東京株式(前引け)=大幅反落、中国リスクを嫌気しリスクオフ一色
21日前引けの日経平均株価は前営業日比601円48銭安の2万9898円57銭と大幅反落。前場の東証1部の売買高概算は6億8883万株、売買代金概算は1兆7292億円。値上がり銘柄数は156、対して値下がり銘柄数は1995、変わらずは36銘柄だった。
きょう前場の東京株式市場は、前日の欧米株安を受けてリスク回避の売り圧力が強まり、日経平均は急反落しフシ目の3万円大台ラインを割り込んだ。中国の不動産大手である恒大集団の資金繰りが悪化し巨額債務への懸念が高まるなか、世界同時株安の流れとなり東京市場もそれに巻き込まれる格好となった。日経平均は一時660円以上の下落をみせる場面があり、その後はやや下げ渋ったものの前引け時点で3万円を100円強割り込んだ水準で着地している。値下がり銘柄数は2000近くに達し、全体の9割を超える銘柄が下落、売買代金は1兆7000億円台と前場としては高水準に膨らんだ。
個別では売買代金トップのソフトバンクグループ<9984>が大幅安となり、日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>など海運株も利食われた。東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体関連が下落したほか、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも安い。日本ペイントホールディングス<4612>が急落、ダブル・スコープ<6619>も大きく値を下げた。半面、第一三共<4568>が買われ、日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>など空運株が堅調。旭ダイヤモンド工業<6140>が値上がり率トップに買われ、サインポスト<3996>も大幅高。ダイセキ環境ソリューション<1712>も値を飛ばした。