話題株ピックアップ【昼刊】:エアトリ、BASE、塩野義
■エアトリ <6191> 4,320円 +420 円 (+10.8%) 11:30現在 東証1部 上昇率トップ
エアトリ<6191>が続急騰。前日比14.9%高の4480円まで上値を伸ばし、17年2月につけた上場来高値3920円を約4年7カ月ぶりに塗り替えた。29日の取引終了後、Googleホテル広告に「エアトリ国内ホテル」宿泊プラン情報の掲載を開始したと発表しており、これを好感する買いが入っている。「Googleホテル広告」は、宿泊情報を登録することで、Google検索やGoogleマップ上で宿泊施設の料金や空き状況をユーザーに表示できるサービス。エアトリ国内ホテルはGoogleホテル広告を日本で展開していくパートナーになった。今後はGoogleホテル広告を通じて、宿泊情報が世界中のユーザーに届くようになり、新規顧客獲得機会の増加が見込まれる。
■日本電気硝子 <5214> 2,628円 +218 円 (+9.1%) 11:30現在 東証1部 上昇率3位
日本電気硝子<5214>は急反発している。29日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を2800億円から2950億円(前期比21.5%増)へ、営業利益を280億円から340億円(同92.5%増)へ、純利益を210億円から270億円(同77.0%増)へ上方修正したことが好感されている。主力の薄型パネルディスプレー(FPD)用ガラスやガラスファイバーを中心に堅調な需要が続き、想定を上回る見込みとなったことが要因としている。同時に、上限を500万株(発行済み株数の5.17%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は10月1日から12月30日までで、中期経営計画「EGP2021」の成果として株主還元の充実を図るためという。
■チャームケア <6062> 1,809円 +128 円 (+7.6%) 11:30現在 東証1部 上昇率8位
有料老人ホームを運営するチャーム・ケア・コーポレーション<6062>が続急伸し、今月17日につけた上場来高値を更新した。自民党の岸田文雄新総裁が29日の就任記者会見で、経済政策の一環として介護職の給与引き上げに力を入れる意向を示したことで、関連株に買いが広がっている。同社のほか、介護事業を展開するソラスト<6197>、セントケア・ホールディング<2374>、アスモ <2654>が大幅高に買われているほか、介護施設利用者に衣類・タオルのレンタルや日用品を提供するエラン<6099>なども高い。
■KNTCT <9726> 1,953円 +134 円 (+7.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率10位
KNT-CTホールディングス<9726>が7連騰で年初来高値を連日更新している。きょうの日本経済新聞朝刊で「近畿日本ツーリスト、クラブツーリズムなどを傘下に持つKNT-CTホールディングス(HD)はKDDIと提携し、旅行や趣味に関するオンラインサービスを始める」と報じられており、これが材料視されている。記事によると、2024年度までに100万人の利用者の獲得を目指すという。新型コロナウイルス禍で旅行需要が急減する中、新たな収益源に育てるとしており、今後の展開に期待が高まっているようだ。このほか、緊急事態宣言が30日をもって全面解除となることも引き続きポジティブ材料となっている。
■BASE <4477> 1,116円 +64 円 (+6.1%) 11:30現在
BASE<4477>は4日ぶり急反発。9月中旬以降は調整色の強い展開を強いられ、前日は1038円まで水準を切り下げ4ケタ大台割れも意識させたが、一転してきょうは大口買いが入り切り返しを鮮明としている。同社は個人や小規模事業者を対象としたECサイト制作の運営を行っている。29日取引終了後、ネットショップ作成サービス「BASE」がショートムービープラットフォーム「TikTok」とプロダクト連携を目的に提携したことを発表、これがポジティブサプライズとなった。BASE加盟店はTikTokを活用したネットショップへの集客・販促が可能になることで、収益成長に向けた足場となるとの思惑が投資資金を誘導している。
■塩野義製薬 <4507> 7,671円 +407 円 (+5.6%) 11:30現在
塩野義製薬<4507>が続伸し年初来高値を更新。売買代金も膨らんでいる。同社は29日に記者会見を行い、手代木功社長は開発中の新型コロナウイルス治療の飲み薬について、21年中の承認申請を目指すことを表明したことが伝わっている。22年3月までに国内で100万人分を生産する、という。飲み薬は、点滴タイプの治療薬に比べ投与しやすいメリットがあり海外での供給も視野に入れている。同社はワクチンも開発している。この日は、新型コロナ向け飲み薬やワクチンの開発に期待する買いが流入している。
■前田工繊 <7821> 3,345円 +55 円 (+1.7%) 11:30現在
前田工繊<7821>が4日ぶりに反発している。29日の取引終了後、投資事業子会社の前田工繊キャピタル合同会社が酪農・畜産の生産性向上と効率化を図るクラウド牛群管理システム「Farmnote Cloud」を提供するファームノートホールディングス(北海道帯広市)へ出資したと発表しており、これが材料視されている。ファームノートホールディングスは、酪農・畜産業界の活性化を目指し、酪農・畜産デジタルトランスフォーメーション(DX)実現を支援する農業IoTソリューションの開発を手掛ける。前田工繊は子会社で農業分野や放牧施設・牛舎施設を取り扱う未来のアグリとの連携に向けた業務提携も視野に入れており、今後の展開が期待されている。
■住友大阪セメント <5232> 3,150円 +35 円 (+1.1%) 11:30現在
住友大阪セメント<5232>が反発。29日の取引終了後、発行済み株式数の3.62%にあたる140万株の自社株を消却すると発表しており、これを好感する買いが入っている。なお、消却予定日はきょう9月30日で、消却後の発行済み株式数は3724万3217株になる。
■東京エレクトロン <8035> 49,830円 -1,170 円 (-2.3%) 11:30現在
東京エレクトロン<8035>が4日続落、前日に全体波乱相場に流され3000円近い下げをみせたが、きょうも下げ止まらずフシ目の5万円大台を割り込んだ。同社株が取引時間中に4万円台をつけたのは9月6日以来約3週間ぶりとなる。前日の米国株市場ではNYダウは反発したものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は小幅ながら4日続落となり、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4日続落と下落基調が続いている。米長期金利の上昇が警戒されるなか、高PERのグロース株には向かい風が強い。半導体需給の逼迫は続いているものの、半導体セクターはグロース株の一角として買いポジションを軽くする動きが優勢となっている。東京市場でも半導体製造装置トップの同社株は目先利食い急ぎの動きがみられる。
■ファナック <6954> 24,565円 -215 円 (-0.9%) 11:30現在
ファナック<6954>が一時500円超の下げとなったほか、SMC<6273>は一時800円を上回る下落、更に日本電産<6594>なども軟調な値動きとなっている。中国景気の減速懸念が高まるなか、きょう午前中に発表された9月の中国の製造業PMIは前月比0.5ポイント低下の49.6と景気判断のフシ目となる50を下回り、事前の市場コンセンサスも下回った。これを受け、東京株式市場でも中国向け売上比率の高い機械株や部品メーカーに逆風が強まっている。
■MRT <6034> 2,390円 +398 円 (+20.0%) 一時ストップ高 11:30現在
MRT<6034>が急騰。29日の取引終了後、日本郵便(東京都千代田区)と実証実験に向けた基本合意書を締結したと発表しており、これを材料視した買いが膨らんでいるようだ。この実証実験は、オンライン診療からオンライン服薬指導、処方薬配送までの一貫したサービス提供を目指したもの。MRTが持つ医療機関・医師とのネットワークや会員基盤を活用し、日本郵便が有する日本全国の配送網を利用した処方薬の最短当日配送スキームを取り入れた新たなプラットフォームの構築を検討していく。
■ベルトラ <7048> 840円 +70 円 (+9.1%) 11:30現在
ベルトラ<7048>が5連騰。新型コロナウイルス新規感染者数の急減でにわかにアフターコロナ関連株を買い戻す動きが加速している。同社は海外旅行を中心に現地ツアー予約サイトを運営しており、この流れに乗る。また、自民党新総裁の座を射止めた岸田文雄氏が「GoToトラベル」の再開に前向きな姿勢を示していることから、岸田関連株の一角としても投資資金攻勢の対象となっている。
■ハイマックス <4299> 1,151円 +55 円 (+5.0%) 11:30現在
ハイマックス<4299>は反発。29日の取引終了後、22年3月期業績予想について、営業利益を12億8000万円から15億円(前期比9.7%増)へ上方修正しており、これが好感されているようだ。上期において非金融業界向け案件が堅調に推移したほか、引き続き生産性の向上による原価低減が見込めることなどが業績押し上げ要因となる。なお、売上高については前回予想の水準を維持する見込みにあることから、165億円(同6.9%増)の見通しを据え置いた。
■放電精密加工研究所 <6469> 893円 +37 円 (+4.3%) 11:30現在
放電精密加工研究所<6469>が続伸、軟調地合いに抗して895円まで上昇。4月7日につけた年初来高値898円を約半年ぶりに射程圏に捉えている。時価総額100億円未満と小型だが、金属放電加工で国内トップクラスの実力を持ち、押出用金型でも高い商品競争力を誇っている。新型コロナの影響が一巡するなか、航空機エンジン部品関連の需要が復調傾向にあり、航空宇宙分野での活躍も見込まれている。22年2月期は営業損益が4億円の黒字(前期は5億6500万円の赤字)と急回復見通しにあるほか、株式需給面でも信用買い残は13万株程度で上値が軽い。
■モバイルファクトリー <3912> 1,088円 +38 円 (+3.6%) 11:30現在
モバイルファクトリー<3912>が4日ぶり反発。29日の取引終了後、クラウドファンディング大手のCAMPFIRE(東京都渋谷区)などと連携して、購入型クラウドファンディングの返礼品としてNFTの発行・販売を可能とする取り組みを行うと発表しており、これが好感されているようだ。この取り組みは、CAMPFIREが運営する継続課金型コミュニティプラットフォーム「CAMPFIRE Community」上で行う。CAMPFIREをはじめ、芸能プロダクションのタイタン(東京都杉並区)やブロックチェーン技術の導入コンサルティングを行うBlockBase(東京都新宿区)とも連携する。
●ストップ高銘柄
インバウンドテック <7031> 3,450円 +500 円 (+17.0%) ストップ高 11:30現在
和心 <9271> 568円 +80 円 (+16.4%) ストップ高 11:30現在
以上、2銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース