比-0.70ドルの66.59ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは66.33ドル-67.72ドル。ニューヨーク市場の序盤にかけて67.72ドルまで戻したが、株安を警戒して66.33ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引では主に66ドル台後半で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 41.09ドル -0.20ドル(-0.48%)
モルガン・スタンレー(MS) 102.87ドル -0.85ドル(-0.82%)
ゴールドマン・サックス(GS)404.97ドル -3.38ドル(-0.83%)
インテル(INTC) 52.69ドル -0.78ドル(-1.46%)
アップル(AAPL) 150.19ドル -0.93ドル(-0.62%)
アルファベット(GOOG) 2746.01ドル -32.31ドル(-1.16%)
フェイスブック(FB) 358.45ドル -8.11ドル(-2.21%)
キャタピラー(CAT) 213.44ドル -4.27ドル(-1.96%)
アルコア(AA) 41.61ドル -1.81ドル(-4.17%)
ウォルマート(WMT) 150.70ドル -0.05ドル(-0.03%)
《ST》