過熱を冷ます調整のなかで押し目買い意欲は強そう/オープニングコメント

市況
2021年9月15日 8時22分

15日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。14日の米国市場ではNYダウが292ドル安だった。8月消費者物価指数(CPI)の伸びが前月から鈍化し高インフレへの懸念が後退し買いが先行したものの、新型コロナウイルスの変異株流行による景気回復への影響が警戒されるなか、銀行のほか景気敏感株中心に売りが広がり、下落に転じている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比265円安の30135円。円相場は1ドル109円70銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行の展開から始まることになろう。もっとも、昨日の上昇によって2月高値を上回ったことから、目先的には達成感が意識されやすいところであろう。一方で急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されやすく、利益確定の動きも出やすいところである。もっとも、これまで押し目待ちに押し目無し、といった上昇が続いていたこともあり、過熱を冷ます調整のなかで押し目買い意欲は強そうだ。

また、米国については小売売上高などの指標発表も控えていることもあり、神経質になりやすいところ。NYダウは再び支持線として機能していた75日線を割り込んだことにより、調整基調が強まる可能性はあるだろう。ただし、米国については9月相場に対して慎重な見方がされており、利益確定の売りが出やすい需給状況である。一方で、国内においては次期政権による政策期待が高まっているほか、新型コロナウイルスの新規感染者数は減少傾向を見せており、今後の行動制限緩和に向けた経済活動の正常化への期待なども高まりやすい。日本株は先進国の中で相対的には足元で強い値動きを見せるなか、海外勢による日本株比率の引き上げへの思惑なども根強いだろう。

そのため、朝方こそインデックスに絡んだ売りの影響から、指数インパクトの大きい値がさ株などが指数を下押す格好になろうが、売り一巡後の押し目拾いの動きは強まりやすいと見ておきたい。また、過熱感が警戒される一方で、物色意欲は強いと考えられ、出遅れ感の強い銘柄などへの水準修正を想定した値幅取り狙いの動きも意識されよう。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.