話題株ピックアップ【夕刊】(1):GW、ブイキューブ、USENHD

注目
2021年10月21日 15時14分

■グローバルウェイ <3936>  8,090円  +1,780 円 (+28.2%)  本日終値

グローバルウェイ<3936>は大幅高で4日続伸し年初来高値を更新。同社は20日取引終了後、スイス子会社のタイムチケットが開発中のゲームプレイヤーマッチングサイト「GameTomodachi」のリリースが、10月26日に決まったと発表。オンラインゲームプレイヤーが一緒に遊ぶ友達を見つけることができるサービスで、ゲームを通して作った友達と共通の関心事について、互いにコミュニケーションをとることができる。インフルエンサーは、ファンと一緒にゲームをプレイできるチケットを販売したり、写真や動画を共有したりすることが可能。今回は主にゲームプレイヤー同士が一緒にゲームができるためのコミュニケーション並びに売買機能を中心にリリースし、対応言語は英語、インドネシア語、日本語の3カ国語で、初期リリースの注力地域はインドネシアとフィリピン。暗号通貨プロジェクトであるTimeCoinProtocolを用いたアプリケーションの一つとなる予定で、将来的にはタイムコインによる決済や報酬の付与ができるようになるとした。

■ブイキューブ <3681>  1,829円  +214 円 (+13.3%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

ブイキューブ<3681>が大幅高で3連騰。Web会議システムなどを手掛け、昨年はコロナ禍でテレワークなどの特需が発生したことから株価も大きく居どころを変えたが、今年春以降はきつい調整を強いられていた。今週に入ってから満を持しての切り返しに転じている。市場では「直近、20日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券が、同社株を新規に『バイ』とし目標株価を現在の2倍の水準である3300円に設定したことで、これを手掛かり材料に買いが集中した。テレワークを支えるビジネスモデルはコロナ後も続くとの見方を示している」(準大手証券ストラテジスト)という。また、株式需給面でも上値余地があった。「アフターコロナを見込み空売りも積み上がっており、日証金では貸借倍率0.25倍と大幅に売り長状態にあったことで、(買いの投資判断が)踏み上げを誘発した」(同)とも指摘していた。

■USENHD <9418>  3,110円  +190 円 (+6.5%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

USEN-NEXT HOLDINGS<9418>が急反発。この日、子会社USENがライトアップ<6580>と連携し、USEN-NEXTフィナンシャルの事業性融資商品「USEN-NEXTデータ・レンディング」の提供を開始したと発表。USENとライトアップは、20年8月に業務提携契約を締結し、中小企業と店舗オーナーが受給できる助成金・補助金の申請までをサポートする「USEN助成金診断サービス」を提供している。今回の「USEN-NEXTデータ・レンディング」の提供は、同連携において、サービスの更なる活用促進に向け、利用時に必要となる資金の準備を支援することが目的という。

■エンビプロ <5698>  2,671円  +130 円 (+5.1%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

エンビプロ・ホールディングス<5698>の上値追い鮮烈。前日こそひと押し入れたものの、きょう改めて買い直され、上場来高値を更新した。建築廃材や廃車などを回収して鉄スクラップなどに加工する金属リサイクルの大手で、足もとの業績は絶好調。21年6月期営業利益は前の期比2.7倍の21億3000万円と急拡大した。22年6月期も会社側は前期比12%増の23億9000万円と2ケタ成長を見込む。世界的な電気自動車(EV)シフトを背景に、その基幹部品であるリチウムイオン2次電池を再資源化する研究開発で先駆するなど、カーボンニュートラルの観点からもテーマ性が豊富だ。

■ヒトコムHD <4433>  2,123円  +82 円 (+4.0%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス<4433>が大幅高。水戸証券は20日、同社株のレーティングを「B」から「A」に2段階引き上げた。目標株価は2200円から2650円に見直した。同社は通信モバイル・家電・ストアサービスなどでの販売系営業支援やEC受託事業とインサイドセールス事業によるデジタル営業支援が主力。21年8月期の連結営業利益は前の期比52%増の47億8700万円と7月に上方修正した同利益予想の44億2000万円を上回って着地した。巣ごもり消費によるEC特需や「鬼滅の刃」などの高付加価値ライセンス販売の好調などが寄与した。同証券では、22年8月期の同利益は56億円と会社計画(50億円)を上回ると予想している。デジタル営業支援が減収に転じると予想していたが、今期も好調を維持できるとみているほか、20年8月期に獲得した新規サイトが収益化すると見込んでいる。

■大平洋金属 <5541>  2,147円  +71 円 (+3.4%)  本日終値

大平洋金属<5541>が3日ぶり反発。株価は底値圏からの大勢二段上げの様相となり、足もとでは2000円大台に乗せた後、目先筋の売りを吸収している局面にある。フェロニッケル製錬で世界屈指の実力を持つ日本製鉄系の合金メーカー。ニッケルの市況動向と業績や株価の連動性が高い。LMEニッケル価格の上昇が続いており、前日には1トン当たり2万963ドルと2014年5月以来、約7年半ぶりの高値で引けている。これが同社株を刺激する材料となった。22年3月期はトップラインが急回復し、最終利益段階では前期比45%増益を見込む。有配企業ながら0.6倍台のPBRは株価指標面からも割安感が強い。

■科研製薬 <4521>  4,505円  +30 円 (+0.7%)  本日終値

科研製薬<4521>が反発。午前11時ごろ、熱傷焼痂(しょうか)除去剤「KMW-1」の日本人熱傷患者を対象とした国内第3相臨床試験について、主要評価項目で有効性が示されたと発表。なお、同件による22年3月期連結業績予想に与える影響はないという。

■日本ペHD <4612>  1,201円  +7 円 (+0.6%)  本日終値

日本ペイントホールディングス<4612>が3日続伸。20日の取引終了後、連結子会社デュラックスグループ社を通じて、フランスの建築用塗料大手のクロモロジー・ホールディングを買収すると発表。クロモロジー社は、フランスやイタリア、スペイン、ポルトガルで高いシェアを有し、欧州で幅広く事業展開している。今回の買収は、中国に次ぐ世界2位の塗料市場である欧州市場における事業基盤の強化を図るのが狙いで、更に、木工用塗料、高意匠塗料及びSAF(密封剤、接着剤、充填剤)など、デュラックスグループ社のポートフォリオに新たなブランドを立ち上げるための強力なプラットフォームが獲得できるとしている。取得価額は11億5200万ユーロ(約1535億円)で、22年上期中に株式を取得する予定。なお、取得資金は金融機関からの借り入れを想定しており、新株発行を伴う資金調達は予定していないという。

■ピーエス三菱 <1871>  672円  +3 円 (+0.5%)  本日終値

ピーエス三菱<1871>が小反発。同社は20日引け後に、近年大幅に増えている橋梁上部工の床版取替設計の生産性向上を目的に、橋梁設計などのシステム開発を行うJIPテクノサイエンス(東京都千代田区)と共同で、プレキャストPC床版の自動製図システムを開発したと発表。新システムは線形データを読み込み、橋梁の床版であるプレキャストPC床版の割り付けから、床版形状図、床版配筋図までの一連の図面作成を行う。JIPテクノのPC床版設計ソフト「JSP-6W」の計算結果との連動も可能であり、計算結果を読み込むことでPC鋼材や鉄筋が自動配置されるため、図面作成まで効率的な設計ができる。図面出力のほか、鉄筋・PC鋼材・型枠・コンクリートの数量計算を出力し、床版設計業務の大幅な効率化・省力化も可能としている。

■コシダカHD <2157>  714円  +2 円 (+0.3%)  本日終値

コシダカホールディングス<2157>が4日続伸と気を吐き、今月14日につけた年初来高値にあと1円と迫る場面があった。高校生などの若い世代を意識した低価格路線の「カラオケまねきねこ」を全国展開している。新型コロナウイルスの感染者数の減少が続いており、20日は東京都での新規感染者数が41人にとどまった。そうしたなか、アフターコロナ関連の有力株として投資マネーの攻勢が続いている。先行き業績についても22年8月期は27億100万円の営業黒字化(前期は76億2800万円の赤字)を見込んでおり、年間配当も前期の4円から8円に引き上げる計画で、これも物色人気に反映されている。

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