注目銘柄ダイジェスト(前場):ウエストHD、ピアズ、ソフトバンクGなど
NIPPO<1881>:4035円(-180円)
大幅反落。親会社のENEOSが米ゴールドマン・サックスと組んで同社株を非公開化すると発表している。ゴールドマン出資の特別目的会社(SPC)が1株当たり4000円でTOBを実施する。同社ではTOBに賛同の意を表明している。TOB価格にサヤ寄せの動きに。TOB報道を受けて前日はストップ高比例配分と急騰していたが、結果的にプレミアム期待は高過ぎた格好だ。
ソフトバンクG<9984>:7497円(+554円)
大幅続伸。Tモバイル株と引き換えにドイツテレコム株を取得と伝わり、前日から強い動きが目立っている。前日に同社では、ドイツテレコムと長期戦略的パートナーシップおよびTモバイル株に関する株式交換に合意したと発表。Tモバイルの株式約4500万株をドイツテレコムに譲渡、ドイツテレコムが発行する株式を取得して、ドイツテレコムの大株主となる。Tモバイル株の現金化をプラス視する動きが優勢のようだ。
Casa<7196>:984円(+42円)
大幅反発。前日に上半期の決算を発表、営業利益は5.3億円で前年同期比44.3%の大幅増益に。従来計画の4億円も大幅に上回る着地となっている。新規の契約金額が想定を上回っているほか、貸倒引当金繰入額の圧縮や経費の削減なども寄与しているようだ。通期計画の8.3億円、前期比19.3%減は据え置いているものの、高い進捗率から今後の上方修正が期待できる格好に。
長大<9624>:2039円(+108円)
大幅反発。前日に業績予想の上方修正を発表している。21年9月期営業利益は従来予想の24.4億円から34.3億円に引き上げ、一転しての増益見通しとなっている。国内公共事業の受注増加、ITを活用した業務遂行の効率化の効果などが背景となっている。年間配当金も従来計画の47円から61円に引き上げ、前期比3円の増配となる。上振れ期待は高かったとみられるが、増配による利回りの妙味の強まりもあって買い先行の展開に。
ライドオンE<6082>:1641円(+119円)
大幅反発。自己株式の取得実施を前日に発表している。発行済み株式数の6.52%に当たる70万株、10億円を取得上限としており、取得期間は9月8日から22年1月31日まで。堅調な売上の状況ならびに業績の見通しなどを考慮した上で、株主への利益還元を図るとともに、資本効率の向上、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることを要因としている。高水準の自社株買いによる当面の需給改善が期待される形に。
イルグルム<3690>:1145円(+67円)
大幅に続伸。8月の売上高(速報)が前年同月比11.6%増の2.53億円になったと発表している。プラスは2カ月連続で、前月(4.2%増)から伸びが拡大した。内訳は、マーケティングプラットフォーム事業が14.0%増の2.30億円、商流プラットフォーム事業が6.8%減の0.24億円。連結子会社化した動画マーケティングのトピカ(東京都新宿区)の業績を8月から合算しており、売上高拡大に寄与したとみられる。
ピアズ<7066>:1949円(+209円)
大幅高。10月13日を基準日として1株につき2株の割合で分割すると発表している。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資しやすい環境を整えるとともに株式の流動性向上と投資家層の拡大を図ることが目的。株式分割に伴い、定款を一部変更して発行可能株式総数を787万2000株から1574万4000株に拡大する。株価が大台の2000円を突破したことも買いに弾みを付けているようだ。
ウエストHD<1407>:6210円(+760円)
上場来高値。一部メディアが「米アマゾン・ドット・コムは三菱商事<8058>と組み、450カ所以上の太陽光発電所網を国内でつくる」とした上で、太陽光発電設備の開発をウエストホールディングスが受託すると報じ、材料視されている。報道によると、「三菱商事が開発を主導し、大量の電力を必要とするデータセンターなどに10年間にわたり供給する」という。大規模な受託が利益拡大につながるとの観測から、買いが膨らんでいるようだ。
《ST》