話題株ピックアップ【昼刊】:セレス、レーザーテク、フロンテオ
■セレス <3696> 3,250円 +500 円 (+18.2%) ストップ高 11:30現在 東証1部 上昇率3位
セレス<3696>がストップ高。2日の取引終了後、持ち分法適用関連会社のビットバンクがミクシィ<2121>と資本・業務提携したと発表しており、これを好材料視した買いが膨らんでいるようだ。これにより、今後の拡大が予想される暗号資産市場において、ビットバンクの財務健全性の強化や既存事業の更なる拡大のほか、新規事業の創出を目的とした投資が可能となる。ビットバンクは、ミクシィを引受先とする70億円の第三者割当増資とセレスからの5億円の追加出資をあわせ、総額75億円の資金調達を行う。なお、引き続きビットバンクはセレスの持ち分法適用関連会社となる。あわせて、21年12月期純利益予想を20億円から30億円(前期比4.0倍)へ上方修正した。ビットバンクが資金調達することに伴い、持ち分変動利益を特別利益として計上する見込みとなったことが要因。
■シーアールイー <3458> 1,820円 +153 円 (+9.2%) 11:30現在 東証1部 上昇率5位
シーアールイー<3458>は大幅反発し年初来高値を更新している。2日の取引終了後、開発した物流施設「ロジスクエア大阪交野」(大阪府交野市)の信託受益権をCREロジスティクスファンド投資法人<3487>へ売却すると発表しており、これが好感されている。売却価格は223億円で、22年7月期第1四半期に収益計上する予定だ。
■レーザーテック <6920> 26,200円 +1,500 円 (+6.1%) 11:30現在
レーザーテック<6920>が売買代金トップで1000円超の上昇をみせているほか、東京エレクトロン<8035>も7連騰と上値追いを継続。また、シリコンウエハー世界トップシェアの信越化学工業<4063>も5連騰と気を吐いており、半導体関連株が総じて強い動きを示している。半導体の需給逼迫が続いているが、国際半導体製造装置材料協会(SEMI)によると、半導体メモリーやロジックなどの基板素材であるシリコンウエハーの21年4~6月期の世界ベース出荷面積は2四半期連続で過去最高を記録、信越化やSUMCO<3436>など関連企業の収益機会も一段と広がっている。韓国のサムスン電子や台湾のTSMCなどの大手半導体メーカーは生産能力増強を競っている状況で、日本の半導体製造装置メーカーに吹く追い風も強い。そうしたなか、前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が反発し、再び過去最高値をうかがう動きにあり、東京市場でも同関連銘柄の株価を後押しする格好となった。
■ヘリオス <4593> 2,316円 +119 円 (+5.4%) 11:30現在
ヘリオス<4593>が3日ぶりに急反発。同社は理化学研究所から特許ライセンスを受けた創薬ベンチャーで、iPS細胞関連技術を活用した治療薬の開発を手掛けており、大日本住友製薬<4506>とは協業関係にある。2日取引終了後、国立国際医療研究センターとの共同研究で、免疫拒絶のリスクを低減する次世代iPS細胞「ユニバーサルドナーセル」から膵臓β細胞への分化誘導を確認したことを発表した。今後は分化誘導の最適化並びに糖尿病モデル動物での有効性及び安全性の確認を進める研究を進めていく方針。糖尿病の新たな治療法開発に向け一歩前進を示したことで、これを好感する買いを呼び込んでいる。
■ENECHANGE <4169> 2,700円 +131 円 (+5.1%) 11:30現在
ENECHANGE<4169>が大幅に5日続伸となっている。同社はきょう、運営参画する海外特化型の脱炭素エネルギーファンド「JAPAN ENERGY ファンド(JEF)」を通じて、家庭用電力モニター及び次世代スマートメーターのアプリケーションを提供している米センスに出資したと発表。これが材料視されているようだ。各国がスマートメーターの導入を進め、更なる機能搭載に向け進化するなか、センスの次世代スマートメーターは大きな成長の可能性を秘めていると考え、日本のエネルギーのデジタル化に貢献できる技術を持っていると見込まれることが出資の主な理由。なお、JEFを通じた出資は、定置用蓄電池開発を手がける米アンブリに続き2社目となる。
■FRONTEO <2158> 1,671円 +59 円 (+3.7%) 11:30現在
FRONTEO<2158>は反発している。2日の取引終了後、法務知財関連のトピックを扱う会員制ポータルサイト「FRONTEO Legal Link Portal」の登録会員数が5000人を突破したと発表しており、これが好感されている。「FRONTEO Legal Link Portal」は2020年6月に開設され、国際訴訟における証拠開示手続きや不正調査など、有事対応に関わる企業の法務担当者などに実務法務に役立つ情報を発信している。
■ミクシィ <2121> 2,632円 +47 円 (+1.8%) 11:30現在
ミクシィ<2121>が5日続伸している。2日の取引終了後、暗号資産(仮想通貨)関連事業を展開するビットバンク(東京都品川区)と資本・業務提携契約を締結したと発表しており、これが好材料視されている。ミクシィが培ってきたサービス開発やマーケティングに関するノウハウと、ビットバンク社の持つブロックチェーンなどのさまざまな最新技術を相互に活用することで、両社の更なる企業価値向上を図ることができると判断したという。資本面では、ビットバンクがミクシィを割当先とする第三者割当増資により発行する株式約70億円の取得などを予定しており、これによりビットバンクはミクシィの持ち分法適用会社になるという。なお、同件による22年3月期業績への影響は軽微としている。
■アダストリア <2685> 1,836円 +22 円 (+1.2%) 11:30現在
アダストリア<2685>は反発している。2日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高で、既存店売上高は前年同月比11.5%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったものの、織り込み済みとの見方が強い。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域が増加したことに加えて、大雨や気温が低下した影響で客数が同13.1%減と大幅に減少したことが響いた。なお、全店売上高は同8.1%減だった。
■ペプチドリーム <4587> 4,005円 +40 円 (+1.0%) 11:30現在
ペプチドリーム<4587>が反発している。2日の取引終了後、富士フイルムホールディングス<4901>傘下の富士フイルム富山化学から放射性医薬品事業を取得すると発表しており、これが好感されている。富士フイルム富山化学が会社分割により同事業を新会社に継承させ、ペプドリが22年3月をメドに新会社の全株式を取得する。取得価格は305億円程度の見込み。ペプドリが有するペプチド-薬物複合体(PDC)技術と、対象事業が有する放射性医薬品の創製、研究開発から製造販売までの実績・ノウハウを組み合わせることで、放射性医薬品領域におけるPDC事業の更なる拡大と開発スピードの加速を図るのが狙いとしている。なお、21年12月期業績への影響は軽微で、22年12月期以降の業績への影響については現在精査中としている。
■アインホールディングス <9627> 7,260円 -350 円 (-4.6%) 11:30現在 東証1部 下落率2位
アインホールディングス<9627>が反落している。2日の取引終了後に発表した第1四半期(5~7月)連結決算は、売上高750億1100万円(前年同期比5.0%増)、営業利益26億1100万円(同2.2倍)、純利益13億900万円(同54.6%増)と大幅増益となったものの、目先の材料出尽くし感から売られているようだ。主力のファーマシー事業で、M&Aを含めてグループ全体で12店舗を出店したことに加えて、既存店の処方箋枚数の増加と前期出店した店舗が堅調に推移したことが牽引した。なお、22年4月期通期業績予想は、売上高3150億円(前期比6.0%増)、営業利益150億円(同37.2%増)、純利益83億円(同23.9%増)の従来見通しを据え置いている。
■ファーストリテイリング <9983> 72,590円 -610 円 (-0.8%) 11:30現在
ファーストリテイリング<9983>が続落している。2日の取引終了後に発表した8月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店及びEコマース売上高が前年同月比38.9%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。8月は気温が低く、大雨などの悪天候が続いたことや、新型コロナによる外出自粛ムードが一段と強まった影響で客数が同35.2%減と大幅に減少したほか、客単価も同5.7%減となった。なお、21年8月期通期の既存店及びEコマース売上高は前期比3.6%増だった。
■ブロードマインド <7343> 1,047円 +150 円 (+16.7%) ストップ高 11:30現在
ブロードマインド<7343>がストップ高まで買われている。同社はきょう、セブン&アイ・ホールディングス<3382>傘下のセブン・フィナンシャルサービスと来店型保険ショップ「セブン保険ショップ~おさいふコンシェルジュ~」を共同運営することで合意したと発表。これが株価を刺激しているようだ。保険商品に加え、NISAをはじめとする資産運用商品や住宅ローンに関する相談にも対応可能な店舗として、まずは10月中旬にパイロット店舗をイトーヨーカドー赤羽店内にオープンする予定。来店だけでなくオンラインでの相談も実施し、コロナ禍の来店型保険ショップにおける新たな顧客体験の創造を目指すとしている。
■ユニバンス <7254> 648円 +56 円 (+9.5%) 11:30現在
ユニバンス<7254>が上げ足鮮烈、3連騰で一時66円高の658円まで値を飛ばす場面があった。同社はトランスファーやトランスミッションなど駆動系を中心とする自動車部品会社で、日産自動車<7201>向けを主力に高い商品競争力を有する。国内や北米で自動車販売が好調に推移するなか売り上げを伸ばし、工場集約化や内製化推進など事業構造改革も寄与して22年3月期営業損益は30億円の黒字予想(前期実績は6億6100万円の赤字)と急変貌する見込みだ。また、新境地開拓にも積極的で、世界的に脱炭素に向けた動きが活発化するなか、風力発電機の基幹部品の供給など、非自動車分野への参入を模索している。株価指標面ではPER5倍台でPBR0.8倍前後と依然として割安感が顕著となっていることで、投資資金攻勢の拠りどころとなっている。
■アプライド <3020> 2,692円 +192 円 (+7.7%) 11:30現在
アプライド<3020>が急反発している。午前10時30分ごろ、研究開発用途や業務ソフト用途のコンピューター製造を行う、アプライド製造工場(福岡市博多区)の事業規模拡大を目的とした増床を9月末に完了し、10月から生産稼働を開始すると発表しており、これが好材料視されている。同社では大学や企業の研究内容の多様化、スピード化に合わせ、独自のセル生産によるオーダーメイド製造を行っているが、今回の増床により従来より最大で生産能力を50%増に引き上げるという。これにより、年度末に集中する傾向にある受注に対応することが可能になるとしており、業績への貢献が期待されている。
■東京機械製作所 <6335> 1,747円 +114 円 (+7.0%) 11:30現在 東証1部 上昇率7位
東京機械製作所<6335>が大幅高で8連騰、需給相場の色を強めている。7月下旬に急速人気化した後いったん沈静化したが、9月の月替わりに合わせ再び突発人気となっている。前日まで2営業日連続でストップ高に買われており、今週に入ってからきょうの高値1950円まで既に2倍以上になった。その後は利益確定売りに押され足もとでは1800円台近辺で売り物をこなす状況にある。同社は新聞輪転機メーカーで収益環境面では逆風が強い。デジタル印刷機など新分野を開拓するも足もとの業績は苦戦を強いられており、21年4~6月期も4億4000万円あまりの営業赤字を余儀なくされた。そうしたなか、アジア開発キャピタル<9318>の傘下で投資部門を担当するアジアインベストメントファンドが同社の大株主に浮上しており、思惑を呼んでいる。同ファンドは継続的に同社株式を買い増し、直近では38%強の大株主となっている。これを受けて同社も対応に動き、8月30日には既存株主に新株予約権を無償で割り当てる買収防衛策発動を10月下旬の臨時株主総会で諮ることを発表するなど、今後の展開にマーケットの耳目が集まっている。
●ストップ高銘柄
明和産業 <8103> 1,047円 +400 円 (+61.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
ブレクスルー <2464> 493円 +80 円 (+19.4%) ストップ高 11:30現在
グローバルウェイ <3936> 10,240円 +1,500 円 (+17.2%) ストップ高 11:30現在
関西スーパーマーケット <9919> 1,674円 +300 円 (+21.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース