東京株式(前引け)=続落、前場中ごろから売り優勢に
30日前引けの日経平均株価は前営業日比104円92銭安の2万9439円37銭と続落。前場の東証1部の売買高概算は6億3614万株、売買代金概算は1兆6486億円。値上がり銘柄数は947、値下がり銘柄数は1121、変わらずは97銘柄だった。
きょう前場の東京株式市場は、朝方は売り買いを交錯させていたが、その後は売り圧力が強まり、日経平均は下値を探る動きとなった。前日の米国株市場ではNYダウが下げ止まったものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は続落歩調が続いており、東京市場でも積極的な買いは見送られた。前日の自民党総裁選で岸田文雄氏が選出され、新首相のもとでの経済対策などへの期待はあるものの、海外投資家などの売りが上値を押さえているとの見方も出ていた。電鉄や医薬品など内需株に買いが入る一方、海運や鉄鋼、非鉄、自動車などに売りが目立っている。
個別では日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>など海運株が大商いのなか大きく株価水準を切り下げた。また、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連株も安い。ソニーグループ<6758>が軟調、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも冴えない。井筒屋<8260>、明和産業<8103>は大幅安となった。半面、ファーストリテイリング<9983>が高く、キーエンス<6861>もしっかり。塩野義製薬<4507>も買いを集めた。JR東日本<9020>、JR西日本<9021>などが高く、エアトリ<6191>は値上がり率トップに買われた。日本電気硝子<5214>、サインポスト<3996>も大幅高。