株価指数先物【寄り前コメント】 5日、75日線との狭いレンジ内での保ち合いがコンセンサスに
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28120 +30 (+0.10%)
TOPIX先物 1982.0 +8.0 (+0.40%)
シカゴ先物 28160 +70
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
12日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。8月の米求人件数が今年に入って初めて減少したほか、13日に9月の米消費者物価指数(CPI)や米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨の公表、大手金融機関の決算発表を控えているため、様子見ムードの強い相場だった。そのなかで国際通貨基金(IMF)が世界成長率見通しを下方修正したことに加え、セントルイス連銀総裁やアトランタ連銀総裁による11月の資産購入ペース縮小開始を支持する発言などが、売りを誘う格好となった。
S&P500業種別指数は自動車・同部品、耐久消費財・アパレル、不動産が上昇する一方で、電気通信サービス、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器が下落。
シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比70円高の2万8160円で取引を終えている。日経225先物のナイトセッションは日中比20円安の2万8070円で始まり、その後上昇に転じると、2万8200円水準で底堅い値動きをみせ、米国市場の取引開始後には一時2万8370円まで上値を切り上げた。ただし、買い一巡後は2万8200円~2万8350円水準での保ち合いが継続。引けにかけてポジション調整によりレンジを割り込むと、2万8120円で取引を終えた。
本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。ただし、前日の400円を超える下落の反動といったところだろう。ナイトセッションで2万8000円を上回って推移していたこともあり、2万8000円が心理的な支持線として意識されやすい。また、5日移動平均線は2万8130円付近に位置しているため、同水準での底堅さも見られそうだ。一方で、75日線が位置する2万8360円水準では戻り待ちの売りが警戒されやすく、5日、75日線に挟まれた狭いレンジ内での保ち合いがコンセンサスとなりそうだ。
また、日経平均株価は75日線辺りでの攻防をみせる一方で、ドルベースの日経平均は250ドル水準で推移しており、75日線(258ドル水準)を大きく下回っている状況である。足元で円安基調が強まるなかでは、海外投資家による日本株売りといった見方にも向かわせよう。VIX指数は19.85に低下しているためリスク回避姿勢は強まらないとみられるものの、上値の重荷になりそうだ。
株探ニュース