話題株ピックアップ【昼刊】:アトラエ、パーク24、東洋エンジ
■VTホールディングス <7593> 577円 +38 円 (+7.1%) 11:30現在 東証1部 上昇率6位
VTホールディングス<7593>がマドを開けて大幅高に買われ、年初来高値を更新。2018年7月以来約3年2か月ぶりの高値をつけた。ホンダ・日産系の自動車ディーラーで中古車も展開する。業績は新車販売、中古車ともに会社側の想定を上回る好調で推移しており、22年3月期業績については、営業利益段階で従来予想の80億円から86億円(前期比11.5%増)に上方修正している。PER6倍前後、配当利回り3.8%台と指標面から割安感が強い。一方、業容拡大に積極的でM&A戦略を推進しているが、「スーパーセブン」を生産する英ケータハムの子会社化で、スポーツカーの販売強化により同社の成長が後押しされる可能性がある。
■アトラエ <6194> 2,829円 +91 円 (+3.3%) 11:30現在
アトラエ<6194>の上値指向鮮明、きょうでついに9連騰となり2週間ぶりに年初来高値を更新した。デジタル庁発足を契機に官民を挙げてのデジタルトランスフォーメーション(DX)投資が加速する。デジタルシフトはシステム開発や運用などのインフラ面にとどまらず、それを利活用しビジネスに浸透させるまでが重要であり、人材面の充実も必要となる。今後IT人材に対する需要が高まることが予想されるなか、IT・エンジニア向け求人メディア「Green」を運営する同社の商機拡大に期待が高まっている。21年9月期の営業利益は5億円見通しながら、第3四半期時点で9億6300万円に達しており、これを大幅に超過している。業績上方修正が濃厚視されるうえ、22年9月期についても利益成長トレンドの継続が見込めるとの見方が買いを誘導している。
■丸和運輸機関 <9090> 1,504円 +47 円 (+3.2%) 11:30現在
丸和運輸機関<9090>が3日続伸している。8月31日の取引終了後、ANAホールディングス<9202>傘下の貨物事業中核会社であるANA Cargo(東京都港区)と業務提携契約を締結したと発表しており、これが好感されている。今回の提携は、空陸一貫物流サービスを構築し、新たな物流サービスの拡充を図るのが狙い。契約に基づき、生鮮品の産地直送航空輸送の商流拡大・共同マーケティング、緊急対応可能な輸送体制構築、付加価値商材の航空輸送への切り替えなどの検討を進めるとしている。
■パーク24 <4666> 2,191円 +68 円 (+3.2%) 11:30現在
パーク24<4666>が反発。8月31日の取引終了後、韓国で時間貸し駐車場の運営を手掛ける持ち分法適用関連会社GSPARK24の全株式を譲渡することに伴い、特別利益を計上する見込みになったと発表しており、これが好感されているようだ。譲渡先はGSPARK24の合弁相手で、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、ホテルなどをチェーン展開するGSリテール。会社側では、連結決算における影響額は今回の持ち分法除外にかかる連結調整のため現在精査中としている。
■東洋エンジニアリング <6330> 919円 +28 円 (+3.1%) 11:30現在
東洋エンジニアリング<6330>は一時4.3%高の929円まで買われ、25日移動平均線をサポートラインに切り返す動きにある。業績は回復トレンドにあり、21年4~6月期営業利益は前年同期比3.2倍の18億2300万円を達成、22年3月期通期では前期比55%増の25億円を見込む。アンモニアやバイオマスなどのプラントで高実績を有し、脱炭素関連の有力銘柄としてもマーケットの注目を集めている。直近では、前週8月26日に新潟県でバイオマス発電所建設プロジェクトを受注したことを発表している。
■ブレインパッド <3655> 5,450円 +160 円 (+3.0%) 11:30現在
ブレインパッド<3655>が5連騰と上昇トレンドを加速させている。8月13日にマドを開けて買われた後にいったん調整を入れたが、下ヒゲでマドを埋めた同月18日を境に一気に上値追い態勢を強めている。ファンド系資金の売り買い対象となりやすい銘柄だが、18日以降は前日まで10営業日連続で陽線を続けており、短期トレーダー主導ではなく継続的な実需買いが流入していることを示唆している。同社は人工知能(AI)を活用したデータ分析を武器に顧客企業の経営を支援するコンサルティング事業を展開しAI人材も豊富、デジタル庁発足に伴いデジタルトランスフォーメーション(DX)関連の有力株として注目度が高まっている。
■三菱UFJ <8306> 604.7円 +10.3 円 (+1.7%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が堅調。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株指数は軟調だったものの、シティグループ<C>、バンカメ<BAC>など大手金融株の一角は堅調に推移した。米10年債利回りが再び上昇に転じており、終値ベースで1.3%台を回復、運用環境の改善思惑が追い風となっている。これを受けて、東京市場でも米国事業を展開する大手金融セクターは買いが優勢。特にPERの割安さと配当利回りの高さに機関投資家が着目する動きがあるようだ。
■JMDC <4483> 7,650円 +110 円 (+1.5%) 11:30現在
JMDC<4483>が4日続伸している。8月31日の取引終了後、医師向けプラットフォームを運営するアンター(東京都中央区)の全株式を取得し子会社化すると発表しており、これが好材料視されている。アンターをグループに取り込むことで、アンターのプラットフォーム上に集った医師に対して、JMDCグループのさまざまなヘルスデータやサービスを提供することで、医師ネットワークの更なる拡大やコミュニティーの活性化を後押しするとともに、アンターに集まる医療現場の知見とJMDCの持つリアルワールドデータによる観察的研究の融合を進めるとしている。
■CYBERDYNE <7779> 450円 +4 円 (+0.9%) 11:30現在
CYBERDYNE<7779>はしっかり。8月31日の取引終了後、スマートフォン向けヘルスケアアプリ「熟睡アラーム」を開発・運営するC2(東京都文京区)の全株式を取得し子会社化したと発表したことが好材料視されている。C2の「熟睡アラーム」は、ダウンロード数320万以上、アクティブユーザー月30万人を抱えるほか、蓄積された睡眠データが7500万件以上に及ぶヘルスケアアプリ。サイバダインは、主力の装着型サイボーグHALに加えて、疾病の予防・早期発見を目的とした小型バイタルセンサーの開発・多機能化を推進していることから、同社のデバイスとC2のヘルスケアアプリとの連携、特に「熟睡アラーム」のユーザー基盤の活用により、グループのヘルスケア分野での事業加速・企業価値の向上が見込まれると判断したという。取得価額は非開示。なお、22年3月期業績への影響は現在精査中としている。
■明電舎 <6508> 2,460円 +2 円 (+0.1%) 11:30現在
明電舎<6508>が5日続伸している。8月31日の取引終了後、未定としていた22年3月期の配当予想について中間配当を25円にすると発表したことが好感されている。前年同期の20円に対しては5円の増配になる予定だ。なお、期末配当予想は引き続き未定としている。
■ラクーンHD <3031> 1,765円 -500 円 (-22.1%) ストップ安 11:30現在 東証1部 下落率トップ
31日に決算を発表。「5-7月期(1Q)経常は23%減益で着地」が嫌気された。
ラクーンホールディングス <3031> が8月31日大引け後(15:00)に決算を発表。22年4月期第1四半期(5-7月)の連結経常利益は前年同期比23.1%減の2.5億円に減り、通期計画の14.8億円に対する進捗率は17.4%にとどまり、5年平均の24.6%も下回った。
■日本電子 <6951> 7,370円 -760 円 (-9.4%) 11:30現在 東証1部 下落率2位
日本電子<6951>は大幅安。8月31日の取引終了後、200万株の公募と250万株の株式売り出し、上限67万5000株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表しており、1株利益の希薄化や需給悪化を懸念した売りが出ているようだ。発行価格は9月8日から13日までのいずれかの日に決定する予定で、調達資金約173億円は、新工場(東京都武蔵村山市)の土地・建物の取得に伴って増加した借入金の返済資金や生産製造設備投資資金などに充てるという。
■ライフネット生命保険 <7157> 1,206円 -87 円 (-6.7%) 11:30現在
ライフネット生命保険<7157>が3日ぶりに大幅反落。31日取引終了後に海外公募の実施を発表しており、1株利益の希薄化が警戒された。900万株の新株発行(追加発行分の上限80万株を含む)を行う。発行済み株式数は最大で約15%増加する見込み。調達金額の上限は約108億円で、マーケティング費用を主とする営業費用や、システム開発費用、新規事業への投資などに充てる。発行価格は8日から10日までのいずれかの日に決定する。
■トリケミカル研究所 <4369> 3,330円 -175 円 (-5.0%) 11:30現在 東証1部 下落率5位
トリケミカル研究所<4369>が8月31日の取引終了後、22年1月期の連結業績予想について、売上高を107億円から110億円(前期比12.2%増)へ、営業利益を27億円から29億5000万円(同9.6%増)へ、純利益を34億7000万円から38億8000万円(同14.9%増)へ上方修正したが、営業利益で31億円前後を見込んでいた市場予想を下回ることから、失望売りが出ているようだ。上期において、引き続き最先端半導体向けを中心に半導体製造用化学化合物の需要が旺盛だったことに加えて、製品構成が計画よりも改善したことが上振れの要因としている。また、韓国関連会社の業績が想定を上回ったことで持ち分法利益が増加したことや、為替相場が想定レートに対して円安に推移したことも寄与する。なお、同時に発表した第2四半期累計(2~7月)決算は、売上高53億6700万円(前年同期比11.5%増)、営業利益14億5700万円(同5.8%減)、純利益18億8100万円(同4.7%増)となり、従来予想の営業利益12億2000万円を上回って着地した。
■フィスコ <3807> 236円 +50 円 (+26.9%) ストップ高買い気配 11:30現在
フィスコ<3807>がストップ高カイ気配。8月31日の取引終了後、21年12月期業績予想の修正を発表した。純利益を8億7300万円から56億8400万円(前期6600万円)へ大幅増額しており、これを好材料視した買いが向かっている。同社の持ち分法適用会社であるZaif Holdings(ZaifHD)に対してCAICA<2315>が行う株式交付に申し込んだことに伴い、48億5300万円の特別利益が発生する見込みとなったことが要因。これにより、ZaifHDはフィスコの持ち分法適用会社から外れる。なお、売上高については10億9400万円から11億2900万円(前期比0.9%増)へ、営業利益も9100万円から1億2500万円(同2.0倍)へそれぞれ引き上げた。個人向けサービスである「クラブフィスコ」の売り上げが引き続き伸長しているほか、費用削減施策などが奏功した。
■トミタ電機 <6898> 1,762円 +300 円 (+20.5%) ストップ高買い気配 11:30現在
トミタ電機<6898>がストップ高カイ気配。8月31日の取引終了後、22年1月期業績予想の上方修正を発表。営業利益を1200万円から1億600万円(前期1億2900万円の赤字)へ増額しており、これを好感した買いが膨らんでいる。売上高見通しも12億4400万円から14億7900万円(前期比36.7%増)へ引き上げた。第2四半期において中国市場の情報通信向けの需要が大幅に拡大し、国内外で設備関連需要に回復が見られたことや半導体製造装置向けが好調に推移したことを踏まえ、今後の需要動向も勘案して通期見通しを見直した。
■明和産業 <8103> 547円 +80 円 (+17.1%) ストップ高買い気配 11:30現在
明和産業<8103>がストップ高カイ気配。化学品や樹脂を主力に扱う三菱系商社で足もとの業績は会社側想定を上回って好調に推移している。8月31日取引終了後に22年3月期業績の修正を発表、最終利益は従来予想の18億円から20億円に増額した。また今期配当について、従来無配としていた上期配当を47円(前年同期は無配)とし、下期配当は従来計画の22円から68円に大幅増額することを発表、年間配当は115円(前期実績は15円)と急増する。これがポジティブサプライズとなり株価を押し上げている。なお同日、インドネシアにおけるニッケル精錬技術支援事業にかかわるコンサルティングに関する提案申請が採択されたこともあわせて発表している。
●ストップ高銘柄
クシム <2345> 455円 +80 円 (+21.3%) ストップ高 11:30現在
グローバルウェイ <3936> 7,240円 +1,000 円 (+16.0%) ストップ高 11:30現在
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
アクアライン <6173> 636円 -150 円 (-19.1%) ストップ安売り気配 11:30現在
海帆 <3133> 572円 -100 円 (-14.9%) ストップ安 11:30現在
など、3銘柄
株探ニュース