株価指数先物【引け後コメント】 クレディスイスは引き続きショートカバーを進めた格好

市況
2021年10月22日 17時44分

大阪12月限

日経225先物 28870 +140 (+0.48%)

TOPIX先物 2004.0 +3.0 (+0.14%)

日経225先物(12月限)は前日比140円高の2万8870円で取引を終了。寄り付きは2万8510円とシカゴ日経平均先物清算値(2万8625円)を下回って始まったが、寄り付き直後につけた2万8500円を安値に切り返し、前場半ばにはプラスに転じた。さらに、「中国恒大が23日に利払い期限の切れるドル建ての利息を支払った」との報道をきっかけに買いの勢いが強まり、一時2万8990円まで上げ幅を広げた。ただし、節目の2万9000円には届かず、またテクニカル面では75日移動平均線までの調整を経て、25日線水準までのリバウンドと、短期的には達成感につながった。週末要因もあって積極的にポジションを積み上げる動きも限られ、後場は概ね2万8750円~2万8890円辺りでの保ち合いが続いた。

米インテル<INTC>の時間外の下落によって、22日の米国市場の下落が警戒されるなか、朝方はシカゴ先物を下回る形で売りが先行した。ただし、ナイトセッションでつけた安値(2万8420円)まで売り込む流れとはならず、早い段階でショートカバーの動きをみせた。さらに、米ハイテク株が買われたこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の買い戻しにつながったようだ。東京エレクトロン<8035>が前日の下落部分を完全に埋める動きとなるなど、リバランスが強まるなか、NT倍率は先物中心限月で14.40倍に上昇。NT倍率も前日に14.33倍まで低下した部分を持ち直した格好である。

来週は主要企業の決算発表が本格化する。指数インパクトの大きい値がさ株の決算発表によって、日経平均株価のトレンドにも変化がみられる可能性がある。基本的には2万9000円を挟んだ保ち合いがコンセンサスになりそうだが、決算を材料に先物主導で仕掛けてくる動きも入りやすく、短期的な売買ながらもボラティリティは高まろう。

手口面では、日経225先物はABNアムロが3510枚、ソジェンが660枚程度の売り越しであり、裁定買い(先物売り・現物買い)に伴うトレードとみられる。これに対して野村が1780枚、クレディスイスが1140枚、JPモルガンが1140枚、ゴールドマンが900枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はSMBC日興が1150枚、モルガンSが1080枚、BofAが800枚程度の売り越しに対して、クレディスイスが1910枚程度の買い越しだった。クレディスイスは足元でショートカバーの動きをみせているが、中国恒大の利払い報道を受けて、カバーを強めた格好か。

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