長期安定政権による政策期待が改めて高まりやすい/オープニングコメント

市況
2021年11月1日 8時26分

1日の日本株市場は、堅調な相場展開が見込まれる。10月29日の米国市場はNYダウが89ドル高だった。9月個人消費支出(PCE)デフレーターや7-9月期の雇用コスト指数の上昇で、インフレ懸念が重しとなり売りが先行した。また、前日引け後に発表されたアップルやアマゾンの決算が予想に満たず失望感から売られ全体指数を一時押し下げた。しかし、押し目買い意欲も強く、引けにかけて回復。主要株式指数は史上最高値を更新した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比210円高の28990円。円相場は1ドル114円10銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。アップルとアマゾンの決算影響が限られたことは安心感に繋がろう。また、注目されていた衆院選では、自民党は追加公認を含め261議席を獲得し、国会の安定運営に必要な絶対安定多数を単独で確保した。単独過半数は微妙との見方もされていたこともあり、政治リスクの後退のほか長期安定政権による政策期待が改めて高まりやすく、インデックスに絡んだ買いが集中する可能性が高そうだ。

先週の日経平均は75日線が支持線として機能するものの、上値は29000円辺りに抑えられていた。政策期待を背景に29000円水準を上放れてくる可能性から、10月20日につけた29489.11円を捉えてくる展開が期待される。また、一目均衡表では雲下限での攻防を見せているが、雲下限突破から雲上限が位置する29500円水準を捉えてくる可能性もあり、テクニカル面のシグナルが好転する。

インデックスに絡んだ商いが先行する格好となるため、日経平均型優位の展開になりそうだ。NT倍率は小動きながらも9月相場で上値を抑えられていた75日線を突破してきており、NT倍率の上昇も意識されやすいところ。アップルとアマゾンの波乱もなかったことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの強い値動きが見込まれる。また、改めて政策期待が高まりやすく、脱炭素などのテーマ株を物色する流れも強まりそうである。もっとも、今週も決算発表を予定している企業は多く、インデックスに絡んだ買い一巡後は、決算を手掛かりとした個別物色が中心になりそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

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