話題株ピックアップ【夕刊】(1):石油関連株、積水ハウス、タカラバイオ
■瑞光 <6279> 1,044円 +60 円 (+6.1%) 本日終値
瑞光<6279>が大幅反発でフシ目の1000円台を回復。4ケタ大台復帰は7月29日以来約1カ月半ぶりとなる。紙おむつなどの衛生用品の製造装置メーカーで国内トップシェアを誇るが、コロナ禍にあっても足もとの業績は回復色が強い。売上高の約7割を占める海外向けで南米などを中心に需要を伸ばしている。15日取引終了後、22年2月期中間期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の9億9000万円から11億2000万円(前年同期比2.3倍)に増額しており、これを評価する買いを呼び込んだ。
■ユーザベース <3966> 2,411円 +80 円 (+3.4%) 本日終値
ユーザベース<3966>が4日ぶりに反発。前日までの下げで25日移動平均線に接近していたことから自律反発狙いの買いなどが流入しているもよう。また、同社はきょう、プロトコーポレーション<4298>グループのプロトソリューションと、多種多様な経済情報の取得・整理を目的としたジョイントベンチャー「UB Datatech」を10月に設立すると発表している。ユーザベースの技術力とプロトソリューションのプロセス構築力を掛け合わせることで、各プロダクト・サービスにおけるデータの種類や更新スピードなどの顧客価値を向上させることが可能になるという。なお、「UB Datatech」の出資比率は、ユーザベースが66.7%、プロトソリューションが33.3%になる予定だとしている。
■石油資源開発 <1662> 1,958円 +55 円 (+2.9%) 本日終値
石油資源開発<1662>やINPEX<1605>、ENEOSホールディングス<5020>といった石油関連株が高い。15日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比2.15ドル高の1バレル=72.61ドルに上昇。米エネルギー情報局が発表した在庫統計が市場予想を上回って減少したことから、需給の引き締まり観測が浮上した。また、ハリケーンの上陸で米南部の石油施設に被害が出ていることも、原油価格の上昇要因となっている。
■積水ハウス <1928> 2,420.5円 +53 円 (+2.2%) 本日終値
積水ハウス<1928>が反発。SMBC日興証券が15日付で同社の投資判断「2(中立)」を据え置き、目標株価を前回の2650円から2780円へ引き上げた。レポートでは、22年1月期は好調な需要を背景に大幅増益を予想。来期以降は戸建て住宅のコロナ特需が徐々に落ち着く可能性や木材・鋼材価格上昇の一部影響はあるものの、同社が得意とする高付加価値商品の更なる展開により、高水準の販売単価・利益率を維持できるとみている。
■セゾン情報システムズ <9640> 2,020円 +40 円 (+2.0%) 本日終値
セゾン情報システムズ<9640>が3日続伸。15日の取引終了後、22年3月期上期(4~9月)の連結経常利益を従来予想の7億円から11億円(前期比34.3%減)へ上方修正すると発表。フィナンシャルITサービス事業で利益率の高い案件を前倒しで計上することに加え、新サービス「HULFT Square」の発売日と開発機能の見直しに伴い、研究開発費の一部が下期へずれ込むことが上振れの要因という。なお、通期計画及び配当予想は据え置いた。
■タカラバイオ <4974> 3,315円 +60 円 (+1.8%) 本日終値
タカラバイオ<4974>が反発。15日に、下水に含まれる新型コロナウイルス遺伝子を高感度かつ迅速に検出可能なPCRキットを発売すると発表。下水中に排出された新型コロナウイルス遺伝子を定期的にモニタリング調査することで、対象施設や地域における流行状況などを把握する下水疫学に関わる研究が進められており、こうしたニーズに対応する。同製品は下水からの新型コロナウイルス遺伝子検出に必要なPCR試薬が含まれたオールインワンキットで、高速PCR技術の採用により煩雑な準備作業の省力化に貢献するという。
■コーセル <6905> 998円 -139 円 (-12.2%) 本日終値 東証1部 下落率3位
コーセル<6905>が3日ぶりに反落。同社は15日取引終了後に、22年5月期第1四半期(5月21日~8月20日)の連結決算を発表。経常利益は前年同期比35.7%減の7億800万円となり、上半期計画19億1800万円に対する進捗率は36.9%にとどまった。売上高は同4.8%増の71億2000万円で着地。ファクトリーオートメーション(FA)や半導体製造装置、通信機器関連の需要が堅調に推移したことが増収につながった一方、利益面では部品材料の値上げによる材料費率の上昇や為替差損を計上したことが影響した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■ヘリオス <4593> 2,183円 -208 円 (-8.7%) 本日終値
ヘリオス<4593>は3日ぶりに急反落。15日取引終了後、海外募集による330万株の新株発行を実施すると発表。新株発行が発行済み株式数の約6.4%となることから、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。なお、発行価格は2175円で、約67億円の調達資金については、医薬品の研究開発費などに充てるという。
■丸三証券 <8613> 664円 -30 円 (-4.3%) 本日終値
丸三証券<8613>が大幅続落。15日の取引終了後、従来未定としていた22年3月期の中間配当を11円実施する予定と発表。前年同期の13円50銭から2円50銭の減配となり、これが嫌気された。前年同期は有価証券売却益の発生などを踏まえ配当を大幅に増やしていた。なお、下期配当は引き続き未定としている。
■東京エレクトロン <8035> 54,750円 -1,720 円 (-3.1%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>は前日まで15連騰と記録的な上昇をみせていたが、きょうは朝方高く始まったものの、その後は売りに押されマイナス圏に沈んだ。ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>なども冴えない動きとなっている。前日の米国株市場では半導体関連株が買われ全体相場に貢献したが、東京市場では米ハイテク株が軟調な地合いのさなかに半導体セクターへの買いが続いていたこともあって、きょうは利益確定の動きが優勢となった。ここ最近の東エレクを筆頭とする半導体製造装置関連株の上昇は、リターンリバーサルを見込んだ海外資金の実需買いなどが主軸とみられており、それが足もと一巡した可能性もある。
株探ニュース