話題株ピックアップ【夕刊】(1):ヤーマン、海運株、ラクス
■ヤーマン <6630> 1,422円 +300 円 (+26.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
ヤーマン<6630>はストップ高。同社は美容機器や健康器具などを手掛け、コロナ禍での在宅需要を捉えたほか、中国でのEC事業が好調で収益を押し上げている。14日取引終了後に21年5~7月期決算を発表したが、営業利益は前年同期比76%増の29億2900万円と好調を極めた。今中間期計画に対する進捗率は97%に達しており、業績予想の上方修正期待が膨らむなか物色人気が集中した。
■NSユナイテッド海運 <9110> 4,770円 +525 円 (+12.4%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
海運株が全体軟調相場のなかで強さを発揮、業種別騰落率では33業種中、唯一プラス圏での推移となった。大手海運株も高いが、特にばら積み船比率の高いNSユナイテッド海運<9110>や明治海運<9115>の上昇率が目立っている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は、前日14日時点で4日続伸し4200ポイント台に浮上、8月27日につけた年初来高値4235ポイント奪回が目前となっている。ここを上回れば2008年9月以来13年ぶりの高値圏となる。
■MSOL <7033> 3,470円 +350 円 (+11.2%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
マネジメントソリューションズ<7033>が続急伸。同社は大手企業のプロジェクト管理・実行支援を行うコンサルティング会社だが、足もとの業績は絶好調に推移している。14日取引終了後に21年10月期第3四半期(20年11月~21年7月)決算を発表、営業利益は5億4400万円(前期実績は1100万円の黒字)と大幅な伸びを達成した。これを手掛かり材料に投資資金が流入した。
■いちよし証券 <8624> 713円 +30 円 (+4.4%) 本日終値
いちよし証券<8624>が後場プラスに転じた。正午ごろ、未定としていた22年3月期の中間配当を19円(前年同期15円)にすると発表。なお、期末配当予想は引き続き未定としている。
■Jティッシュ <7774> 741円 +28 円 (+3.9%) 本日終値
ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>が後場上げ幅を拡大。午前11時45分ごろ、きょう開催の中央社会保険医療協議会総会で、同社の自家培養口腔粘膜上皮「オキュラル」が12月1日付で保険収載されることが了承されたと発表。「オキュラル」は、角膜上皮幹細胞疲弊症によって角膜が広範囲に障害を受け、視力が著しく低下した患者に対する新たな治療法として期待されている製品で、口腔粘膜上皮細胞を用いて角膜上皮幹細胞疲弊症を治療する世界初の再生医療等製品となる。なお、22年3月期業績への影響はないとしている。
■フリークHD <6094> 2,088円 +78 円 (+3.9%) 本日終値
フリークアウト・ホールディングス<6094>が4日ぶりに反発。14日の取引終了後、持ち分法適用関連会社ZEALS(東京都目黒区)が東京証券取引所へ新規上場を申請したと発表しており、これが好材料視された。
■ラクス <3923> 4,685円 +160 円 (+3.5%) 本日終値
ラクス<3923>が大幅反発し年初来高値を更新した。14日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高で、全社売上高が前年同月比34.2%増となり、大幅な増収基調が継続したこと好感された。主力のクラウド事業で、クラウド型経費精算システム「楽楽精算」が同33.1%増となり、成長を牽引した。
■東エレデバ <2760> 8,580円 +250 円 (+3.0%) 本日終値
東京エレクトロン デバイス<2760>が9連騰。この日午前中、米国のログリズム社(コロラド州)と販売代理店契約を締結し、次世代SIEM(セキュリティー情報イベント管理)「NextGen SIEM Platform」の販売を開始したと発表。SIEMは、さまざまな機器から出力される大量のログを集約して一元管理し、セキュリティー分析することで、いち早くインシデントを検知することができるもの。従来型のSIEMはログ量に応じた従量課金制であり、ログの取得範囲を広げるとコストがかさむため、限定的なログの収集にとどまっているが、「NextGen SIEM Platform」は、ログ量でコストが変動せず、セキュリティー機器・ネットワーク機器・アプリケーションなどから必要なログをすべて収集可能にするセキュリティープラットフォームであるという。また、人工知能(AI)がユーザーや機器の挙動を監視することで異常行動を検知するUEBAや、発見した脅威への対処といったオペレーターの運用を自動化し支援するSOARが単一のプラットフォームとして統合されており、脅威の早期発見やインシデント発生源の特定、被害状況の把握を行い、脅威の無害化から復旧までを支援するとしている。
■ヨータイ <5357> 1,412円 +41 円 (+3.0%) 本日終値
ヨータイ<5357>が反発。株価は1996年2月以来、25年半ぶりに1400円台に乗せた。東海東京調査センターは14日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」を継続するとともに、目標株価は1700円から1740円に引き上げた。耐火物の原材料価格は上昇しているが、今期後半からは販売価格への転嫁が進むと予想。増収や生産性改善で売上高営業利益率の改善を見込んでいる。同調査センターでは、22年3月期の連結営業利益は前期比35.6%増の39億6000万円(会社予想31億円)を予想。23年3月期の同利益は41億6000万円を見込んでいる。
■東京エレクトロン <8035> 56,470円 +860 円 (+1.6%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が、全般軟調地合いのなか強さを発揮している。前日の米国株市場ではNYダウやナスダック総合指数など主要株指数は下落したが、半導体関連には根強い買いが入り堅調な値動きを示すものが多かった。エヌビディア<NVDA>、ザイリンクス<XLNX>、アドバンストマイクロデバイシズ<AMD>、アプライド・マテリアルズ<AMAT>などいずれもプラス圏で引けており、東京市場でもこの地合いを引き継ぐ格好となっている。特に東エレクの上げ足は異彩を放ち、きょうで15連騰という記録的な上昇となった。
株探ニュース