政策期待による押し目買い意欲の強さを見極め/オープニングコメント

市況
2021年9月29日 8時26分

29日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが569ドル安だった。財務長官は連邦債務が10月18日に上限に達する公算大だと指摘したため、政府機関閉鎖などのリスクが警戒された。イエレン長官が上院銀行委員会証言で、債務上限が引き上げられなければ金融危機やリセッションに直面する可能性を警告したことから売りが加速。長期金利の上昇を受けて、ハイテク株への売りが広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比400円安の29520円。円相場は1ドル111円50銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。9月配当落ち分を考慮すると中国リスクで急落した直近安値水準を捉えてくる可能性もありそうだ。直近安値を割り込んでくるようだとセンチメントは悪化し、25日線辺りまでの調整が目先的に警戒されてくるだろう。まずは、売り一巡後の底堅さを見極めたいところである。

もっとも、国内においては自民党総裁選の投開票が行われ新総裁が選出される。1回目の投票で決着がつかず決選投票となると見られるが、いずれにせよ新内閣発足によって施策期待は高まることになるだろう。そのため、大きく下落する局面においては押し目買い意欲は強そうである。また、9月の配当再投資による需給面なども下支えとして意識されやすいと考えられる。

物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさハイテク株への物色は手控えられ、緊急事態宣言の解除を手掛りとした景気敏感株への物色が意識される。これまで大きく上昇してきた海運株への利食いの動きが見られるなか、相対的に出遅れているセクターなどへの物色に向かわせそうだ。そのほか、政策に絡んだテーマ性のある銘柄への物色も意識されよう。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.