<動意株・12日>(大引け)=富士ソSB、石井表記、ユークスなど
富士ソフトサービスビューロ<6188>=上げ足鮮明。4連騰で一時430円まで買われ、今月1日に上ヒゲで形成した戻り高値427円を上回る場面があった。その後は戻り売りに押されているものの、下値では買いが厚い。業務プロセスを一括して受託するBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)とコールセンターサービスの2つの事業を手掛け、いずれも旺盛な顧客ニーズを捉え収益に反映させている。マイナンバー関連ビジネスで実績が高いほか、コールセンターはITヘルプデスクの需要が高水準だ。決算期変更も9カ月決算から12カ月決算に復帰する21年12月期は営業利益段階で6億円と、19年3月期に達成したピーク利益に肉薄する見通し。
石井表記<6336>=上げ足早め3日続伸。株価は9月15日に上ヒゲでつけた年初来高値1183円をターニングポイントに調整色を強めていたが、今月5日ザラ場の845円で底入れを確認、その後はソーサーボトムを形成し出直り歩調を強めてきた。主力のプリント基板製造装置が5G関連投資で需要が喚起されている。22年1月期営業利益は従来計画を上方修正し、前期比44%増の15億5600万円を予想、PERなどからも割安感が強く、リバウンド狙いの買いに厚みが加わっている。
ユークス<4334>=大幅3日続伸。午前11時ごろ、DCコミックスのキャラクターをベースにしたオンライン・トレーディングカードゲーム「DCデュアルフォース」の製作を発表しており、これが好感されている。「DCデュアルフォース」は、全世界で人気を誇るDCコミックスのキャラクターをテーマに、大人気スーパーヒーローやスーパーヴィラン(悪役)が登場するアメコミファン待望のオンライン・トレーディングカードゲーム。プラットフォームはパソコン、家庭用ゲーム機、スマートフォンなどを予定しており、22年秋にユークスから配信を予定している。なお、業績への影響は算定可能となった時点で速やかに反映させるという。
cotta<3359>=急伸。11日の取引終了後に発表した9月度の月次業績で、連結売上高が7億3300万円(前年同月比18.4%増)となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。コロナ禍が収束に向かうなか、法人向け売り上げの伸びが顕著となったことが寄与した。
グローバルダイニング<7625>=上値指向継続。全般地合い悪のなか6連騰と気を吐いている。首都圏を中心にイタリア料理などの洋食や和食レストランをチェーン展開している。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に収益面で逆風が強かったが、緊急事態宣言の解除を追い風材料に急速に株価を浮上させている。コロナ禍にあっても原則通常営業を堅持したことでも話題となったが、既存店の売り上げ拡大に加え、一部閉店などによる合理化効果で利益率が改善していることも収益回復を早めている。株式需給面では空売りが溜まっており、日証金では貸借倍率が0.06倍と大幅売り長の状態にある。
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所<4576>=大底圏離脱の動き。株価は今月7日に231円の年初来安値を形成するなど大底圏にあるが、切り返しの初動に入った。同社は三重大学発の創薬ベンチャーで、細胞内の情報伝達物質に着目し眼病治療薬開発に傾注している。11日取引終了後に21年12月期業績予想の上方修正を発表、売上高は従来予想の3億4000万円から4億円(前期比13%増)に増額し、営業損益は5億8000万円の赤字から2億9000万円の赤字(前期は2億6500万円の赤字)に損失幅が縮小する見通しとなった。また同日、カナダで眼科手術補助剤「DW-1002」の販売が開始されたことも併せて発表しており、これが株価を強く刺激している。
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