話題株ピックアップ【夕刊】(3):HUグループ、UT、バンナムHD

注目
2021年11月10日 15時21分

■河合楽器製作所 <7952>  3,470円  +105 円 (+3.1%)  本日終値

河合楽器製作所<7952>は6日ぶりに反発。9日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を785億円から815億円(前期比20.7%増)へ、営業利益を48億円から51億円(同46.0%増)へ、純利益を31億円から34億円(同31.8%増)へ上方修正したことが好感された。上期において楽器教育事業で、ピアノ及びデジタルピアノの販売が世界的に好調だったことや、素材加工事業における自動車関連部品や半導体関連部品の受注も好調であったことが要因。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高414億1900万円(前年同期比47.5%増)、営業利益33億3800万円(同25倍)、最終損益23億4400万円の黒字(前年同期8億8100万円の赤字)だった。

■HUグループ <4544>  2,667円  +79 円 (+3.1%)  本日終値

H.U.グループホールディングス<4544>が4日ぶりに反発。9日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を2490億円から2547億円(前期比14.2%増)へ、営業利益を300億円から355億円(同39.8%増)へ、純利益を175億円から235億円(同34.5%増)へ上方修正したことが好感された。上期における新型コロナウイルス感染者数の急増に伴い、PCR検査の受託数及び高感度抗原定量検査試薬・迅速抗原検査キットの需要が想定を上回って推移したことに加えて、大規模イベントに関連した検査需要も想定を上回ったことが要因としている。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高1337億3900万円(前年同期比35.7%増)、営業利益269億5100万円(同3.3倍)、純利益195億1900万円(同3.8倍)だった。

■UTグループ <2146>  4,195円  +120 円 (+2.9%)  本日終値

UTグループ<2146>が4日続伸し年初来高値を更新。岩井コスモ証券は9日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を4000円から5000円に引き上げた。同社は5日に22年3月期の連結営業利益予想を80億円から60億円(前期比16.2%減)に下方修正した。しかし、これは来期の成長に向けた人材関連費用が膨らむことが要因。半導体・電子部品などの人材派遣サービスが伸長し、コロナ禍からの行動制限の緩和や経済正常化が進み、先行投資の回収期に入る23年3月期の同利益は今期推定比2.3倍の140億円への大幅増益が見込める、と同証券では予想している。

■バンドー化学 <5195>  913円  +26 円 (+2.9%)  本日終値

バンドー化学<5195>が後場急伸。同社は午後1時40分に、22年3月期年間配当予想を32円から40円(前期は26円)へ上方修正すると発表しており、好感された。株主還元方針を「当面の連結配当性向は30%を目処に安定した利益配当を行う」から「当面の間、1株当たり年間配当金額26円を下限として、連結配当性向40%を目処に安定した利益配当を行う」に変更しており、これに沿って配当予想を変更する。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4~9月)連結営業利益は48億4700万円(前年同期比3.4倍)で、大幅営業増益も好感されたようだ。通期計画65億円(前期比20.9%増)に対する進捗率は74.6%だった。

■阪和興業 <8078>  3,355円  +90 円 (+2.8%)  本日終値

阪和興業<8078>が後場プラス浮上。同社は午後1時に、22年3月期連結業績予想について、売上高を1兆9800億円から2兆円へ、営業利益を420億円から520億円(前期比77.9%増)へ、純利益を262億円から345億円(同75.9%増)へ、年間配当予想を60円から100円(前期は60円)へ上方修正すると発表しており、好感された。なお、売上高については会計基準変更のため、前期比の増減は記載されていない。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4~9月)連結営業利益は304億2600万円(前年同期比2.7倍)だった。上期業績を踏まえ、想定以上に利幅が拡大しているとして、通期見通しを上方修正したとしている。

■琉球銀行 <8399>  754円  +13 円 (+1.8%)  本日終値

琉球銀行<8399>は4日ぶりに反発。午後1時30分ごろ、22年3月期の連結業績予想について、経常利益を66億円から75億円(前期比95.1%増)へ、純利益を46億円から52億円(同2.0倍)へ上方修正したことが好感された。経常収益は563億円から560億円(同2.2%減)へやや下方修正したが、上期において銀行単体で経費及び与信費用が想定を下回ったことが利益を押し上げる。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、経常収益288億6400万円(前年同期比0.6%減)、経常利益47億8200万円(同2.1倍)、純利益31億5700万円(同2.2倍)だった。

■バンナムHD <7832>  9,274円  +122 円 (+1.3%)  本日終値

バンダイナムコホールディングス<7832>が高い。同社は9日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を7500億円から7950億円(前期比7.3%増)へ、営業利益を750億円から900億円(同6.3%増)へ、純利益を520億円から580億円(同18.6%増)へ上方修正すると発表しており、好感された。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4~9月)連結営業利益は617億5100万円(前年同期比34.4%増)となり、会社計画430億円を上回った。事業別では、 家庭用ゲームの新作タイトルや既存タイトルのリピート販売が好調に推移したデジタル事業、ハイターゲット層(大人層)に向けた商品や玩具周辺商材が人気となったトイホビー事業などが会社計画を上回った。上期実績に加え、第3四半期以降に予定している商品・サービスのマーケティング計画などを踏まえ、通期見通しを見直したとしている。

■オカムラ <7994>  1,375円  +15 円 (+1.1%)  本日終値

オカムラ<7994>が4日ぶり反発。SMBC日興証券は9日、同社株の投資評価「1」を継続した。目標株価は1900円(従来2000円)とした。同証券では、ポストコロナの働き方の変化で恩恵を受ける企業として、引き続き注目している。20年の下期以降はオフィスの改装需要が高まっているが、公共空間や商業施設でのシェアオフィス需要の拡大を合わせると、それは一時的な動きではなく中期的に継続すると指摘。長期投資の視点に立てば、株価が下落している現状こそ同社に注目すべきタイミングとみている。

■日本郵船 <9101>  7,600円  +40 円 (+0.5%)  本日終値

全般軟調地合いのなか、日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の海運大手がいずれも頑強な値動きを示しており、「海運」は業種別騰落で東証1部33業種中、値上がり率2位となった。海運株は足もと海運市況の急回復を背景に超低PERと配当利回りの高さが群を抜いた状態となり株価も大きく居どころを変えたが、来期以降の業績に対する反動懸念もくすぶる。個人投資家が信用取引を活用して買い溜める動きが強まったことで株式需給悪も指摘され、10月以降は株価の大幅調整を強いられた。しかし、「一方で、需給悪に目をつけ外資経由で売り崩しを狙った貸株調達による空売りも高水準だ。その買い戻しも想定され一方通行の下げとはなりにくい」(中堅証券ストラテジスト)という見方もある。足もと川崎汽などはメリルリンチ経由の空売りが急増していたこともあり、インカムゲイン狙いの実需買いとショートカバーによる株価への浮揚力が働く形となっている。

■東邦亜鉛 <5707>  2,483円  -500 円 (-16.8%) ストップ安   本日終値  東証1部 下落率2位

東邦亜鉛<5707>がストップ安。同社は9日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を1097億円から1105億円(前期比6.8%増)へ、営業利益を81億円から84億円(同42.5%増)へ上方修正すると発表したが、足もとの鉛・ニッケル価格の上昇を背景に織り込み済みとの見方が広がったようだ。純利益予想の61億円(同10.7%増)は据え置かれた。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4~9月)連結営業利益は54億3300万円(前年同期比82.6%増)だった。資源は会社計画比で若干下振れたものの、環境・リサイクル、電子部材・機能材料などが上振れたとしている。

■エー・アンド・デイ <7745>  1,326円  +300 円 (+29.2%) ストップ高   本日終値

エー・アンド・デイ<7745>がストップ高。同社は9日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を500億円から515億円(前期比6.4%増)へ、営業利益を42億円から53億6000万円(同21.7%増)へ、純利益を25億5200万円から34億3000万円(同2.7%増)へ上方修正すると発表しており、好感された。22年3月期第2四半期累計(4~9月)連結営業利益は21億3400万円(前年同期比43.5%増)だった。為替相場が円安傾向で推移したこと、医療・健康事業では複数の国での新型コロナウイルス感染症対策として需要が高まっていること、計測・計量機器事業ではコロナ禍からの回復が想定以上であったことなどにより、売上高が当初の予想を上回った。加えて、利益率の高い製品が好調なことやコストダウンもあり、利益も当初予想を上回っているため、通期見通しを上方修正する。あわせて、中期経営計画の目標値に関して、最終年度となる24年3月期連結売上高を575億円から605億円へ、営業利益を59億円から70億円へ、純利益を35億1000万円から41億円へ上方修正しており、こちらも好感されたようだ。

■京極運輸商事 <9073>  891円  +150 円 (+20.2%) ストップ高   本日終値

京極運輸商事<9073>がストップ高。同社は9日取引終了後、集計中の22年3月期第2四半期累計(4~9月)連結売上高が41億4200万円から43億2700万円(前年同期比11.5%増)へ、営業利益が4500万円から5500万円(同2.1倍)へ、純利益が5200万円から6800万円(同2.1倍)へ当初の会社計画を上回りそうだと発表しており、好感された。石油・ドラム缶等販売事業における販売、配送数量の増加、貨物自動車運送事業における輸送数量の増加、倉庫事業における荷役作業の取扱数量及び配送量の増加、タンク洗滌・修理事業における工事受注件数の増加により、上期は増収増益となる見込みとしている。なお、通期予想は原油価格の推移や新型コロナウイルスの感染状況により景気動向が不透明として据え置いた。

■光ビジネスフォーム <3948>  621円  +100 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値

光ビジネスフォーム<3948>がストップ高。9日の取引終了後、21年12月期の単独業績予想について、売上高を83億円から95億円(前期比30.9%増)へ、営業利益を3億5000万円から11億円(同2.5倍)へ、純利益を2億5000万円から7億円(同97.4%増)へ上方修正し、あわせて期末一括23円を予定していた配当予想を28円に引き上げたことが好感された。7月から8月にかけ新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が急増したことを受けて、第5波が長期化した場合による影響を考慮していたが、第3四半期までの実績から保守的な予想となっていたことが要因としている。なお、第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高73億1600万円(前年同期比34.4%増)、営業利益8億9500万円(同2.4倍)、純利益5億9000万円(同2.4倍)だった。

●ストップ高銘柄

理経 <8226>  398円  +80 円 (+25.2%) ストップ高   本日終値

夢展望 <3185>  463円  +80 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値

など、13銘柄

●ストップ安銘柄

グレイステクノロジー <6541>  700円  -300 円 (-30.0%) ストップ安   本日終値

シーズメン <3083>  1,308円  -400 円 (-23.4%) ストップ安   本日終値

エスユーエス <6554>  743円  -150 円 (-16.8%) ストップ安   本日終値

など、4銘柄

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