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米国株
2021年10月7日 19時30分
特集

経済復活を担うマンパワー、「求人情報」関連株でリベンジマッチへ <株探トップ特集>

―コロナ禍による労働市場へのダメージ少なく、経済正常化で人材ニーズひっ迫―

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が9月30日をもって全面解除されたことを受けて、我々の日々の生活も元に戻り始めている。感染対策をとりつつ経済活動再開が進むなか、話題に上り始めたのが、経済活動再開後の労働力不足だ。

世界的にみても、ワクチン接種が進み経済活動が再開されるにつれて失業率が改善されつつあり、アメリカやイギリスでは労働市場がひっ迫し、賃金の上昇が発生している。今後、日本でも同様の事態が起こる可能性が高く、就職支援サービスなどの活躍の場が増えそうだ。

●事業主都合による離職増加

厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報について」によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響による解雇や雇い止め(見込みを含む)の人数は10月1日時点の集計で累計11万7899人に及んだ。政府は、雇用調整助成金の特例措置の延長などの対策をとっているものの、事業主の都合による離職が止まらない状況が続いており、昨年12月25日時点の集計からも3万8000人以上も増加した。

特に、宿泊・飲食サービス業の雇用状況は厳しさを増しており、同業の8月時点の就業者数は366万人と前年同月比で25万人も減少している(総務省統計局「労働力調査」)。

●有効求人倍率緩やかに上昇へ

その一方、市場全体を見渡すと、労働市場はあまり傷んでいないといってよい。完全失業率をみると、リーマン・ショック時の2008年9月の完全失業率は4.0%で年平均では4.0%、翌09年平均で5.1%に悪化したが、新型コロナウイルスの新規感染者数が国内で最多を更新し、雇用情勢も厳しさを増した今年8月は2.8%に抑えられている。

また、雇用情勢を表す有効求人倍率(季節調整値)はコロナ禍前の19年3月に1.63倍をつけ、その後も1.6倍台が続いたものの、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて20年9月には1.04倍とほぼ均衡圏に低下した。ただ、今年に入り1月は1.10倍となり、7月1.15倍、8月1.14倍と緩やかに上昇傾向にある(厚生労働省「一般職業紹介状況」)。

●雇用人員判断DIでは人手不足感強まる

日本銀行が10月1日に発表した9月調査の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、雇用人員判断DIは大企業・中堅企業・中小企業のいずれもマイナス幅が拡大し人手不足を感じる企業が増えた。海外景気の回復の恩恵を受けやすい製造業で不足感が強まっているほか、中堅・中小企業では製造業・非製造業問わず人手不足感が強まっている。

景気の先行指標の一つである新規求人数(実数)は8月に前年同月比で10.0%増となり、なかで宿泊・飲食サービス業が同12.3%増と3ヵ月ぶりに増加に転じた(「一般職業紹介状況」)。今後、経済正常化が更に進めば、飲食業や旅行業、ホテル業などに人手が必要となり、一気に人手不足が顕在化する可能性が高まっている。

●アルバイト・パートから労働需給ひっ迫か

経済活動が正常化し、労働需給がひっ迫した場合、まず需要が高まることが予想されるのはアルバイトやパートなどだろう。これを受けて、アルバイトやパートの 求人情報を中心に、幅広い雇用形態の仕事を掲載する「バイトル」などの人材サービスを提供するディップ <2379> や、経済再開で先行するアメリカでも展開する求人情報検索サイト「Indeed(インディード)」を有するリクルートホールディングス <6098> などの活躍の場が増えそうだ。

また、新卒や第2新卒など若手層に強みを持ち、「就職博」などを開催する学情 <2301> 、若手層の 転職に強いエン・ジャパン <4849> なども注目されることになろう。

●専門人材やプロ人材に強みを持つ企業にも注目

次に、労働市場がひっ迫すると、専門人材やプロ人材の採用が難しくなることが予想される。ハイクラス人材の転職サイト「ビズリーチ」を運営するビジョナル <4194> [東証M]、30~40代の管理職、技術職に強みを持つジェイエイシーリクルートメント <2124> などへの関心が更に高まりそうだ。

また、コロナ禍にかかわらず人手を確保しづらい状況が続く建設業に技術者を派遣する夢真ビーネックスグループ <2154> 、外部プロ人材の経験・知見をプロジェクト単位でソーシングするサーキュレーション <7379> [東証M]などにも注目。更に、クリエイティブ人材の派遣に強みを持つクリーク・アンド・リバー社 <4763> や保育や介護分野の人材サービスを提供するライク <2462> などもマークしておきたい。

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